2016年3月24日木曜日

ごきげんさん 2016.3.24.

2月の風邪がこじれて、近医に(それは使っちゃいかんぜよ、な)抗生物質を大量投与されて、 お腹の調子がグチャグチャになってしまった患者さまが通院されています。 初診時、明らかに腸内細菌叢が破壊されての不調でした。 ここは大建中湯の出番です。 (大建中湯:山椒1−2;人参2−3;乾姜3−5;膠飴20−64) 夢分流腹部打鍼で経絡と臍周囲も整えていきます。お灸でお腹も温めて・・・ 身体の調子もみるみる良くなってきて、便通と食思も回復してきたと喜んでいただけました。 脈診・舌診では、それでもまだ腸内細菌叢は元通りではありません。 案の定、よく問診すると、なんとも言えない足のだるさが残っているとのこと。 腸内細菌叢の大切さを改めて実感しました。 腸内細菌数は人間の細胞数(60兆)よりも多い100兆個です。 免疫世界から観れば、腸内細菌が与党で、人間の脳も内臓も筋肉も野党です。 腸内細菌叢の動静が人間の免疫を決定しているわけです。 100兆個の腸内細菌たちの中にも善玉と悪玉がいます。 面白いのは、ここでも「2:6:2の法則」が働いています。 善玉2:日和見6:悪玉2 です。 日和見とは、都合によっては善玉にも悪玉にも味方する中間層です・・・「真田丸」みたいですね。 普段、健康です。 まぁまぁ元気です。 の方たちは、日和見の軸足が善玉に傾いています。 でも安心はできません。 寝不足や食べ過ぎ、過労、イライラ、怒り、悲しみ、凹み、心配・・・ あっという間に日和見たちは悪玉に走ります。 悪玉は免疫系と自律神経系から破壊していきますが、この初期段階は症状が現れません。 ムリを重ねていくと・・・風邪や腸炎から始まって、アトピーや喘息、リウマチなどの免疫疾患、さまざまな自律神経失調症を起こします。 認知症や慢性呼吸疾患、癌などの原因のひとつとも言われています。 玄米菜食が癌の自然治癒療法の第一歩だとされているのも、腸内細菌叢と深く関わりあります。 発酵食品や乳酸菌食品ももちろん摂りましょう。 漢方専門医としては、大建中湯や小建中湯などを(そこは証に合わせて)出来れば湯液で毎日、服用されることをお薦めします。 腸内細菌叢がごきげんさんになると、オーラも輝いてきます。 善玉腸内細菌叢は、同じ善玉の人間たちを引き寄せる力を持っています。 運命の出会い、偶然のチャンスも実は腸内細菌叢の仕業かも・・・しれません。 恋愛運も金運も大躍進なごきげんさんになりましょう。 ごきげんさんな元気で毎日を楽しみたい方は、建中湯系の湯液をオシャレに持ち歩いてみてはいかがですか。