2013年9月15日日曜日

おはようさん 2013.9.16.

台風の嵐の音を聞きながら、 台風が掃除機のように放射能を吸い込んで、太陽溶鉱炉の中へポイ!してくれたらなぁ。 大風は海を攪拌する大切な役目があるそうですが、海に流れ出した放射能はどうなるんやろう・・・ そのうち&ほんとうにゴジラが現れて・・・想定外でも何でもありなご時世やから・・・そやけど&さすがにウルトラマンは来えへんでぇ・・・嵐は妄想をかき立ててくれます。 でもね、もっとラブリーな妄想がええなぁぁ。 311以降変わったことは、自分の中のかなりの部分で放射能を、日本の行く末を、世界はどうなるの? 大丈夫って自信を持っていいたいなぁ そんなとっても現実的な心配がうごめいていることです。 光さんも最近、このポイントに関しては「大丈夫!」とは言ってくれません。 それも気になってます。 お仕事をしてると、謡ったり写真撮ったりしてると、そんなことも忘れちゃってるけど。 こんな嵐の夜には、どうしてもこころがかき乱されてしまうのです。 まっ、気を取り直して・・・ 今日は「前世物語」の中から、ひとつ症例をご紹介しましよう。   自殺した息子へ 昔々、とある貧しい農村に仲の良い兄弟がいました。竜《たつ》と良太です。 竜が十二歳の時、両親は兄弟を捨てて、村を逃げ出しました。 二人はおむすび一つを持って、両親を探しに出かけました。 夕方になりました。 良太がいなくなりました。 竜は慌てました。 「ずっと手をつないでいたのに、チビはチョロチョロするから、こんなことになるんだ。どこへ行ったんだろう」 竜は山の中を走り回りました。息が切れます。兄は途方に暮れました。 「早くみつけなきゃ・・・」 ふと目をやると、大きな松の木の下でチビがおしっこをしていました。 兄はホッと溜息をつきました。 二人はまた、手をつないで山を下りていきました。 麓のお地蔵さんと並んで座って、おむすびを半分ずつ食べました。 そして三人は身を寄せ合って眠りました。 竜は江戸へ出ようと決めました。 数年後、竜は大工になっていました。 江戸の町は賑やかです。 彼は喧嘩とバクチに飲み込まれました。 大工で稼いだ金はすべて酒とバクチに注ぎ込みました。 飲めば喧嘩です。 毎日、同じことの繰り返しでした。 弟の良太は、酒に溺れた兄とケンカして、出ていってしまいました。 時が過ぎました。 竜はボロボロでした。 ひどい肝臓病で血を吐きます。 長屋で寝込んで、もう動けませんでした。 時々、良太が見舞いに来てくれました。 弟は結婚してまじめに暮らしていました。 そんな弟を見ることだけが竜の喜びでした。 でも、兄は口には出しませんでした。 五十二歳の時、竜は死の床にいました。 「俺はダメな人間だったなぁ。全然、弟に兄らしいことをしてやれなかった。弟は自分ひとりで良くがんばったなぁ」 良太が傍に来てくれています。 「兄ちゃん、死なないでくれ」 兄は答えました。 「俺はもうダメだ。ごめんな。何もしてやれなくて・・・」 「いいんだよ、二人でがんばって来たじゃぁないか」 良太が手を握って泣いてくれています。 竜の心が落ち着き、安らかに身体を離れました。 「私」は竜の魂を高みへと導きました。 そして、竜の人生と、今、生きている人生を高みから見比べてもらいました。 「・・・酒とバクチに溺れちゃいけないなぁ。弟より先に死んじゃいけないよ。もっと真面目に、きちんと生きなきゃいけないね」 「私」は、更に高みへと導きます。 真っ青な空の上に、大きな白い光がありました。 魂が光の中へ入りました。 「・・・辛いことも何もありません」 「私」は光に尋ねました。 「今回の人生で、死んだ息子との関係は何ですか?」 お母さんが泣きながら答えました。 「愛することです」 「息子に会わせて下さい」 光が答えました。 「まだ早い」 「どうしたら会えるのですか?」 「もっと、人を憎むことを止めないとダメです」 「私」は光に頼みました。 「もう人を憎みませんから、息子に会わせて下さい」 「大丈夫です、息子は元気だから安心しなさい」 「ビジョンだけでも見せて下さい」 「雲の上でバイクに乗ってる!」 お母さんが驚いて叫びました。 「お願いですから、息子の所へ行かせて下さい」 「近づきました。私に気づきました。恥ずかしそうにしています。『元気?』って、言ったら『ああ』だって」 お母さんが笑いだしました。 「息子さんをしっかり抱きしめて下さい。そして、あなたが言いたかったことを全部言ってあげて下さい」 お母さんが言いました。 「ヘルメットを取ってって頼んだら、取ってくれました。まっすぐな髪の毛でカッコつけちゃって、革ジャン着ています。『ごめんね、ごめんね』って抱きしめて、その後は手を握っていました。『かまわないよ』って言ってくれました。『全然私を恨んでない』って。『お母さんが先に死ぬのが嫌だった』って。『今はイラストを描いてバイトしてる』って。『上手くなったぜ』って。『また会いに来てもいい?』って聞いたら、『いいよ』って言ってくれました」 「私」は息子さんに尋ねました。 「君は今回の人生では早く死ぬって決めてたの?」 息子の魂が答えました。 「死ぬつもりはなかったけど、強くなりたかったんだ」 「死んだら強くなれた?」 「いや。バカなことをしたもんだ」 「自殺して苦しんだの? すぐに雲の上にあがって来れたの?」 「結構大変だったよ」 「なぜ、このお母さんを選んだの?」 「お母さんが子どもを欲しがっていたからだよ。オレしかいない、と思ったんだ」 「君が死んでから、お母さんのことを見守ってくれてるの?」 「そんなこと、わかってるだろう」 「お母さんはどうしたら、君に喜んでもらえるのかな?」 息子の魂が答えました。 「タバコは止めた方が良いよ。ビールも飲み過ぎないようにね。仕事をしているお母さんんが好きだから、出来るだけ長く仕事をして、長生きしてくれよな」 「そう出来るように、手伝ってくれる?」 「それは自分の意志で決めることだ。オレを頼りにするなよな」 「私」は光に聞きました。 「今回の私の人生の目的は何ですか?」 「人を憎んだり恨んだりしてばかりだったから、あなたには本当の悲しみが足りなかった。その悲しみで憎しみを洗い流して、愛することを学びなさい」 「私の人生は、ここまで順調ですか?」 「はい。悲しいこともありましたが、計画通りです」 「その計画は、誰が立てたのですか?」 「私自身と、天にいる『上の存在』とで決めました」 「私にそれをクリアーすることが出来ますか?」 光が答えました。 「息子をそれだけ愛せたのだから、出来るはずです」 「父との関係は何ですか?」 「勇気です。嫌なことをちゃんと拒否する勇気です。今までは、それがなかったのです。今、なかったことに気がつきました。だからこれからは、本当に嫌なことにはノーと言う勇気が必要です」 「夫との関係は何ですか?」 「もっと彼のことを愛して理解してあげなくてはいけません。愛も理解も足りません。自分のことばかりを考えていました。もっとおおらかな心で人を愛することが大切です。大きな愛です。だのに愛されることばかりを求めていました。心の底の悲しみや本当の孤独感がわかっていませんでした。頭だけで考えていました」 「私」は息子の魂に言いました。 「お母さんをこれからも見守っていてね」 息子の魂が答えました。 「元気でね」 「私」はお母さんに聞きました。 「息子さんに何を約束しますか?」 お母さんが答えました。 「最後の日まで生きるぞー!」 光もお母さんに言いました。 「あなたはもう大丈夫ですよ。見守ってあげますからね」 そして私たちは光のもとを離れて、今、この時へと戻ってきました。