2014年6月6日金曜日
おはようさん 2014.6.6.
朝、いつもの患者さんたちのお腹に夢分流打鍼をしながら・・・
氣と経絡って何なんだろう?って考えていました。
フッと浮かんできたのはギターの姿です。
経絡は弦
奏でられる音が氣
弦の調律が悪ければ、音は病みます。
弦が錆びていると瘀血になり、
弦が緩んでいると湿痰になり、
弦が張りすぎていると化火になり、
弦が伸びてくると腎虚・・・かな。
6本の弦の調律が狂えば狂うほど、音の病は酷くなります。
奏で方、そう演奏者の腕も音の善し悪しを大きく左右しますね。
ギター初心者の最初の壁 F ・・・数日は音が出ましぇ~ん(>_<)
ジミ ヘンドリックだって、チャック ベリーだって、松本孝弘だって・・・
氣を感じ取る感性も同じですね。
天賦の才も大切だけど、何より日々の努力と「好き」でのめり込む一途さが腕を磨きます。
私のお腹の打鍼は、まず火曳の鍼で氣を目覚めさせて、お腹全周の負曳の鍼で経絡を目覚めさせます。
そして浮き上がってきた邪気をひとつひとつ負曳の鍼で祓っていきます。
面白いことに、どこかひとつの邪気を祓ってあげると、次々とイモヅル式に邪気が浮かび上がってきます。
それをひとつひとつ祓っていく・・・結構 根気のいる治療法です。
(邪気を潰すのではなく、祓うところがキモ!ですよ)
これはギターの調弦 音合わせに似ています。
弦の狂いを調節して、音の不調和 醜さ 不快さを、より美しく 心地よくなるように正していくわけです。
打鍼を受け続けてくれている患者さんたちはみなさん、身体の調子が良くなった、と喜んでくれます。
お顔が穏やかになるのがわかります。氣が巡って、こころも良くなってきたのですね。
肝火上炎して心も神もとことん病んでしまった患者さんたちは、当初は執拗に打鍼をねだりますが、知らず知らずのうちに打鍼に来なくなります・・・面白いですねぇ。
毎日、患者さんたちのお腹を触り、打鍼をしていると、「おっ! 梅雨はまだなのに、身体はもう梅雨入りしちゃってる」とか「明日は満月かぁ」・・・そんな季節の移ろいや自然の営みが人間の身体にも如実に投影されていることもわかります。
私たちは天地自然の理の中で生かされているという感謝と
私たちの身体の中に小宇宙があるという実感を改めて深く深く感じ取ることができます。
そして、人間は生きている限り、本当は治りたいと思っているし、治るようにすべての細胞が、免疫系が、自律神経が動こうとしているのがわかります。
それが 氣 であり、 生命というエネルギー体なのですね。
前世物語
「メリーさんの人生で次に大切な場面に移ってください。何が見えますか?」
「病院にいます。ひどく慌てている看護婦さんが見えます。私はどこにいるのかわかりません。でも・・・宙に浮いている感じがします」
彼女は静かに答えました。
「何が起こったのですか?」
「私は五十六歳でした。早く処置をしないと・・・。私が横になって運ばれて来ました。私はぐったりしています。でも、どこも苦しくはありません」
「何が起こったのですか? あなたが倒れる前まで戻ってください。何が見えますか?」
「大きな木が見えます。緑の芝生の上を犬と散歩していました。結婚式をした教会を眺めていました。ふっとあの時の素敵な夫の眼差を感じました。そこからは何も覚えていません。気がついたら病院にいました」
「宙に浮いているメリーさんは何を考えていますか?」
「私はこのまま死んじゃうのかなぁ」
「それからどうなりましたか?」
「病室の扉が閉められたところで、私は肉体を追いかけるのを止めました」
「なぜ?」
「これでいいんだ、と思いました。もう、よかったんです。夫を亡くしてひとりぼっちで寂しい何年かを過ごしていました。だからこのまま死んでもいいや、って思いました。十分に生きてきたんです」
彼女はしっかりと答えました。
「あなたのまわりに何か存在を感じませんか?」
「光が二つ見えます。夫とボブが迎えに来てくれました」
彼女は嬉しそうに答えました。
「二人は何と言っていますか?」
「にこやかに笑っています。ボブはかっこいい青年になっています。若いころの夫によく似ています。二人、肩組んでニコニコ笑っています。二人が元気そうで良かった・・・」
「ボブに聞いてください。あなたを助けられなかったことを恨んでいますか? このお母さんを憎んでいますか?」
「首を横に振って笑っています。目がとてもきれいです」
「お母さんを許してくれますか?」
「頷いています。許してくれています。ありがとう、ボブ・・・」
「夫は何か言っていますか?」
「もういいんだよ、一緒に行こう、って手を握ってくれました」
先生はみんなを高みへと導きました。
「三人一緒に上へ高く高くあがります。どんどん高く高くあがります。高くあがったところからメリーの人生を見てください。そして何か気がつくこと、感じることはありますか?」
「幸せでしたが少し孤独でした。それは自分にも原因があるのですが、ボブを亡くしたことと、それから夫が私から少し離れてしまったことが悲しかったです。でも仲直り出来て、また幸せに暮らせて良かったです。夫が死んでしまってからは寂しい毎日でしたが、今やっとそれも終わったなぁ、という感じです」
先生はさらに高みへと導きました。