2013年12月26日木曜日
おはようさん 2013.12.26.
もうちょっとでクリスマスが終わる静かな夜に・・・
今日の外来の患者さんたちの顔を思い浮かべると、みんな 優しいお顔やったなぁって思います。
幸せなクリスマスでした。ありがとう。
昨日の妄想日記。
深野師匠からほとんど実話やんかって大阪人もびっくりなつっこみをいただきましたので、今日も妄想日記の続きを書きますね。
クリスマス気分のまま、お楽しみくださいませ。
妄想日記 1月12日
今日は詩仙の君とのデートだった。
能楽大連吟「高砂」の夜からずっと、FBと電話で毎日、長話してるけど、やっぱり会いたいよね。
初デートはスタレビ・コンサート。
弟に渡していたチケットを急いで送り返してもらっての初デート(おかげで詩仙の君のこと、バレバレになっちゃったけど。身内だからええよね)
真新しいフェスティバルホールが、真新しいキラキラ目をしたカップルを温かく迎えてくれましたよ。
「スターダスト・レビュー。もう一度抱きしめて でしょう?」
木蓮の涙って言わないところに感激な僕ちゃん。
「今日はアカペラ&アコースティックライブなんだけど、きっとこれも神さまからのクリスマスプレゼントだよね」と僕。
君がとっても涙もろいのがうれしかったなぁ。
2回目はアルフィーの大阪城コンサート。
コンサートばっかりで嫌がられるかな?って心配だったんだけど、未知の世界にワクワクしながら飛び込んでくる君に・・・脱帽です。
「ロックも好きなのよ!」ってノリノリな君の姿にずっと見とれていました。
「リズム感、すごくええよね。仕舞を見せてもらうのが楽しみやなぁ」と相変わらずとんちんかんな話をする僕ちゃん。
「仕舞は父譲りなの。父の形見だと思って続けてます。踊るのが好きなんですよね。AKBだって踊れるわよ」と胸ハートする詩仙の君。
「じゃぁ 恋チューン 一緒に踊らなくちゃ」とダブル妄想幻覚な僕ちゃん。
そして、いくつもの会瀬を楽しみながら・・・
今日は京都観世会館の月例会でした。
いつもの三条駅で待ち合わせして。
真っ白な叡山がとってもきれい。
今日の演目は「翁」「右近」「西行桜」「岩船」で。
詩仙の君のお目当ては「西行桜」で僕は「翁」
ふたり、もう声が出ないくらいの大満足でした。
お昼は平安殿でお善哉をいただいて。
もちろんお土産は舌のとろけるおはぎさん。
この日、初めて詩仙の君のお家に招いていただきました。
詩仙の君は裏千家。「よかった。合いの手でちぐはぐしないぜ!」と喜ぶ僕ちゃん。
とろけるおはぎ とろけるお抹茶 とろけた僕ちゃん。
詩仙の君が西行桜を舞ってくれました。 美が とろけます。
「春には西行桜を謡うから、お花見に行こうね」と僕ちゃん。
満面の笑みの君。
「深野師匠! またご無理を言いまするぅぅ」
詩仙の君のお父さんの仏壇の前で「翁」を謡う僕。
「父はお能が大好きでした。どんなに忙しくてもお正月の観世会館には通っていたのを思い出しました。今日、わかったの。あなたと同じ。翁に浸りたかったんだって」と寂しそうな君の声に、
「お父さんの前で翁を謡いましょう」と僕。
神歌の謡本を開いて、聞き覚えたまんまに謡います。
「とうとうたらり たらりら たらりあがりら らりとう」
「ちりやたらり たらりら たらりあがりら らりとう」
仏壇のろうそくの炎が、ゆっくりと舞い始めました。
翁がふたりの仲を強く取り持ってくれた夜でした。
<明日に続く>
新しい一年が始まりました。
「前世物語」を新聞連載小説ふうに毎日、掲載していこうと思います。
今日はその初日。
キャスト
先生・・・脳外科と東洋医学の専門医だが、心療内科の一環として過去生退行催眠を行なっている開業
医。頑固でわがまま、関西人の血が濃い。何を考えているのか、誰にもわからない。
美子よしこ・・・先生の高校時代の同級生+他にも秘密がありそう? 長い間、先生とは音信不通であったが、あるきっかけで半年前から先生のアシスタントをしている。精神世界はズブの素人だけに興味津々が強すぎて簡単に洗脳されてしまうタイプの見本。こうならないように気をつけなくては・・・
美穂・・・美子の娘。母よりよっほどしっかりしている様子。京大心理学教室に通っている学生。純真
な母の良き理解者でもある。
第一章
ソウルメイト
「こんにちは。今日はホントに暑いですね」
真夏のワークに来られる患者さんは、緊張と暑さでヘトヘトになって来られます。
先生のアシスタントとしては、患者さんが待ちに待ったワークをうまく進めることが出来るように、出会いの一言に思いっきりの笑顔と愛を注いでおります。
患者さんが待合のソファーに腰掛けていただいた時から、どんどんリラックスしていただけるように心がけております。
「美子さんの前催眠は、いつ聞いても心がこもっているね」
ワークの前の瞑想を終えた先生が優しく声をかけてくれました。
汗を拭き拭きやって来た患者さんは待合のソファーに赤いギグバッグを投げ出して、左手のミネラル
ウォーターで息を整えていました。
最後までリハビリをしていたおばあさんが帰って、ようやく静かになった待合に真夏の太陽のころがる音がしました。そこには陽炎かげろうが残っていました。
「一時の予約の佐藤玲子です。よろしくお願いします」
私は冷たいおしぼりを手渡しながら声をかけました。
「暑かったでしょう。歩いて来られたんですか? 少し休まれてから、受付けをしましょうね」
玲子さんは安心の大きな溜息をつきました。
昼下がりの待合に、まったりとした時間が流れます。
彼女は仙台に住む三十四歳のOLでした。
「ありがとうございます。やっと汗がひいてきました」
一時のチャイムが鳴りました。今日の曲はマイ・ウェイです。
「玲子さん、マイ・ウェイはラッキーチャイムなのよ。よかったわねぇ」
「えっ、そうなんですか。よかった。実は何だか心細かったんです」
彼女は陽炎の残った目でニッコリと微笑みました。
私は玲子さんをワークの部屋へ案内しました。
心のバックミラーに先生の「グー」のサインが見えました。
今日も良いワークが出来そうです。
こうして玲子さんのワークが始まりました。
「美子さん、準備はいいですか?」
私はわざと無表情にグーのサインを返しました。
「今日はどんな問題を解決しようと思って来ましたか? どんな過去生を見ようと思って来ましたか?」
<明日に続く>