2014年11月30日日曜日

おはようさん 2014.11.30.

今日は日本刺絡学会学術大会に参加してきました。 思ってたよりもたくさんの参加者がいて、びっくり。 会場の熱気もなかなかのもので、さらにびっくり。 期待しながら発表を傾聴していました。 今日一番の講演は、上馬場和夫教授の「インド伝統医学における刺絡療法:慢性静脈不全から考察する刺絡の作用機序と理想的方法」でした。 バトソン静脈叢や椎骨静脈叢と脳脊髄液の関係の話は、脳外科医として「目から鱗」に納得しまくり!でした。 上馬場先生は18年前の開業当初からアーユルヴェーダを介してよく知っていました。 今日もアーユルヴェーダの見地に立ったお話も多かったけど、アーユルヴェーダは私の得意分野ですから、会場の鍼灸師さんたちには???だったかもしれないけど、私はよ~くわかりました。 上馬場先生のお話から、脊髄静脈叢の刺絡で多発性硬化症や正常圧水頭症、アミロイド沈着型の認知症などが治る確かな可能性を感じとれました。 また、難治性頭痛や耳鳴り、肩こりはもちろん、脳卒中前駆症状も椎骨静脈叢や後頭部の刺絡で治療できることがわかりました。 例えば、これまでは大後頭神経痛として局所麻酔薬を神経ブロックとして注射していましたが、その圧痛のところから脊椎静脈叢に穿刺して刺絡すると劇的に症状が消える・・・なんて発想はありませんでした。 慢性静脈不全、特に脊髄静脈叢が欝滞して悪血となると、水力学的に繋がっている脳脊髄液も欝滞してきます。すると、脳細胞への必須栄養が行き届かなくなると同時に、神経細胞の老廃物(アミロイドβなど)が排出されなくなってきます。 イメージ的には、観賞魚を飼っている水槽のフィルターを掃除してないと、水が次第に汚れて濁ってきて、最後には魚が死んでしまう・・・あの感じです。 もし脳外科医たちが刺絡に目を向けてくれれば、多くの難病&奇病の患者さんたちを救うことができるかもしれませんし、脳卒中になる患者さんを減らすことだってできるでしょう。 これ、まさしく未病を治す です。 ただ、こんなに素晴らしい可能性を秘めた刺絡ですが、このレベルの刺絡を普通の鍼灸師たちに「やりなさい!」と言うのは酷だし、今日の刺絡学会の雰囲気では・・・誰もやらないでしょう。 だとしたら・・・医者がやるしかない! 症例を重ねて、実績を作って、それを学会で認めてもらうまで引き上げなくては・・・この大役に最適なのは・・・わたし??? ちょうど所属病医院なしのはぐれ医者になったし、鰐淵寺ホスピスが現実化してくるまで1年以上かかるわけだしネ。 ここのところの神さまのやり方を見ていると、今日もそのつもりで刺絡学会に参加させたのでしょう。 う~ん、現実問題として生活費も稼がなきゃいかんし、週一で漢方刺絡外来をさせてもらえる病医院があればいいのだけどなぁ。 きっと神さまも来週から、そういう話を持って来てくれるんだろうと思っています。 日本全国、いろいろなところへ・・・楽しみだなぁ。 前世物語  この症例も、父への憎しみがテーマとなりました。雲の上でニコニコ笑っているおじいさんが憎しみを溶かす方法を教えてくれました。 「人を許した時、自分も許される。人を許さないために自分を苦しめている。幸せにならないように自分を追い込んでいる。人を許した時、自分も幸せになれるのだ」  人を許す秘訣については、「細かいことは許してあげて、各々の人格を認めて、人と自分を比べない」ことだそうです。  そしてそれは「気持ちの持ち方を変えたら、すぐに簡単に実現できる」ことであって、憎しみは「突然、氷が溶けるように」溶けてしまうものだそうです。  『許し』については前の症例で触れました。この症例では『幸せ』というキーワードが新たに出てきましたが、人も自分も許せた時に幸せになれるのだそうです。もし今、幸せになれないと悩んでいる方がいたら、ちょっと振り返って考えてみてください。「本当は幸せにならないように、自分で自分を追い込んではいませんか?」 これはとても大切なメッセージだと思います。人も自分も「許さない」のを止めれば、幸せが目の前にいっぱい転がっているのが見えてきます。『許す』ための勇気が湧いてきますよね。『許し』と幸せがダブって見えてきます。その『許し』へと踏み出してみるのです。求めていた幸せが『許し』の中にあったことがきっとわかるでしょう。  この症例では、今の父の魂とは悪役を交代しながら過去に八回、共に生きていたことがわかりました。このように悪役を交替しながら『許し』を学びあっている魂たちも、強い絆で結ばれたソウルメイトなのだと思います。魂に良いも悪いもなく、ただいろいろな役柄をこなしているだけなのです。  先生は父親嫌いの患者さんには次のような例え話をすることがあります。 「父親との関係で悩んでいる方は、父子でロッククライミングしているヴィジョンを思い描いてください。父が支えているザイルを子のあなたが必死でたぐっています。風雨があなたたちを襲います。父が耐えきれずに手を放すことも、ザイルが切れることもあります。その度に子は身体を岩山に叩きつけられてしまいます。痛みが全身に拡がります。でも、父と子は役目を交替しながら何度も果敢に挑戦し続けます。そして、どちらかが頂上に立った時、ふたりは『許し』をマスター出来るのです。ふたりが『許し』を愛の鍵穴に差し込むと、ふたりの前に真実の愛への扉が開かれるのです。あともうちょっとです。大丈夫、がんばれますよ」