2014年6月19日木曜日

おはようさん 2014.6.19.

今日の外来で・・・ 先月から水気のものが飲み込みにくい・吸気がしにくい、を主訴に初診されました。 すでに病院でいろいろな精密検査を受けたけど、異常なし、だったそうです。 いろいろ問診していくと・・・なるほどねぇ・・・でした。 この方、近くの鍼灸師さん・・・。 なのに、ご自分の病状を西洋医学的な考察しか してはれへん・・・どういうこっちゃ?? さて、顔貌診:耳が白っぽい、顔全体にくすんだ土色。 脈診(アーユルヴェーダ脈診にて省略) 舌診:広・淡・湿++ 瘀血± 背候診:神道(GV11)に圧痛 左厥陰兪(BL14)に虚邪 至陽(GV9)膈兪(BL17)より上方は熱邪、下方は虚。 腹診:両側大巨~滑肉門が索状に瘀血って神闕(CV8)もボロボロ。「腎 冷えてますよ~~。湿痰ひどいですよ~~」 ひどい脾虚、両肝相火もやや虚。夢分流の肺に強い邪気、心は熱邪気味。柴胡の証+ 胸骨陥凹があり、その両側にも虚邪=湿濁ですね・・・これが呼吸困難感と嚥下障害の原因やな。 ということで、元々の腎虚と脾虚が梅雨の湿邪に飲み込まれて、肝の疏泄や肺の宣散粛降が機能しないまま、心を湿熱で衝き上げたり、梅核気を喉のラムネ玉のようにして嚥下障害を起こしていると考えて・・・、そんな弁証の概要を伝えて・・・。 そやけど、あんた 鍼灸師やろう・・・自分で治しなはれ。 まぁ、半夏厚朴湯は処方しといてあげるわ(実際は茯苓飲合半夏厚朴湯を処方) 体表観察を終えて・・・患者さんの顔の土色が消えてました。 「先生 すごいですねぇ」(あんたがあまりにあまりやねん!) 「先生の手がとてもあったかくて。何だか楽になりました」(そりゃぁ神の手やからなっ) 「当たり前やん、北辰会やでぇ」 「ええ!(絶句) あそこの鍼 痛いんでしょう・・・」(地獄へ堕ちろ!) 普通の患者さんなら今日は・・・左照海に補鍼しながら左厥陰兪へ瀉鍼&打鍼で大巨~滑肉門の邪を弛めておいてから、へそ灸 したでしょうね。 私は鍼や経絡のお勉強を始めて1年ちょっと。 北辰会の鍼灸師さんたちだけしか知りませんでした。 今日、初めて、巷の普通の鍼灸師さんとコンタクトしたわけです(整体&鍼灸の開業先生)。 それにしても、すごいインパクトでした(°0°) 正直・・・なんやねん このレベル こんなんで患者さんに触れてもええわけなん??? でした。 鍼灸学校卒業後、特に鍼灸の師匠の下で勉強はしてないそうです。 だから、学校で教わる経穴名や経絡名はよく知ってました。 まるでパソコンの部品を机の上にバッと広げたまま・・・な感じ。 組み立てて、動かしてみて、不都合やバグを修復していかんと、いつまでたってもただの部品やん。 動いてナンボやねんでぇ。知識も同じや。 鍼灸は外科やでぇ。腕磨かんと患者さんが泣くんやからな。 帰ってから自分で棒灸すると言ってはりましたが、臍周に棒灸しながら、目から鱗が・・・になって、よし! 俺もがんばるぞ! となってくれれば・・・と祈るばかりです。 前世物語 「妻の病気の原因は何ですか?」 「私が自分で決めました。人に尽くすことを私に気づかせるために、自分で決めてきたのです」 「妻の病気を私が決められるのですか?」 「私の強い意志が伝わったからです。その意志がすごく強かったのです」 「私が妻を病気にしてるのですか?」 「でも大丈夫です。妻も納得しています」 「妻は恨んでませんか?」 「恨んでいません」 「妻の病気はどうしたら治りますか?」 「すでに治っていますよ」 「妻は自分の病気から何を学んでいるのですか?」 「病気が治った意味を二人で勉強して同じように気づくことです」 「人間は何のために生きているのですか?」 「人生の目的に気づくことためです」 「なぜ私は何回も生まれ変わっているのでしょうか?」 「勉強のためです」 「今、私は人生の転機に立っていますが、この意味は何ですか?」 「人に尽くすことを思い出すためです」 「どうしたらいいのですか?」 「自分の思うままに・・・。それでいいですよ」 「今回の私の人生はここまで順調ですか?」 「ものすごく順調です」 「こんなに大変な状況なのに、ですか?」 「順調だ、って言われています」 「妻が病気になって、仕事が大変になるのは、私たちが計画してきたのですか?」 「はい」 「妻も私もこの転機を乗り越えるだけの力がありますか?」 「あなたがたなら出来ますよ」  先生は今回の人生の目的をクリアーすることができた、未来の姿を見せてくれるように頼みました。