2014年6月1日日曜日

おはようさん 2014.5.31.

カズオ・イシグロ原作  蜷川幸雄演出 「わたしを離さないで」を堪能してきました。 蜷パパ・フリークな私は、始まってすぐの演出(何もない舞台上をラジコンヘリコプターがゆっくり旋回していく)から、もう全身鳥肌コケコッコな状態に・・・ のべ3時間25分間の上演のどこにも隙がなく、 いたるところに蜷パパ得意の演出法が散りばめられていて、 多相に渡る風刺と未来への警鐘が鳴り響いていて、 この作品は蜷パパらしさ 大爆発の見事な作品に仕上がっていました。 内容は・・・臓器摘出用のクローン人間の思春期から大人までの友情や恋を主旋律にしながら、 人間の使命と運命 人間の残酷さと儚さ 抗いきれない性と、それでも愛してしまうという人間の美しさ 観るものの知恵と感性に大いなる神性を求める残忍無慈悲とも言える作品に仕上がっていました。 左脳では、この作品は分かりません。 右脳だけだと、この作品の良さは半減してしまうでしょう。 こころを全開にするだけではなく、己のこころをまるで投網を放つやうに舞台目がけて差し出さなければ、役者たちの本当の表情は見えてこない作品・・・ 武芸者の真剣勝負と同じです。 ただ野獣の勘だけで舞台に対する。 ただ草木の無心に至って、舞台を吹き抜ける風とひとつになる。 若い出演者たちをそこまで引き上げてきた蜷川幸雄という演出家に、ただただ槍を伏せ、鐙を外し、深く深く感謝しました。 素晴らしい演劇をひとつ観ると、 今生の太さが、ひとまわり太くなります。 死んで今生を振り返った時に、大樹のような人生に見えたら・・・きっと素晴らしい生きがいを感じることでしょう。 今日は本当に良い作品に出会えて、幸せでした。 前世物語  心を開くということは、とても大きな人生の目的なのかもしれません。すべての人たちを心の中に優しく受け入れるためには勇気が要ります。人々を疑っていては心は開きません。みんなを信じることも必要です。心を自由にして物事にとらわれないようになるためには、一段高いところからすべてを見れるようにならなくてはなりません。そのためには自分の信仰が必要でしょう。自分の外の神様でも、魂の中の神様でも、どんな神様でも構いません。ただ生かされていることへの感謝と祈りが心を自由にしてくれます。  心が開くとたくさんの人々が心の中を訪れてくれます。もちろん相変わらず心の中で狼藉を働く人もいることでしょう。でも意外と開かれた心の中には狼藉者は入りにくいようです。そして開かれた心に集つどってくれた人々が狼藉者が壊していった心を一緒になって修復してくれるのです。以前は心の門を閉ざして一人泣きながら修理していた心を、今はみんなが一緒になって修理してくれるのです。以前は心の破片を繋ぎ合わせるのに悲しみや憎しみを糊として使っていました。これは乾きが遅くて、またすぐに壊れてしまいます。でも今はみんなが愛で心の破片を繋いでくれています。これは人間界で最高の接着剤です。こうして開かれた心はどんどん強くなっていくのです。開かれた心の人生はもう細い線には見えません。愛で継ぎ接はぎされた巨大なパッチワークになっていることでしょう。  このように開かれた心の中を自由に行き来して、お互いに愛を分かち合う姿が慈しみ合うことだと思います。身体の不自由な方々はチャレンジパーソンと呼ばれています。困難な問題を抱えて人生を歩んでいる方々は確かに素晴らしい人生のチャレンジャーです。  でも心を閉じて、困難な問題を一人で抱えっきりにしてはいませんか? 頑張って生き抜いた黄金色に輝く人生でも、トニー君のように細い線に見えたら残念ではないでしょうか?  勇気を出して心を開いてみましょう。すべての人たちを優しく受け入れてみるのです。心が壊れそうになったら泣きながら助けを呼びましょう。神様はいつもあなたを見守っていてくれます。そしてたくさんの人たちがあなたを助けにやって来てくれます。あなたは泣いているから気がつかないだけかもしれません。涙を拭いて目を開けてみると、もうみんな集まってあなたの壊れた心で愛のパッチワークを作り上げているかもしれませんよ。だから人生にチャレンジする時、心を開きましょう。大丈夫、あなたもみんなと一緒になって愛のパッチワークを作りましょう。死んだ後、地球を包み込めるくらい大きな愛のパッチワークを。  マリア様は最後にこう言いました。 「自分を信頼して進みなさい」  これは心を開いた自分を信じて、みんなの中に勇気を奮って飛び込んでいきなさい、と言うふうに私には聞こえました。  P.S. 先生はこのワーク以来、光にこう尋ねるようになりました。 「心を開くためにはどうしたらいいですか?」