2013年9月1日日曜日

おはようさん 2013.9.2.

秋風が吹き始めると、あんなに元気だった胡瓜やゴーヤさんたちが一斉に黄葉になってきました。 今年はたくさんの夏の実りをいただきました。 酢の物のすっぱさ、ゴーヤの苦み、ししとうの緑味。夏の身体が欲しがっているのがわかります。 そして、秋近し。 身体が冬支度を始めたのが感じられます。 秋の実りが待ち遠しいねって身体に宿る神さまがワクワクしています。 持っているだけで自己満足&自己表現してるつもりのブランド品のように、誰よりも早く初物を食べたい、こんなに高価なものを俺は食せるんだぞ!は身体にもこころにも善き血にはならないんだよね。 アトピーや痛い痛いの難病、癌の増加にも関与してるんじゃないかな?って思います。 季節の実りをいただいて、季節と共に生きていく。 氣を育み巡らせる力となってくれるのは、そんな当たり前の季節の実りだよねって思います。 ベランダ菜園の胡瓜さんとゴーヤさんに、ごくろうさま&ありがとさん、今年はいっぱい実ったね、うまくいったね、と何度も話しかけながら茎を切って片づけさせてもらいました。 まだまだ雌花を咲かせながら光へ光へと芽を伸ばしている姿に、今日、その命を絶つことに大きな躊躇はありましたが、季節が移ろえば、その使命の終焉を知らせてあげるのも・・・これも天地自然の理であり、宇宙のひとつ、神さまの神たる所以なのでしょう。 ありがとう、ごくろうさま、よくがんばりましたね、ありがとう。 この世はありがとうに充ち満ちているのですね。 今日も「前世物語」からひとつ、症例をご紹介しましょう。   子供への愛情について 昔々、ある暑い国に、タスコーという男の人がいました。 彼は、茶色の目で金の石を見つけ出すのが得意でした。 タスコーは、小さな赤い屋根の家に住んでいました。 金髪に青い目をした妻と、スータという少年と幸せに暮らしていました。 もうすぐ赤ちゃんが生まれそうです。 茶色の髪のかわいい女の子が生まれました。 ミナエラといいます。 彼女は「今の死んだ息子」です。 澄んだ茶色の目を見て、タスコーは決心しました。 「貧しいから、もっと豊かにしてやらないと」 砂漠の向こうに、2つのトンガリ山がありました。 そこは金の山です。 タスコーは、砂漠を越えて行きました。 青い目のスータとロバがお伴しました。   金の山の麓にオアシスがありました。 水の豊かな賑やかな町です。 茶色の鼻ひげのタスコーたちは、知り合いの家に着きました。 太った女主人が出てきました。 それは「今の夫の母」でした。 タスコーは高い岩山に縄をかけながら、どんどん登っていきました。 金の石を毎日たくさん掘り出しました。 「これだけあれば、まとまったお金になるぞ」 ある日の帰り道、いきなり後から殴られました。 頭の大ケガをしてしまいました。 金の石も奪われてしまいました。 タスコーは考えました。 「せっかく稼いだお金を、なんで治療のために使わなくちゃいけないんだ。高いお金を払うのは嫌だ」 タスコーはがめつい人間です。 ひどい頭痛が続きました。 働く気がなくなってきました。 目も見えなくなってきました。 そして、とうとう家へ帰る気力もなくなりました。 そのまま泉の町で暮らしました。 砂が流れていく中、タスコーは家に戻らなかったことを後悔しながら死にました。 タスコーの魂は身体を離れて決心しました。 「欲張らずに早く家に戻れば、よかったのになぁ・・・。とても良い家族だったのに、欲張って戻りそこなってしまいました。その後も途中で怠けてしまって、本当は戻りたかったのに、戻りそこねてしまいました」   「私」は彼の魂に尋ねました。 「次ぎはどうしようと思いましたか?」 「まず強欲をやめることです。そして意地を張らないことです。今度は自分の直感に従って生きよう、と思いました」 「私」は、彼の魂を高みへと導きました。そして彼の人生を、その高みから振り返ってもらいました。 「ただ、その二つだけです。強欲と我を張ること、素直にならないことでした。でも、それはもう学んだから、これからは新しい他のテーマを決めなくっちゃ・・・」 「私」はもっと高みへと導きました。そして彼の人生と、今、生きている人生を見比べてもらいました。彼の魂が答えました。 「タスコーの時には、子供と接する時間があまりありませんでした。だから今回の人生では、子供をうんと細かく見る様になってしまいました。かまい過ぎています」   「私」は、更に高みへと導きます。 そこには「月のような光」がありました。 「私」は月の光に尋ねました。 「今回の私の人生の目的は何ですか?」 「子供をよく見ることです」 「それは、どういう意味ですか?」 「子供をよく見ることと、今の私がしていることとは、本当は違います。愛情を持ってみてあげることと、世話を焼いて干渉することとは違うのです。愛情を持って接するということが、違う方向に行っています」 「愛情を持って子供に接することとは、一体どういうことですか?」 月の光が答えました。 「見栄を張ってはいけません。そして、もっと自分の気持に正直に、心から愛情を持って接しなさい」 「どんな愛情を持てば、良いのですか?」 「見栄を捨てて、子供のために、子供が望むとおりにさせなさい。子供が助けを求めた、その時には手を差し伸べて、間違っている時には諭して、あとは子供を信じなさい。そして、ただ愛してあげなさい」 「子供を信じて、ただ愛するのですか?」 「はい」 「私」は、今のお母さんが亡くなった息子さんから何を学ぶのか、月の光に尋ねました。 「今まで、愛していることに気づきませんでした。手遅れでも、失ったからわかるのです」 「そんなの、ひどいじゃないですか?」 月の光は答えました。 「でも、いっときだけのことです」 「では、私は彼の死から何を学ぶのですか?」 「子供との愛です」 「それは何ですか?」 「認めてあげることです。そして、ただ愛してあげるのです」 「私」は月の光に聞きました。 「私の人生は、ここまで順調ですか?」 「仕方ない、と思えるかもしれないけれど、でもこういうものです。これは決まっていたことですから」 「子供を失うことは決まっていたのですか?」 「決まっていたことです。約束だったのです」 「私」は月の光に頼みました。 「亡くなった子供は、今、何をしていますか? ちょっとだけ会わせてください」 「願わなくても、彼はいつも傍にいるはずだよ、って。・・・出て来て笑っています。大きな顔だけだけど、笑ってる・・・」 「私」は彼に尋ねました。 「どうして君は死んじゃったの?」 「面倒臭くなって・・・でもなぜだかは、忘れさせられちゃった」 「今は大丈夫?」 「楽しい修行、何か学ぶことをしてる、って言っています」 「苦しくないの?」 「学ぶことは楽しいよ」 「なぜ、私をお母さんに選んだの?」 「最初から決まっていたことだし、忘れちゃったって」 「彼をしっかりと抱きしめて・・・どんな感じがしますか?」 「暖かいエネルギーをくれます」 「彼は何て?」 「大袈裟だなぁって」 「お母さんにアドバイスをください、ってお願いして」 「ぼくはいつも楽しいから、お母さんも、お兄ちゃんたちと楽しくしなくちゃいけないよ」 「どうしたら、イライラしなくなれるのかなぁ?」 「それは、自分で自分が変わらなくちゃいけないよ。何かのせいにしちゃいけないよ」 「私」は月の光に、イライラする性格を治すヒントを聞きました。 「それを乗り越えることも課題だから・・・ヒントはなしだよ」 「でも私に解決出来ますか?」 「あなたが出来る、と思って決めたことだから、出来なければ、また次も同じことをやり直さなきゃいけないね」 「私にその力がありますか?」 「あるはずです」 「この課題は、誰が決めたのですか?」 「私自身だそうです」 亡くなった子供に呼びかけました。 「また、お母さんと一緒の人生を生きてくれる?」 「親子じゃないかもしれないなぁ。反対にするかも・・・。兄弟にするかもしれないよ。でも大丈夫だよ」 「お母さんをそこから見守ってくれる?」 「当たり前でしょ」 「きみを感じるにはどうしたらいいの?」 「ときどき感じてるでしょって」 「私」は月の光に向かって聞きました。 「あなたも私を見守ってくれますか?」 「見守ってますって。笑ってる感じです」 「もう一度、彼をしっかり抱きしめて、ひとつ約束して・・・」 「後悔しないように、子供を可愛がるから・・・。もうこんなに後悔しないように」 「彼は何て言ってる?」 「そうだねって」 「私」は月の光に、彼のことをお願いしました。 「大丈夫ですよ。彼は楽しく過ごしていますからって」 「また会いに来ても良いですか?」 「はい」 そして私たちは光のもとを離れて、今、この時へと戻ってきました。