2014年11月27日木曜日

おはようさん 2014.11.27.

今日は朝早くから医療器械屋さんたちがびしょ濡れになった器械たちを引き取りに来てくれました。 スタッフたちも一日中、濡れてダメになったもの・まだ使えるものを仕分けして、濡れたものはタオルで拭き取りながら、段ボールに詰め込んでくれました。おかげさまで明日夕方のお引っ越しに間にあいました。 古い引き出しの奥のものまで全部、出してきて確認していますので、時々、懐かしいもの・おもしろいものが出てきます。でも、せっかくのお引っ越しですから、懐かしくても・おもしろくても9割は捨てることにしています。 そんな中で、フッと目に付いた原稿があったので、今日はそれをご紹介しましょう。 これは全部、ひらがな書きでした。かすかな記憶をたどると・・・絵本にしようと思って書いた原稿でした。 内容的には飯田史彦氏の生きがい論が色濃く反映されているので、10年以上前に書いた原稿でしょう。 (一部内容に不適切な内容・表現がありますが、原作を尊重して原文のままで掲載します) 「ママ、かわいいから」 むかし むかし あるところに、 とても なかのよい おやこが いました。 ママと ゆかちゃんです。 ママは ゆかちゃんのことが だいすきです。 ゆかちゃんも ママのことが だいすきです。 でも あるひ、ゆかちゃんは とても おもいびょうきに なって、7さいで しんで しまいました。 ママは とっても とっても かなしくて、まいにち まいにち ないていました。 「ゆかちゃんに あいたいよ。 ゆかちゃん、どうしているのかなぁ・・・」 あるあさ、めをさますと、ママは ふしぎなところに いました。 ふわふわの けむりのなかです。 でも、いつもの ふくをきて、いつもの サンダルを はいています。 「ここはどこなんでしょう・・・」 「あっ、ゆかちゃんが しゃがんで あそんでる」 しろい ふくを きた、7さいの ゆかちゃんが いました。 「ゆかちゃん、なに してるの?」 「ママ?」 ゆかちゃんも びっくり しています。 ママは ゆかちゃんを しっかりと だきしめました。あたたかくって・・・ 「ママ、あいにきたよ」 「ママに あいたかったよ」 「ママに だっこして ほしかったの」 「ゆかちゃんは さみしくないの?」 「ママに あいたかったよ」 「ゆかちゃん、ここに ひとりで いるの?」 「ううん、みんな いるよ」 ゆかちゃんは ママと てをつないで、どこかへ つれていって くれます。 「あっ、みんな います」 かよちゃんも、けんたくんも・・・ おなじ びょういんで、ゆかちゃんと おなじころに しんでいった こどもたちが、みんな います。 みんな、がっしょうだん みたいに ならんで、こっちを むいています。 「ゆかちゃんの ママだ!」 みんな、にこにこ わらっています。 ゆかちゃんは ママと てをつないで、みんなに しょうかいして くれています。 「ママが きてくれたんだよ」 ママは みんなに ききました。 「みんな、しんでしまって かなしくないの?」 みんな、ニコニコ わらっています。 ゆかちゃんと ママの うえには、おおきくて あかるい ひかりが みえます。 ママは ひかりに たずねました。 「ママは これから どうしたら いいのですか?」 ひかりが ママに こたえます。 「ママと おなじように こどもを なくした パパやママの こころを なぐさめて、げんきづけて あげてね」 「ママに そんなことが できるのかなぁ?」 「ママには できるから」 ひかりが おはなしを してくれました。 「ママは ゆかちゃんを なくして しまったけど、それでも ママの じんせいは すごく じゅんちょう なんだよ」 「ゆかちゃんが たった 7さいで しんで しまったことも、よていどおり なんだよ」 「ゆかちゃんは びょうきで はやく しぬことを しってて、うまれて きたんだよ」 「ゆかちゃんが じぶんで みじかい いのちを けいかく したんだよ」 「ゆかちゃんと ママは あいで むすばれて いるんだよ」 ママは ひかりに たずねました。 「ゆかちゃんは ママを うらんで いませんか?」 「ぜんぜん うらんでなんか いないよ」 「ゆかちゃんは いま、しあわせですか?」 「しあわせだよ」 ゆかちゃんは ぜんぜん さみしがって いません。 こどもたちも ぜんぜん さみしがって いません。 ママは ひかりに たずねました。 「このこどもたちは パパとママよりも さきに しんで しまったのに、さみしく ないのですか?」 「みんな いっしょ だから。パパとママより さきに しんで しまった こどもたちは、みんな いっしょに なるから、さみしく なんかないよ」 「みんな、うまれる まえから ともだち だったんだ」 「いっしょに みじかい いのちを けいかくした たましいたち なんだよ」 ゆかちゃんが ママに いいました。 「ゆかちゃんはね、ママとは こんど、はじめて いっしょに いきたんだよ。ママがね、おべんきょう するため なんだよ」 「ねぇ、ママが ゆかちゃんを えらんだの? それとも、ゆかちゃんが ママを えらんだの?」 「ゆかちゃんが ママを えらんだよ」 「ゆかちゃんは どうして ママを おかあさんに えらんで くれたの?」 「ママ、かわいいから」 ママは ひかりに たずねました。 「ゆかちゃんと また いっしょに くらせますか?」 すると、ひかりのなかに しろい ふくを きた ママと ゆかちゃんが みえました。 たましいの せかいで、つみきをして たのしそうに あそんでいます。 「はやく あいたい・・・はやく、また いっしょに あそびたい・・・」 「ひかりさん、ママは ゆかちゃんに はやく あいたいんです。ママも はやく しんでしまっても いいですか?」 「ママのようが すんだらね。ようが すまないうちは、しんではいけないよ」 「ママのようって なにですか?」 「ママとおなじように こどもを なくした パパやママを なぐさめて、げんきづけて あげてね」 ママは ひかりに たずねました。 「もしも、ゆかちゃんに はやく あいたいから、ママが じぶんで しんだら、どうなるのですか?」 すると、とても くらいところにいる ママが みえました。 ママは くらい くらいところで、うえを みています。 うえには たかい たかいところに ひかりが みえます。 ママは くらいところにいて、うえのほうの たかいところにある ひかりを みあげています。 そして、ゆかちゃんは どこにも いません。 ママの こころに ひかりのこえが きこえてきました。 「ママ、じぶんで しんでも、ゆかちゃんには あえないよ」 ママは ひかりに たずねました。 「それじゃぁ ママが このまま がんばれば、また かならず ゆかちゃんに あえるのですね」 「もちろんだよ」と、ひかりが こたえました。 ゆかちゃんも「ママ、がんばってね」って いっています。 ママは しっかりと ゆかちゃんを だきしめて いいました。 「また、あおうね!」 「まってるね!」って ゆかちゃんも いっています。 ママは そこにいる こどもたち みんなも いっしょに だきしめました。 「がんばってね! がんばってね!」 こどもたちが みんな くちぐちに いってくれました。 「みんな、ゆかちゃんを よろしくね・・・あっ みんな わらってる!」 「みんなが げんきで しあわせにしてる、っていうことを、みんなの パパとママにも つたえてあげるね」 ゆかちゃんと みんなが ひかりのなかで わらって、てをふって くれているのが ママには はっきりと みえました。 前世物語  死んだケリーは決心しました。 「身近な人を大切にしよう」  先生はケリーの魂を高みへと導きます。 「その場所から高く高く上がって行きます。その高い所からケリーの人生を一本の道のように見ます。そして何か気がつくことはありますか?」 「家族を大切にしなければいけませんでした。仕事よりも、みんなでいる暖かさを大事にしたらよかったなぁ。貧しくても、みんなといられる方が良かったです」 「だから、次はどうしようと思いましたか?」 「家族のために働いて、でも家族と一緒にいる時間もたくさん作ろう」  先生はもっと高みへと導きます。 「もっともっと高く高く上がります。その高い高い所からケリーの人生と、今のあなたの人生を平行に並べて見ます。二つの人生を見比べてみて、何か気がつくことはありますか?」 「ケリーの人生と私の人生は全然違います。私は家族を大切にしていないし、家族を息苦しくさえ感じています。自分のために生きていて、家族のために生きようとは思ったことがありません」 「ケリーの人生で、今のあなたのお父さんは出てきましたか?」 「・・・城主かな・・・」  先生は更に高みへと導きます。 「その場所から上を見ると、どうなっていますか?」 「空がつながっています」 「その空をどんどん上がっていきます。その空の上はどうなっていますか?」 「雲があります・・・」 「その雲を突き抜けて行くと、どうなっていますか?」 「誰か・・・ニコニコしているおじいさんがいます」 「そのおじいさんに聞いてください。私は今回の人生で何を学ぶのですか?」 「家族だけじゃなくって、みんなに優しくしなさい。分け隔てなく、みんなに愛情を持つことです。人を恨んではいけないよ」 「今回の私の左利きの意味は何ですか?」 「人の弱味や痛みがわかるように。人の不自由さがわかるように」 「人間は何のために生きているのですか?」 「人と仲良くして繁栄していくためです」 「私のあがり性の意味は何ですか?」 「恥ずかしいという思いを知ることも大切なのです」 「どうしたら治りますか?」 「心を素直にしていれば治ります」 「もう少し具体的に教えてください」 「こだわりを捨てて、すべてを受け入れて、心を開いて素直になるのです」  先生はお父さんについて尋ねました。 「お父さんとの関係は何ですか? お父さんから何を学ぶのですか?」 「憎しみを溶かす方法です。憎しみを許す方法を見つけるのです」 「それは自分で見つけられるのですか?」 「いつかきっと自分で見つけます」 「どうやったら見つけられるのですか?」 「素直になって、すべてを認めることです」