2014年11月1日土曜日

おはようさん 2014.10.31.

母のお通夜&告別式も滞りなく終わりました。 さすがに疲労困憊でこの二日間はペンが取れませんでした。 喪主という立場ですが、行政書士の弟君がすべてをテキパキと段取りしてくれたので、とても楽ちんさせていただきました。 父母が亡くなると、残ったのは弟君と私の兄弟だけ。 医者という立場で、いろんな看取りをして、その後のご家族のあんなこと、こんなことを嫌と言うほど見てきたので、ただひとつの願いは、これからも末永く弟君とは仲良くしていきたい、ということだけです。 そのためには・・・我欲を捨て去ること。 我は元よりこころなき (by 羽衣) いろいろあって父母とは疎遠だった私ですので、「何も要らないよ」という私にもちゃんと遺産とやらを半分ごっこにしてくれる真面目でイケメンな弟君です。 だから私は弟君にすべて「丸投げ」 財産とやらと唯一無二の肉親である弟君との縁とどちらが大切か? 神さまがこれまでたくさんの症例を見せてくれたので、答えに迷いはありません。 弟君と私とどちらが先に逝くかわかりませんが、その時、手を握り合った温もりは本物でありますように・・・そしてその温もりこそが天に還っていった父母の最たる望みであり、幸せであることをよく知っていますから、この縁を大切に大切にしていきたいと思います。 お通夜&告別式で聞こえてくる生前の母の良かったこと、ステキだったこと、笑えちゃうことのひとつひとつが、今の自分の中にもちゃんと息づいていることがちょっと嬉しかったなぁ。 これは母の光の面であり、もちろん誰しも持っている闇の面があったことも家族であった私は知っています。 母の光の面も闇の面も、今の私の中に・・・息づいています。 弟君よりも闇の面をいっぱい見せつけられてきた私ですが、その同じ闇が自分の中に生きていることに気づいた時はとてもショックでした。 でも、今はその闇に気づかせてくれた母に感謝しています。 気づけば、その闇が暴れ出したり、光を飲み込んでしまったりするのを防ぐことができます。 母の良きところはちゃんと生かしつつ、 母の抱えていた闇をしっかりとケアーしていけば、それはすなわち母を生かすことにもなります。 人は死んだら終わりではなく、 死んでから何を残すのか、 残した何かがどのように花開いていくのか、 そしてどんな果実が残されたこの世に実るのか。 輪廻転生とか因果応報の本当の意味はそこなんだよ、光と闇の統合ってそこにヒントがあるんだよ、って光さん(=仏さま)が肩をトントンしながら教えてくれました。 ひとりがそれに気づき、そのように生きて、温かい掌を握りあえれば、過去と未来に繋がったすべての人たちもみんな 輪廻転生や因果応報から卒業できるわけです。 それが各宗教の教祖さまたちが言わんとしたことなんだよ、って言いながら、今夜の光さんは笑っていました。 前世物語 「息子との関係は何ですか?」 「急にみなさんの雰囲気が変わって、信じることだ、と言われました」 「私は何を信じたらいいのですか?」 「流れを信じなさい。委ねるために今回の人生があって、委ねるための船頭役として降りたのがお前の息子だよ」 「息子は私が呼び寄せたのですか? 息子が私を母親に選んでくれたのですか?」 「息子が私を助けることを申し出てくれたのです」 「息子とは何回一緒に生きてきましたか?」 「三十六回です」  先生はお決まりの質問を入れました。 「人間は何のために生きているのですか?」 「また笑っています・・・それを探すために、わざわざゲームをしてるんじゃないか、ばかだなあ、って言われました」 「父から何を学ぶのですか?」 「忍耐」 「忍耐とは何ですか?」 「ただ耐えることではなく、人との関係の中で愛しても裏切られてしまうようなことを幾度も味わってきた、とお前は思っていても、それでもまたあきらめずに、同じ様に人を愛する道を歩んでいくということを屈しながらも続けていくことで、お前の中の殻が割れるのだ。それが何かはお楽しみだ。お前の殻から何が出てくるかはな・・・」 「母からは何を学ぶのですか?」 「学ぶというよりは今までのツケ払いをしている。その中でバランスを取るために近くに配置されたのだ」 「それはどういうことですか?」 「それも私の希望で自主的にやってることだそうです」  彼女は少し驚いた口調で言いました。 「お父さんとは何回一緒に生きてきましたか?」 「十二回です」 「お母さんとは?」 「三回です」  彼女から頼まれていた質問を終えて、先生は未来へのアンカーのプロセスに入りました。 「今回の私の人生の目的をクリアーできた、未来の私の姿をちょっと見せてください。あなたは何になって、何をしていますか?」 「おばさんになっています。誰の子かわかりませんが、おむつを替えています」 「未来のあなたに尋ねてください、その子は誰の子?」 「娘じゃないの」 「娘はいないよ」 「人生、まだまだ何が起こるかわからないでしょう、って言ってます。ご機嫌なおばちゃんです」 「幸せそうですか?」 「生活感がいっぱいです」 「あなたは人生を楽しんでいますか?」 「毎日大変よ、って笑っているから、とっても楽しいんだと思います」 「悩んでいる今の私に何かアドバイスをください」 「クックックッ、と笑っています。からくりが解けたら、しょうもない、って思うだけだから、さっさと進んでしまいなさい」 「未来のあなたとしっかりと握手してください、どんな感じですか?」 「あったかい・・・」 「あなたのあったかいエネルギーを分けてください」 「目一杯ハグしてくれています。気持ちいい・・・」 「私をこれからも応援してくれますか?」 「当たり前でしょう」 「その娘さんは何と言ってますか?」 「良かったね、やっと出来て」 「あなたも私を見守ってくれますか?」 「うん」