2014年3月8日土曜日

おはようさん 2014.3.8.

ソチのパラリンピックが始まりましたね。 土曜日の夜、TV中継を楽しみにしていたのに・・・あれれ? やってない。。。 金・銅メダルを取った座位の滑降だけはニュースで流れていたのを見ましたが、すごい!ですよね。 五体満足なスポーツマンと同じ目標に向かって、数倍の努力とトレーニングを積んでいるのがよくわかりました。 なんでパラリンピックを放送しないんだろう。。。 お笑いバラエティより、百万倍の「生きがいの創造」力があるんだけどなぁ。 オリンピックの選手って、なんか自分たちとは違った人種のように・・・感じませんか? 生まれながらの能力に、努力と良運がかけあわさって超一流のスポーツマンになれる感じ。ちょっと特別な人だよねって、他人事の目で競技を眺めていないかな? オリンピックに限らず、野球選手もサッカー選手もマラソン選手も・・・。もっと拡げれば、歌手や俳優も同じかな。 パラリンピックの選手は、普通の人に災難がふりかかってハンディキャップを負って、そこから努力とトレーニングを積んで選手になれたって感じ。 自分にもある日、同じ災難が降りかかってきて、ハンディキャップを負ってしまう可能性は、宝くじの末当300円が当たるくらいじゃぁないかな。。。 生まれながらの能力など関係なしだから、明日は我が身で、その時は、努力とリハビリするしかないのです、誰でもみんな。 だから、パラリンピックの選手たちには、ものすごく感情移入しちゃうし、これくらいでくじけないで、がんばろう! やればできるんだ! まだまだ大丈夫だ! って勇気が湧いてくるよね。 脳外科時代、同じ脳梗塞の患者さんでも、半年間、ものすごく努力した患者さんは1本杖で歩いて退院できたけど、「痛い しんどい つらい・・・」ばかりで努力しなかった患者さんは半年後、寝たきりになってました。 がんばるにはモチベーションが要ります。 仕事に復帰したい・家事くらい自分でしたい・自分の足で歩きたい・・・何でもいいのです 趣味や好きなことがある人はモチベーションを上げやすいですね。 山に登りたい・歌いたい・写真を撮りたい・旅行をしたい・コンサートに行きたい・・・ パラリンピックの選手たちは、その好きなこと、やりたいことがスキーやスケートだったわけです。 ね! 凡人の私たちと同じでしょう。 私たちと同じレベルから、前向きなモチベーションで努力を積み重ねていっただけなのです。 パラリンピックの選手たちは、明日の自分のパラレルワールドな姿なのです。 だから、もっと 感動したいなぁ。 そして、もっと 生きるとは? 生きがいとは? 人間とは? を熱く語り合いたいものですね。 前世物語 「十四歳の時です。何かを盗もうと民家に忍び込みました。でも家の旦那さんが帰ってきて見つかって、棒で背中をいっぱい叩かれました」  彼女も身体を少しよじりました。横から見ていると本当に背中が痛そうに見えました。 「それからどうなりましたか?」 「ぐったりとしたら、ネコのように首をつかまれてドブ川に放り出されました。泥水を飲み込んじゃいました。苦しい・・・」 「その時、どう思いましたか?」 「何で見つかったのかなぁ」 「それからどうしていますか?」 「また違う家を探して物色しています。でもいい家がないから、今日もひもじい思いをしたままトボトボと家に帰りました。背中がとても痛みます」 「家に帰ると、お母さんは何か言いましたか?」 「家の手伝いも満足に出来ないのかい、って感じで無視されています」 「お母さんはあなたが盗みをしていることを知っているのですか?」 「当たり前です。盗んでくるのを待ってるんです。盗むのが私の仕事なんです。稼ぎが良い時だけ上機嫌です。酒に酔って抱きしめてくれることもあります」 「どんな物を盗むの?」 「食べ物とかだけど、一番はお金です」 「盗みに入っている時、何を考えていますか?」 「見つかるのが恐いんです。人が入ってこないかとドキドキしながら盗んでいます」  ゆかりさんの主題にたどり着きました。でもリンキン君に悪気はありませんので、時空間を越えたネガティブなエネルギーはここにはなさそうです。先生は他の場面を探りました。 「ではリンキンさんの人生で、次に大切な場面に移ってください。何か見えますか?」 「真っ白で何も見えません」 「ではリンキンさんの人生で、一番大きな盗みをした場面に移ってください。何が見えますか?」  彼女の声が少し元気になりました。 「二十歳くらいです。立派なお屋敷に忍び込んで、大きな花瓶を盗んでいます。うまくいきました。古い街で出店を開いて盗品を売りさばいています」 「その時、どう思っていますか?」 「盗みもうまくいっているし、ボチボチ品物も売れているから楽しいです」  先生はリンキンの人生の幕を引きました。 「ではリンキンさんの人生で、死ぬ場面に進んでください。あなたはいくつになって、どこでどんなふうに死にそうですか?」 「八十一歳です。老いぼれた小屋に独りで寝ています。身体の苦しいところはありません。どうやら老衰で死ぬみたいです」 「死ぬ間際に何を考えていますか?」 「自分の人生って楽しいことは何もなかったなぁ・・・」