2013年12月19日木曜日

おはようさん 2013.12.19.

甲状腺腫瘍の患者さんが夏からずっと週数回、私の鍼を受けに通われていました。 よっしゃ! 腫瘍を消したるぜよ! と内心、意気込んで鍼をしていました。 舌診で甲状腺腫瘍とシンクロしている5ミリほどの実証があったので、それを毎回、観察しながらの鍼でした。 腫瘍を消すことはできなかったけど、夏よりちょっと小さくすることはできました。 そして先日、阪大病院で手術。 事前説明では8時間はかかる大手術の予定でしたが、4時間もかからずに終わってしまったそうです。 とても簡単に全摘できたそうで、よかった&よかった。 術前の抗がん剤も放射線も使っていなかったので、阪大の先生方はどう思われているのか知りませんが、先に言ったもん勝ちなので言わせていただきましょう。 「鍼が効いたんやでぇ」 体力的にもメンタル力でも、とてもお元気で手術に向かわれました。 そう、免疫力も治癒力もMAXハイテンションでの手術だったわけです。 この方はお仕事を続けておられたし、ご家族も重い生活習慣病だったので、いろいろストレスが溜まっていました。 秋までは肝火上炎が主体で後渓や合谷に瀉法の鍼を、11月終わり頃からは入院に備えてのお仕事の切り上げで疲れが溜まって肝血がアンバランスになってきたので、太衝に補法の鍼を加えたりしていました。 術後、まだしゃべれない状況下での筆談で最初に書いたのは 「奥山医院の先生と看護婦さんにありがとうって言って」だったそうです。 うれしいですねぇ(*^^)v 春からずっと夢分流腹診&打鍼をほぼ毎日続けている腎癌から肝臓・肺転移疑いの患者さんも、とってもお元気です。大学病院で疑い部位の生検と抗がん剤を薦められましたが、かなり難しい症例なのか、これまで数回の精査で痛い目に合われてきて、もう嫌だと・・・だったらうちで最後まで診ましょう、ということで通院されています。 転移巣のCT精査は来年になったらしますが、どうみても再発憎悪の兆しは見当たりませんから、大丈夫です。 背候診では、やっぱり同側腎兪と脾兪にちょっした熱邪があるので、癌自体はまだ消えていないでしょう。でも、癌治療で大切なのは、癌と全面戦争するのではなく、何となく癌はあるけど動かないし、悪さもしないから、やんわりと封じ込めておきましょう・・・だと思っています。 癌を怒らせるのが一番下手なやり方です。 癌にだって言いたいことがあるんだから、何となくそれを聞いてやって、(食習慣や生活習慣で)改めるべきところは改めて、まぁまぁ おとなしゅうしといてなって時々、目をかけてあげる・・でええんじゃないかな。 この患者さんも免疫力&メンタル力がずっとMAXハイテンションを保てていると思います。 最高の癌治療でしょう (^^ゞ だからといって、大学で癌手術を受けた後の栄養改善目的で点滴に通われている患者さんもおられますが、この方は一度も「私も鍼をしたい」とは言われません。両隣のベッドで鍼をしていても・・・じっと目をつぶって黙っておられます。だから私もあえて声をかけません。 嫌な人には無理強いはしません。嫌な人に鍼をしても、あまり効かないこと、わかってますから。 (ネガティブな感情&想いって強烈ですよ) 鍼と言えば、肩こり鍼や腰痛鍼だと思い込んでいる方々にも、あまり効果は期待できませんねぇ。 だって、こんなもん、効くもんか! な念力が見え見えですから。 で、いつもの結論になるわけです。 「素直が一番」 どんな治療でも(抗がん剤であろうとも)素直なほど、良く効きます。 そして、素直なほど、予後がよろしゅうございます。 鍼を続けていると、素直になれる というお話はまたいつか・・・書きますね。 <コンタクトの続きです>  彼女は涙を啜りながら言いました。 「十八歳になったら血液検査を受けなさい・・・」 「約束ですよ、って神さまにお願いします。神さまは何と言っていますか?」 「分かったって・・・神さまがヴィジョンを見せてくれています・・・あっ、これは大きくなったアキコちゃんです。とっても元気そうです。家で誕生日のお祝いをしています。十八歳の誕生日です。私と姉妹たちからプレゼントをもらっています。ヨウコちゃんも、エリちゃんも、シンヤ君も笑っています。みんなとても仲良しです・・・その夜、私はアキコちゃんに病気の話をしました・・・彼女、知ってたのかなぁ、驚きません・・・。  別の日になって、私とアキコちゃんは病院の先生の説明を聞いています。きっと病気が見つかったのです。先生が大丈夫だ、と言ってます・・・アキコちゃんが入院しています。同室の娘さんも同じ病気です。二人とも頭に三角巾を捲いています・・・部屋にチェロが置いてあります・・・アキコちゃんが骨髄移植を受けています。娘さんが枕元でチェロを弾いてくれています。アキコちゃんが微笑んでいます・・・娘さんより先にアキコちゃんにドナーが見つかったのです。みんな夫と神さまのお陰です・・・。  アキコちゃんの退院の日が見えます・・・あの娘さん、見送りに出て来ていません、大丈夫かなぁ・・・あぁ、この日、娘さんも骨髄移植を受けています・・・もう大丈夫です。またチェロが弾けます・・・よかった・・・神さま、ありがとうございます」  彼女は安堵した声で言いました。 「神さまにお願いしましょう。神さま、今の約束を守ってね・・・神さまは何と言ってますか?」 「分かった・・・あっ!」  彼女が突然、叫びました。 「上の方にいた未来のおばあちゃんになっていた私が、今、パッと粉々になって飛び散ってしまいました・・・神さまと私の上でキラキラと花火のように輝いて、そして消えていきました・・・新しい未来の私たちを祝福してくれているようでした・・・ありがとう、おばあちゃんの私・・・」  彼女はゆっくりとうなずきながら言いました。私はタカシさんに向かって話しかけました。 「タカシさん、アキコちゃんをしっかりと守ってあげてください・・・タカシさんは何と言ってますか?」 「うん、分かった・・・大丈夫だよ」  彼女が夫の言葉を伝えてくれました。 「タカシさん、あなたが生きる分をアキコちゃんにあげるわ、いいでしょう?」 「うん、いいよ・・・当然だよ、当り前だよ」  彼女は嬉しくて泣いています。私は神さまに言いました。 「神さま、早く死んでしまったタカシさんの命の残りをアキコちゃんにあげますから、ちゃんとアキコちゃんが元気でいられるように見守っていてくださいね」 「分かりました。大丈夫です」  神さまはしっかりとした口調で答えてくれました。  この時、私は気づきました。この夫の突然の死の意味が、今ここにあるのではないだろうか・・・ <明日に続く>