2014年3月19日水曜日

おはようさん 2014.3.19.

春分の日が過ぎて、おはようさんの朝日さんがどんどん北へ北へと腰をずらしています。 朝昼の温度差が10度以上もあって、自律神経失調症のみなさんは大変そうです。 冬から春へ。 陰から陽への衣替え。 秋からずっと足への補法の鍼が多かった外来患者さんたちも、手の瀉法の鍼に変法することが多くなりました。 気が上気している患者さんも増えて、これから半年間は後谿や合谷への鍼が多くなるでしょう。 夢分流打鍼をしていて(最近、これも所望される患者さんが増えました)、章門(LR13)に邪気がはっきりと出るようになった患者さんたちも多いですね。 いらいら&ぶつぶつ かっかっかっ 章門を軽くトントンと打鍼してあげると、イタキモ!が心地よいそうです。 章門は厥陰肝経 脾の募穴で八会穴の臓会穴で帯脈。あらゆる邪気(気滞・瘀血・痰飲)が一斉に集まる穴です。 心身症や自律神経失調症の患者さんたちは、ここがイタキモ!になりますね。 打鍼と鍼をすると帰り道の足取りが軽くなるって喜んで下さる患者さんが増えて、ますますやる気になっている私です。 前世物語 「開業することになった頃、不思議と精神世界の本がまわりに集まってきたんだ。開業するからには経営を学ばなくては、と思っていろいろな本を読んだけど、経営と哲学、そして精神世界とはしっかりと繋がっていたんだよ。あの松下幸之助さんをはじめ日本の経営者の多くが自分なりの神さまを持っていたんだね。経営哲学に経済学なんて出てこない、あるのは生き方の哲学、魂の哲学だったんだ。もうこれは精神世界そのものだよ。ダスキンでは毎朝、般若心経を唱えるだろう。京セラの会長は出家しちゃただろう。経営者は大いなる力に何度も助けられていることを自覚しているんだ。だから大いなる力を大切にしているし、大いなる流れに敏感になるんだ。これが経営学の神髄なんだよ。  私もたくさんの本を読みあさっていくうちに、大いなる流れに乗り始めたことに気づいたんだ。いや、大いなる流れには初めから乗っていたけど、それが具現化し始めたことに気づいた、と言った方がいいかな。だから出来ることは片っ端からやってみたんだ。そんな中で瞑想は良かったね。今までに感じたことのない体験だったんだ。それで瞑想には嵌はまったなぁ。今でも空いた時間にやっているけど、心のバランスをとるのには良い方法だね。第一、簡単でお金も道具も要らないからね。  瞑想で私の魂の窓が開かれていったんだ。そして何とかここまで大いなる流れに乗ってきたんだね。で・・・風変わりな診療所ができた、という訳だね」  先生の目に澄み渡った自信が見えました。 「瞑想を続けていると身体もきれいになるんだよ。味覚が敏感になるし、新陳代謝も良くなっていくんだ。自律神経系が落ち着いてくるから当然なんだけどね。そしてもちろん、心もきれいになる。  具体的には、お酒やタバコが飲めなくなってくるよ。甘いものや油ものもあまり食べたくなくなってくるんだ。身体の声が聞こえてくる、そんな感じかなぁ。身体が要るもの、要らないもの、を教えてくれるんだよ。そんな声が心で感じられるようになるんだ。お酒よりもお白湯さゆの方が欲しくなったりしてね、ちょっとしたベジタリアンの世界だね。  これが今、お酒を飲めない理由なんだ。もちろん、身体にごめんなさい、と訳を話して飲めば大丈夫だよ。そう、今度、飲みに行こうか? 山の上ホテルにお洒落なバーがあるんだ。始発ののぞみに乗れば朝のワークに間に合うよ」  先生は悪戯っぽい子供の目を返して言いました。 「まぁ、またそうやって、こんな絶世の美女を食べようとするんだから。それは先生の身体が言ってるんでしょう。もう、スケベ親父なんだから。ちゃんと瞑想して魂で反省して来なさい!」  そう言いながら私はクロス・カウンターを先生にぶち込みました。スローモーションで先生の心はマットに沈んでいきます。 「先生って私をそんなにも愛し続けていて大丈夫なの? 毎日毎日、愛に燃え続けているじゃないの。先生が私に心も魂も開いてくれるのは嬉しいのよ。幸せよ。こんなに愛されているんですもの。魂から無限のエネルギーが供給されているから、先生の魂が枯渇することなんかないことはわかっているわ。でもね・・・人生の醍醐味を味わっている先生の引力に引き込まれてしまいそうな私がこわいの・・・。先生、今ね、もう一度誘われたなら・・・」  そして私もバッカスのテン・カウントを聞きながら、ゆっくりとマットに沈んでいきました。