2013年5月23日木曜日

おはようさん 2013.5.24.

五体不満足の乙武さんとレストランの入店拒否?騒動が話題になっています。 どちらもヒートアップしてたように思われますが、最近は互いに冷静になって、ひとまずよかった。 まぁ、ネットでワアワアまくし立ててる輩はほっときましょう。 この話をまず我が身で考えてみました。 私は左利きです。お箸と鉛筆は右ですが、あとは左です。 左利きは障害者にはなりませんが、それでも結構不自由はあるんですよ。 この世は右利き世界です。 例えば自動販売機のコイン投入口。駅の自動改札機。エレベーターのボタン。 左利きは腕と身体を自然によじって対処してます。 小さいときからずっとそうだから、もう当たり前のように慣れちゃってます。 お茶の世界も右利き世界です。 どっちの足から立つか? 右利きの人たちは迷わないかもしれないけど、左利きは左脳で確認しないと、わけがわからなくなります。 (ただね、左利きは両手で鏡面文字や逆さ文字が簡単に書けちゃう特技の裏返しなんだけど) お茶を点ててて、気を抜くと、つい左手が出てしまうことが何度もありました。 右利きの人にとっては、流れるように自然な所作でも、左利きにとっては左脳支配下での所作になるので、どこかぎこちなくなります。 だからといって、自動改札機や自販機に左利き用投入口をつけろ! 左利き用のお手前を作れ! なんて野暮なことは思いもしません。 まぁ、いいです。ちょっと手間なだけだから。やろうと思えば、やれるしね・・・そんな感覚です。 右利きの人たちにお手間をとらす程のことじゃないですよ。 右利きの人たちにそこまでしてもらわなくてもいいですよ。 謙譲の美徳 じゃぁないけど、こういうのが小さな&大切な思いやりじゃないかな?と思います。 エレベーターのない&狭い階段を2階まで上らなければならない・・・ 店はシェフと店員のふたりで忙しくてバタバタしていた・・・ 乙武氏は女性とふたり、サポートしてくれるスタッフは同伴してなかった・・・ おまけに乙武氏はスーツを着ていて、独力で歩けなかった・・・ まぁ、神さまも典型的なシチュエーションを見事に揃えたものですね。 だから大問題になった。。。 私は40代の頃からエビ・カニの甲殻類に強いアレルギーが出てしまいました。 生で食べると、きっと喘息死しちゃうでしょう。 火を通せば、何とかなるとは思いますが、そこまでして食べようとは思いません。 さて・・・今年2月の出雲旅行の際、美保の旅館に泊まりました。 2回目だったからかな? 予約の際にエビカニアレルギーを伝えるのを忘れてしまいました。 冬の山陰といえば、カニ!ですよね。 旅館に着いて、エビ・カニアレルギーを伝えると・・・え!夕食に出すものがない・・・と絶句されました。 あちゃぁぁ・・・ごめんなさい。 (2回目の宿泊だし、前回はちゃんとアレルギーのことを伝えて、ちゃんと対処してもらっていたので・・・という思い込み=勝手な期待があったのですね) そうなんです。 この対処してくれるという思い込み=勝手な期待が今回の騒動の要因じゃないかな?と思います。 障害者用のものは何もなかった昔は、不自由が当たり前だから、助けてもらう・協力してもらうことに「ありがとう」「うれしい」「(お手間をとらせて)ごめんなさい」な気持ちがありました。 障害者だからといって、卑屈になったり、閉じこもったりすることはありません。今以上に堂々と胸をはって社会でみんなと同じように暮らせばよいのです。 だけど、「ありがとう」「うれしい」「ごめんなさい」な気持ちはあった方がいいなぁ。 そんな気持ちがかっこいい気配りを生みますから。 健常者と呼ばれてる普通の人たちにだって必要なものがあります。 「大丈夫?」「May I help you?」 この気持ちがある人はやさしい気配りが出来ます。 ジェントルマンであり、グレースなレディになれます。 エスカレーター 関西は左空け(なぜか京都は右空けやけど?) 関西以外は右空け? エスカレーターを歩いて昇って・降りてもどれくらい時間が違うんだろう? と思います。 階段何段分かしらね? 高齢化社会になってきて、右膝の痛い人・左膝の痛い人 まちまちです。 脳梗塞で右麻痺したら、エスカレーターの左につかまりたいですよね。関西ではうしろから蹴飛ばされるかも・・・ 左麻痺で東京のエスカレーターの右につかまったら、後ろから突き落とされちゃうかしら・・・ 本当はね、エスカレーターを歩くのはもうやめましょう・・・なキャンペーンを国家レベルでしてくれたらいいのだけど、本物の突き落とされ事件が頻発するまではムリでしょう。 もし気配り上手なレディース&ジェントルマンばかりの世の中なら、エスカレーターを塞いでいる人を見て、この人は膝が痛いんだな・・・片マヒがあるんだな・・・って優しく見守ってあげられます。 そんな神スイッチが入ると、その日は最幸になりますよ。 でも現実は・・・そんな「あまちゃん」じゃぁありません。 ♪ 潮風のメロディ ♪ を歌ってる場面じゃありませんよね。 じゃぁ、どうする? 膝が痛いけど・・・ 反対の手で支えなきゃいけないけど・・・ どうぞどうぞってエスカレーターの片側を譲ってあげようか・・・ そんな謙譲のこころがあると、痛みも軽くなります。観音さまのこころになれて、やっぱり最幸の一日になるでしょう。 今回の乙武氏もレストランも、怒ったからどちらも天魔鬼神になっちゃいましたね。 「ありがとう」「うれしい」「ごめんなさい」「大丈夫?」 高齢者社会を最幸にするのは、こんな言葉なんだなと思いました。