2013年12月21日土曜日

おはようさん 2013.12.22.

明日は京都能楽大連吟「高砂」の本番です。 今年は百万遍の知恩寺で約200名が、あの有名な高砂の地謡を謡います。 私が大連吟「高砂」を知ったのは、一昨年の祇園祭宵山でした。 無料休憩という看板につられて(宵山の昼間はものすごく暑いのです)ふらっと入った町屋さんで松野先生に勧誘を受けたのがきっかけでした。 ピーンと来たのを覚えていますよ。 年末の第九合唱もいいけど、日本人なんだから謡曲を謡わなくちゃ・・・ え? 高砂が謡えるの? (頭の中にはTVの時代劇の結婚式の場面が・・・列席の中で一番渋くてカッコええ人が謡いますよね ♪たかさごやぁ〜〜♪ ) パンフレットをもらって・・・武家の男子&娘なら当たり前。町人でも教養の馬印(みたいなことが書いてありました) 高砂が謡えるようになる・・・むちゃカッケェ〜〜・・・はい、単細胞な動機で飛びつきました。 でも、なぜかその年、ネットで申し込みしたのに受付できておらずで・・・結局、参加せずに終わりました(今から思えば、良かったかも。だってこの年までの高砂は素人さん用に簡単に編曲されていたそうですので) 去年、満を持して? 大連吟「高砂」に参加しました。 いやぁ 楽しかったです。 元々 カラオケも合唱も大好きですからね。 小学校の5,6年の時には、高槻市の少年少女合唱団に参加してたのを思い出しました。あの頃はボーイズラブ じゃなくって ボーイソプラノでした。懐かしいなぁ。 すっかりはまってしまって、今年初めから深野師匠について謡いのお稽古を続けています。 今年のマイ・謡いトピックスは・・・ その壱 真冬の出雲の温泉宿。静かな温泉にひとり浸かりながら、習いたての「鶴亀」を謡ったこと。もう最高に気持ち良かったですよ。 誰か入ってきても、外から聞かれても、謡いだと全然、恥ずかしくないからね。 (これがAKBやミスチルだと・・・やっぱ恥ずかしいもん) ひなびた温泉宿でひとり謡っていると・・・もう真野響子さんにしっとりと背中流してもらうしかありませんよねぇ(御宿かわせみの世界) その弐 養老のお友達のお茶会に呼ばれて、手土産に「養老」を謡わせていただきました。 これは無理を聞いていただけた深野師匠のおかげです。 自分なりに納得できるまで練習しましたが、「謡えば、みなさんに喜んでいただける」ことが分かりました(簡単に素人さんをダマせる・・なんて思ってませんよσ(^^) 養老はよかった。いつか養老の滝の前で謡いたいですね。 その参 秋に「橋弁慶」の謡いで能舞台デビューしました。 自分なりにがんばったのですが、今度は玄人の集まりですからね・・・う〜ん、なんだか拍子抜けしちゃいました。 その四 明日の大連吟「高砂」では・・・何が起こるやら、起こらないやら・・・楽しみです。 きっとこのブログを読んでくださっている方々の中にも、ずっと年末は第九を合唱しているって音楽好きな方々もおられると思います。 どうですか? 来年は日本の謡い「高砂」にチャレンジしてみては。 何より日本語で謡えますよ。 西洋音楽からすれば全くの異文化だけど、そういう異次元の世界に触れてみると、音楽性がますます広がりますよ。自信をもってお薦めします! 来年はご一緒に「高砂」を謡いましょう! 大連吟「高砂」のHPはこちら http://dairengin.com/ <コンタクトの続きです>  父がアキコを抱きかかえてベッドまで運びました。  婦長さんがアキコの脈を診て、大丈夫だとうなずきました。 「アキちゃん、この曲に乗って大空を飛びまわってね・・・もう、どこにでも自由に行けるよ」  娘がチェロを弾き始めました。それは「鳥の歌」でした。  父は窓辺で泣き崩れています。窓から細い三日月が見えました。父は月に向かって祈りました。「アキコをお助けください。私の命に代えて、アキコをお助けください。私の命を奪ってやってください、アキコをお助けください・・・」  私が見ていたヴィジョンが眩しく光りました。そして、消え去りました。私の心の中には「鳥の歌」の調べが残っていました。タカシの祈りが通じたのだ、未来が変わったのだ、と分かりました。  タカシは今頃、事故を起こす電車に乗り込むために駅に急いでいることでしょう。駅までの道々の信号も改札の混雑も、すべて彼をあの電車のあのドアから乗り込ますように動いています。それは彼の祈りが導いた運命です。だから今日、彼はどうしてもあの電車に乗らなければならないのです。彼には悪い予感などありません。電車に乗り込んだ時、間にあって良かった、と思っていたことでしょう。そして事故が起こり、彼は死にました。  私の意識は彼女のワークに戻りました。彼女がゆっくりと言いました。 「タカシさんが抱きしめてくれています。私と四人の子供たちをずっと見守っているよ、と言ってくれました・・・頭を撫でてくれています。タカシさんとくっついて、ひとつになっているような気がします・・・足が溶け合ってひとつになっています・・・神さまも優しい顔をしています・・・もう大丈夫です・・・」 「優しい神さまがあなたへメッセージをくれます。何と言っていますか?」 「愛を信じなさい・・・」 「タカシさんはどんなメッセージをくれましたか?」 「言葉ではなくて、ずっと手を握ってくれています・・・本当はいつでも彼を感じられる、と言っています・・・心を素直にして受け入れてごらん、と言っています・・・私の夢に出るから、夢の中でお話をしよう、と言っています」  もう彼女に涙はありません。心を開いたその向こうに、いつでも彼がいることを感じとったのでしょう。私はこのワークを終了へと導きました。 <続きは明日>