2014年7月30日水曜日

おはようさん 2014.7.29.

夢分流打鍼を始めて1年あまり経ちました。 毎日、たくさんの患者さんのお腹を触らせていただいています。 その中で気づいたことを、どんどん腹診&打鍼のテクニックに応用しながら、患者さんたちがもっと良くなるようにフィードバックしています。 不思議な話で、新しいことに気づくと、ちゃんとそれを試させてくれる患者さんがやって来てくれます。 お腹から胸部へと腹診&打鍼を広げた時もそうでした。 経絡に沿って、ダイナミックに反応穴が移動していくのに感動したこともありました。 昔の人たちは、こうやって経絡や経穴を見つけていったんだな・・・すると杓子定規な穴の概念が4次元、6次元的に広がっていきました。 先週、打鍼の新しい知恵を得ることができました。 これまで気づいていたこと、工夫しながらやってきたことがすべて、その知恵の中にありました。 間違いじゃぁなかった・・・とても心強くなりました。 そしてその知恵の中にあった新しい手法も、今日、やってきた患者さんに試すことができました。 慢性腰痛・坐骨神経痛・肩こり・首こり・頭痛 どれも打鍼で治療することができるようになっていました。 もちろんうちは普通の医院。 患者さんたちはお薬も注射も検査もリハビリも・・・大好きです。 鍼灸はリハビリのおまけみたいに受け取られています。(あと・・・院長の趣味の世界とか(;^^)ヘ..) でも、今はまだ、それでいいのです。 この1年間で、お薬の量も、ブロック注射の回数も、他院へのMRI検査の依頼も、明らかに減ってきています。 それはね・・・鍼灸が効いてきているってことですよ! 癌の患者さんで鍼灸を続けてくれている人たちは、抗ガン剤に負けずに、とても元気で過ごされています。 あとはこのまま、100匹目の猿現象の発現を待つだけです。 鍼灸が効いてるなって自覚してくれる患者さんがもう少し増えれば、口コミ効果が出始めるでしょう。 医院が流行る云々よりも、この鍼灸という治療法の素晴らしさをたくさんの患者さんたちに知って頂きたいのです。 特に、癌と難病。脳卒中後遺症や先天的な脳神経疾患の患者さんたちに、この鍼灸の治療をお薦めしたいと願っています。 そんな想いで、空き時間が出来ると鍼灸関係の本を読んでいます。 今はマイ・ブームの「刺絡」の本が多いかな。 刺絡はどうしても鍼灸師さんたちの腰が引けちゃってる療法だから、ドクターが率先してやらなければ! とメラメラ燃えかけています。 乞うご期待!です。 前世物語 「それは個人個人が気づいたらいいことなんだよ。その気づきが正解だったら、お待ちかねの現世の大反動がやって来るから正解だとわかるよ」 「この世に存在する意味ですら、そんなに深遠な気づきなんだから、生きる意味となると、もうとても手が届かない気づきなんでしょうね」 「いいや、そんなことはないよ。確かに宇宙の彼方にあるように思えるけど、意外と手を伸ばせば届くものなんだよ。手を伸ばせば、ね」  先生は両手を前に伸ばして大きく背伸びをしました。私も微笑みながら一緒に背伸びをしました。 「彼もまだプロセスを歩んでいるのだわ。私は彼の足跡を追ってここまで来たけれど、確かに彼は私の道標をしてくれているわ。そして彼自身もとても苦しんでいるのだわ。顔で笑って偉そうなこと言ってるけど、襲い来る孤独と悲哀の嵐に向かってプロセスの頂上付近で仁王立ちしてるんだわ。心が凍傷で崩れ去っていくのを愛の灯火ともしびでかろうじて防いでいるのだわ。そんなところにいないで早く降りてくればいいのに・・・。  あなたは私のザイルをつかんでいるの? 私を引き上げようとがんばっているの? それだけじゃないわ、あなたの両手には無数のザイルがあるじゃない。誰を助けようとしているの? 何のためなの?  私にはわからないわ・・・」  突然、そんな思いが湧きだしてきました。私は背伸びの姿勢のままで、心に込み上げてきた彼への言葉をじっと押さえつけました。私の耳元で何かが囁いた気がしたからです。 「まだ言っちゃダメだよ」  それは私のエンジェルの声でした。私も初めて聞く声です。でも、私にはエンジェルが何を言おうとしたのか、がすぐにわかりました。まるでエンジェルが時間を戻してくれたように、私と先生は大きな息を吐きながら向かい合っていました。 「ねえ、先生。『精神的に結ばれること』という件くだりがあったわね。私ね、あれを聞いていてゾクゾクしちゃったの。だってね、私たちのことを言われているような気がしたもの」  先生はカルテを見ながら、おさらいしてくれました。 『共に歩くことではあるけれど、ただそれだけなのだ。いろいろな、そしてあらゆる意味で共に歩むのだ。お前は今、彼を受け入れることを強く拒否している。だからお前にはこの意味はわかるまい。拒否するな、と私はずっと言っているだろう、それともお前には聞こえていなかったのかな。そのうち彼と向き合う時も来るだろう。今はそれまで待つしかない』  先生は大きく頷きながら私に続けるように促しました。