2014年8月28日木曜日

おはようさん 2014.8.28.

今日の外来で・・・ 脳梗塞後遺症の夫の介護をされている患者さんが広背筋を痛めて、今朝から腕が上がらない、と訴えられていたので、触診してみると確かに広背筋の上部に鶏卵大の邪気が沈んで圧痛点になっていました。 腕を動かすと、広背筋上ですから、その圧痛点は動きます。 よくよく阿是穴を定めて、刺絡&吸角しました。 黒い血がドロドロと流れ出します。 10分ほど吸角した後、そのまま休んでいただいて。 外来を続けていると、その患者さんの嬉しそうな声が待合から聞こえてきました。 「もう全然痛くない!」と言いながら、上がらなかった腕をグルグル振り回して受付スタッフに見せてくれたそうです。 「あんなに痛くて動かなかったのに。不思議やぁ。ウソみたいやぁ」と言いながら、満面の笑みで帰られたそうです。 もちろん筋の起始部への打鍼でも楽にすることが出来たと思います。 でも、こんなに見事に刺絡&吸角が効いてくれると、こちらまでバンザイしたくなります。 母指頭大の阿是穴にチクチクチクと3回刺絡して、吸角で吸引しただけで・・・鎮痛剤も不要、シップも不要、リハビリも不要・・・完全に治っちゃいました!ですからね。 鍼もすごいと思うけど、刺絡はツボにはまれば最大最幸な結果を即座に出してくれるところがSuper COOL!!ですね。 鍼は氣をさばきます。 刺絡は血をさばきます。 鍼と刺絡は似ているようで、実はここにも対極とか陰陽な深い関係があることが分かってきました。 つまり、鍼と刺絡は共存共栄というか、上手く両者を併用すれば、ものすごい効果が期待できる!と思っています。 お盆休み前までは「刺絡祭」っぽい盛り上がりを見せていましたが、今週に入って、鍼・灸・刺絡(&吸角)という定番メニューの仲間入りをしてしまって涼しい顔の刺絡くんです。 前世物語 「源氏物語に見られるように、貴族社会では通い婚による女系家族が主体だっただろう。母方が一族のリーダーシップを握っている形だね。母系は元々が平和を好み、生み育てる、慈しむ・・・ことに長けているけど、スピリチュアルに目覚めると愛に生きるようになるから、その平和な体質はますます顕著になっていったんだ。確かにそんな貴族社会を支えていた底辺の人々は虐げられ搾取されていたけど、それは今だって同じことだからね。グローバル化しただけで、世界中に貧富の差が二極化してきているだろう。だからここでは貧富の差はあえて勘定に入れないで進めるからね。  さて、平和な貴族社会からは雅や風流が生まれたよね。これは女性的な美だろう。女性的な貴族社会ではセックスもおおらかだったし、何より女性が主導権を握ることが出来たんだ。母性による母系社会だったんだね。  しかしそんな平和な貴族社会の中で、男性本能が爆発を迎えたんだ。戦い、破壊、競争・・・武家社会の到来だよ。男たちは武力社会を作り上げたが内心は心配だったんだ。どんな武力も美には適わないことを知っていたんだよ。そこで女性から気づきのチャンスを奪う影の社会体制も作り上げていったんだ。つまり、セックスは恥ずかしい、女性は汚れている、女性は弱いから武力で守らなければならない・・・等々の社会的既成概念が出来上がったんだ。これで女性は長い間、そう、つい最近まで男性に虐げられてきたんだね」  先生はそう言いながら男性を代表して私に謝りました。 「そして私たちが生きているこの時代、女性は目覚め始めたんだ。肉体的にも、精神的にも、スピリチュアルにも、新しい気づきをつかみ始めたんだよ。それは偶然のことではないんだ。暗く長い闇の時代の中で、女性の中に母性本能からの脱皮が起こってきたからなんだ。これは子供がかわく感じられない、といった困った問題のように男性社会では報じられているけど、実は女性が魂の本質について無意識のうちに考え始めた兆候なんだよ。魂のレベルで価値判断をし始めたということなんだ。そして、それまでの男性社会からの幻覚的な既成概念の押し付けを考え直して、男性と戦うのではなく、そんな男性社会を包み込み、慈しみ、愛することが出来るだけの知恵を新しい時代の女性たちは持っているんだよ。そんな女性たちがどんどん目覚めて、スピリチュアルなプロセスを歩んでくるよ。もちろんその後には男性だって大勢歩んでいる。そして、もうすぐ新しい愛と美の社会がやって来るんだね」  先生は嬉しそうに言いました。 「先生、それで最近、離別や離婚が多いのですか? いえ、先生の個人的なことを聞いてるんじゃありませんよ」  私は心の中でずっと先生の離婚の原因が気になっています。こういう何一つ隠し立ての出来ない世界は結構、不便なこともあるのです。