2014年6月29日日曜日
おはようさん 2014.6.28.
先日、癌で夫を亡くされた方の光の前世療法をしました。
テーマは「夫との関係がわかる過去生へ」
もちろん、亡くなった夫の魂・意識体との対話が目的です。
その中の光との対話で・・・
D 夫の病気を黙っていたのはよかったのでしょうか?
C 言わないでもわかっていたから大丈夫。やさしくしてくれてありがたかった。
D あなたの病気のことを黙っていたことを怒っていないですか?
C ぜんぜん怒っていない。
D わかっていたの?
C わかっていたそうです。
癌の告知の問題ですが、
どのケースでも癌で亡くなった方は「言わないでも分かっていた」と答えます。
もちろん誰も怒ってはいません。このケースのように、ただただ感謝の念にあふれています。
男の人は恐がりが多いです。だから病院嫌い・・というか、本当は病院が怖い=真実を知るのが怖いだけです。そんな子供のような男心には、癌の告知は黙っていた方がいいかもしれません。本当は分かっているけど、一番頼りたい妻の口から癌宣告を受けるのは、きっと耐えがたい恐怖なのでしょうね。
もちろん、その一線を越えてしまえば、すごく楽になるのも事実です。そうやって笑顔を取り戻して死と向き合う男の人も多いのですから。
これはケース・バイ・ケースの難しい問題ですね。
だからこそ、夫と妻がそれまでにどれほど理解しあえていたか?を試される試金石だとも言えます。
・・・
D 実家の仏様とお墓はどうしたらよいのかしら?
C お墓とか仏壇とかは心があったら大丈夫。
D 夫は何と言っていますか?
C 世間体だけの話でみようと思えばやったらいいし、思うように、どちらでもよい。
死んでしまったら、葬式の豪勢さや墓石の立派さ、その後の供養などなどはあまり気にならないのが常です(そういうことに執着している魂:意識体には出会ったことがありません。そう、お坊さんのワークもたくさんしましたけどね)
・・・
D 他に何かやってほしいことはありますか? メッセージはありますか?
C もっと人生楽しめって。もう自分は十分してもらったから、あとは自分の人生楽しめって。
もっと人生を楽しみなさい!
これは光さん&亡くなった人たちの常套句です。
生まれてきた意味のひとつですね。
・・・
D 今回の人生は順調ですか?
C はい、順調です。
D 今回の人生は誰が計画しているの?
C 自分で決めたそうです。
D 私が本来持っている力の何パーセントを使っていますか?
C 80パーセント。
D どうしたら持っている力を十二分に使い尽くせますか?
C 謙虚になること。
D どうしたら謙虚になれますか?
C 人のことを考えること。
D どうしたらもっと人のことを考えられるようになりますか?
C 自分を知ること。
D どうしたらもっと自分を知ることができますか?
C わかりません。
D もっと自分を知るために、まず何から始めたらよいの?
C もっといろんな人と接して、いろんな勉強をしたら、自分の力がわかる。
謙虚とは、人のことを考えられる優しさなのですね。
・・・
D 私の膝はどうしたら治りますか?
C もう少し外に出て散歩しなさい。
D 私の血圧はどうしたら治りますか?
C やっぱり散歩だそうです。家にばかりいたらだめ。外に出る。
こうやって病気の治し方、健康で気をつけなければならないことも教えてくれます。
・・・
D これからも私を見守って応援してくれますか?
C しょっちゅうそばにいるそうです。
D どうしたらあなたがそばにいるのを感じられるかしら?
C それは難しい。
D そういわずに、あなたがそばにいるサインを教えてくださいな。
C それは私がわかるときに。何も考えずにゆっくりしているときに、ふとわかるときがある。
直感を大切にしなさい、自分の感性を信じなさい、ということですね。
・・・
D 添い遂げることの意味は、どんな意味があるの?
C 相手のことを考える。
共白髪まで、が決して添い遂げることではありません。
一緒に暮らした時間の長さよりも、いかに分かり合い、信じ合い、認め合って、愛し合っていたか、が大切なのです。
相手のことを考えるどころか、毎日、相手に罵詈雑言を浴びせかけている夫婦も多いのが世の常で・・・本当の意味で「添い遂げる」ことができた魂たちって、光の世界ではきっと拍手喝采を浴びることでしょうね。
・・・
前世物語
実は今夜で二十二日目だったのです。私が彼のこのクセに気づいて、彼用のハンカチを買ってきて、
そして毎日、彼の好きなお香を染み込ませてきたのは・・・。正確に言えば、初めの三日間は朝、早起きしてハンカチにお香を薫き込めていました。
「お母さん! 恋の力って偉大だわね。お母さんがお父さんに注いでいた愛はすぐそばで見ていた娘としましても、世界で一番大きな愛だと認めざるをえなかったのですけどね・・・最近のお母さんはまっしぐらに恋している、というオーラが滲み出ているからね。娘としても、正直、心から尊敬しちゃいますよ、恋する乙女のお母さま!」
朝の苦手なはずの娘がめずらしくニコニコしながら起きてきました。
「でも朝からこの薫りはちょっとね・・・そうだ、お母さま、この朝の薫りに私、慣れてあげるから、その代わりね、今度、その先生に紹介してよ。恋する母のお目付け役としましては、ちゃんとどんな殿方なのか、把握しておかなければなりませぬからのう・・・」
娘は鼻をつまみながら言いました。
「私に遠慮は要らないからね。ご挨拶だけでいいから・・・私、ちゃんと先に帰ってあげるから、いいでしょう? 大丈夫よ、夜中にヤボな電話したりしないから。私だってもうレディなんだから心配しないで。ホラ、お母さん、いつも言ってるでしょう、お父さんに大人の熟女マダムに育ててもらったって。私だってお父さんにレディとは? を教えてもらったんだからね」
彼女はそう言いながらヒールで華麗にターンする姿を見せてくれました。
「でも、私ってお母さまと同じくらい意地悪ですからね。口が滑って先生のことを『お父さま』って呼んだら、ごめんなさいね」
そう言い残すと彼女は部屋へ一目散に逃げ込みました。
朝日がお香で染まっています。私は娘に感謝しました。そしてこんなに素敵な娘に育て上げてくれた夫にあらためて感謝しました。そしてその朝以来、私の帰りが遅くなった夜には、娘が明日のお香を薫き込んでくれています。
先生はハンカチを顔に載せたまま、話し始めました。
「アンドリゲスは幻覚妄想に駆られていたとは言え、人妻のルーシーに懸想けそうして夫のロドリゲスに撃ち殺されたのだったよね。その時、フッと思ったんだ、僕たちは美子さんのご主人が亡くなってしまったんだなぁ、ってね。ちょっと人事じゃない気がしたんだよ。ただそれだけなんだ」
「先生、それは普段、患者さんに言っていることと違うじゃないですか! 肉体を離れて魂に戻ったら、その人生で自ら仕組んできた学びのからくりと意味が全てわかってしまって、恨みや憎しみから開放されてしまいますよ、魂は喜びに満たされているから大丈夫ですよ、なんて言ってるくせに・・・何ですか、自分は急に弱気になっちゃって!」
でも、私は黙っていました。強気一辺倒の先生が見せてくれた心の弱さです。私はそっとそれを受け取ってしまいました。そして、ともかくこのままウジウジした先生で帰してはなりません。私はとっておきの話をしてあげました。