2013年5月18日土曜日

おはようさん 2013.5.18.

先月、藤本蓮風先生の鍼灸に紹介した重度の精神疾患の患者さん、ガン末期(全身転移)の患者さん、原因不明の重度倦怠感の患者さんが来られました。 皆さん、受付した看護婦さんがびっくり&興奮するくらい顔色が良くなっています。 チックも癲癇発作も消え、表情が穏やかになりました。 抗ガン剤の点滴中ですが、副作用は全く出ていませんでした。 朝、自分から散歩に出かけるようになりました。 立ってるのもやっとだったのに、奈良まで急行に立って行けました。 皆さんの顔診から入るのですが、気血のバランスに全く問題ない、元気なお顔です。 腹診をしても、大きな邪気は消えてしまっていて、普通の患者さんたちよりきれいなお腹をしています。 舌診では、強く広い黄膩や白膩や瘀血がほとんど消えてしまっています。 脈診では、生気消失していたのに、生気が触れ始めて、肝火や胃火、肝鬱気滞などが収まるところに収まっていました。 鍼灸は気と血を、特に気をさばくのを得意としていますが、まさしく、鍼灸の真骨頂を目の当たりにしました。 大学病院の癌専門医さんがこの変化に気づいてくれるかなぁ・・・ 有名な精神科病院の精神科専門医さんもこの変化がわかってくれるかなぁ・・・ 私も先月から蓮風先生の古代鍼と打鍼を漢方治療の必要な方に使っています。 こころの病気も心療内科として診ているので、「じゃぁベッドに寝てお腹出してください」な腹診に抵抗される方はおられません(抵抗するだろうな・・・の人には言わないからだけどネ) 腹診で邪気を感じ取り、そこに打鍼や古代鍼をすると、すっと邪気が弱まります。時には、私の鍼を持つ腕を介して、邪気が天空へ?放出されていきます(こちらは、かなり被りますけど) 患者さんもスッと楽になったのがわかるみたい→うれしい\(^^@)/な一瞬です。 気に向き合う治療は、漢方湯液よりも即効性です。そこに湯液だけではどうしようもなく、鍼灸に飛びついた理由があります。 まだまだ勉強中。これからが自分でも楽しみです。 こころの病気を漢方で治してくれ!という患者さんたちも来られます。 精神薬(西洋薬)は絶対に飲みたくないから漢方で・・・という方は、そりゃムリですよ、とお話はするけど。「湯液でもいいですか?」と問えば「嫌だ」と返ってきます。 せんかたなくて私は、それでもちゃんと弁証して漢方薬を出しますが、大抵は次回、来られません。 ずっとそういうのが続いていましたが、最近は患者さんが漢方希望の患者さんを連れてきてくれます。 先日は「湯液、出してくださいよ」って言われて、うれしい驚きでした。 湯液の処方は何重にも弁証します。 そして、薬草のひとつひとつの量を、その時の患者さんの状態に合わせて加減していきます。 成書記載から省く薬草もあれば、症状に合わせて別に加える薬草もあります。 そして、最後にもう一度、弁証し直して処方箋を書きます。 湯液の処方は、すごい手間(時間と集中力と思考)がかかってるんですよ。 もちろん、湯液ですから、患者さんが毎日、煮出ししなくてはいけません。 患者さんも手間がかかります。 でも、そこがいい! 自分の病気(家族の病気でも)の治療に自分が参加できます。 薬だと飲むだけです。お手伝いするとして、水を汲む・薬を出してあげる・・・くらいでしょう。 全然、違います。  電子レンジでチーンの食事とスローフードの感覚ですね。 私のこころの病気の治療の始まりは、ほとんどが精神薬と漢方薬の併用で始まります。 精神薬7:漢方3 くらいの効果期待値です。 そこからちゃんと服薬してくれる患者さん・心根が素直な患者さんは徐々に比率が逆転していきます。 最終的には、精神薬2:漢方8くらいが目標です。 (精神薬は調子が悪い時に自己判断の頓服で飲んでいいよ・・・がゴールです) 結果的に、漢方で治したことになりますね。 ??! もう お気づきですよね。 こころの病気は、心根の素直さがピュアーであればあるほど、漢方治療が奏功します。 もちろん、精神科的な精神薬治療も、心根が素直だとより早く、薬の量も少量で薬効が出ます。 最近、モンスターな患者さんが増えました。 医療もコンビニ感覚で、病気もCG&電脳と取り違えてる人たちも多いです。 治して当たり前。治らないのはお前が悪い!な人たちです。 そんな人たちの共通点は、心根の素直さが「ない」ことです。 そして、心根の素直な人ほど、鍼灸も著効します。 なぜなら、善き気は心根の素直さに宿るからです。 外来での一期一会で、その人のこれまでの人生も見えてきますし、これからの人生も何となく分かってしまいます。 それは、光の前世療法でも同じです。 私の中では、鍼灸も漢方も光の前世療法も同じベクトルの療法なのです。