2014年4月20日日曜日

おはようさん 2014.4.19.

今日の外来で・・・ 左肩甲骨下部が痛むという若い女性さん。 整形外科に行ったけど、レントゲン撮って→異常なし、と言われてシップだけ渡されたとか。。。 どこで聞いたか、困った&治らない病気は奥山医院へ ということで初診されたのでした。 問診・顔望診・脈診・舌診・背候診・腹診して、痛むのは左膈関(BL46)ー魂門(BL47)だと判明しました。 膈兪ー脾兪は痛まず、至陽(GV9)ー筋縮(GV8)にも圧痛なしでした。 ただ、両風門(BL12)ー心兪(BL15)の広範囲にニキビ様湿疹が多発していて、いかにも肺の宣散が悪そうでした。 また、左附分(BL41)から志室(BL52)までの随所に圧痛がありました。 主訴の肩甲骨の痛みは、この左附分ー志室の痛みの中で特に特出した部分だったわけです。 いろいろ問診していくと、左利き&PC入力作業を一日中しているとのことでした。 私も左利きだから分かりますが、左の膈関・魂門辺りに筋肉痛がよく出ます(私は疲れると筋縮(GV8)に出ますけどね)。この方も神堂(BL44)ー脊中(GV6)まで圧痛がないか調べてみましたが・・・まだ出ていませんでした(あれば、督脈の鍼で! 治しちゃうところでしたが・・・残念) 局所に遠赤外線レーザーを当てて、消炎鎮痛剤を処方して・・・漢方は迷いましたが、肩こりが和らげば治るんじゃないの・・・ということで、まずは葛根湯を処方しました。 患者さん、なんでお腹を診られるの?って顔をしてましたが(もちろん看護婦さんに介助してもらいながら・・・若い女性を診る時は、アリバイが大切ですからね)、とっても納得&満足していただけた様子でした。 やっぱり手で診て、手で考えて、手で治さなくちゃね。 今日もおわん灸が大活躍してました。 体調が良くなった・元気になった・痛みが取れた・・・と皆さん、口々に言うもんだからね。 おとしよりの患者さんたちの多くは、身体、特に下半身はまだ冬モードなまま、上手く冬ー夏の切り替えができていないので、へそ灸や腰灸(名門灸も)がよく効くわけです。 もちろん腹診して適応を診ていますから、私もお灸してぇ~ と言われても、ダメなものはダメ!な患者さんもいます・・・こういうところが商売下手なんやなぁ。。。 前世物語 「白っぽく乾燥した固い地面です。所々に草が生えています」 「足には何か履いていますか?」 「裸足に近い感じがします・・・いえ、サンダルみたいなものを履いています」 「下半身は何を着ていますか?」 「白くて軽いヒラヒラした布を肩から身体にまとって、青い紐で腰に留めています」 「手に何か持っていますか?」 「右手に白い壷を持っています」 「その手を見てください。肌の色は何色ですか?」 「とっても白くて美しい肌をしています」 「頭には何かかぶっていますか?」 「何も感じません」 「髪はどんな感じですか?」 「あまりロングでなくて、少しカールしてて、金髪に近いブルネットです」  先生はクエスチョンの顔をして私を見ました。きっとブルネットの意味がわからないのでしょう。 「顔の輪郭はどうでしょうか?」 「少し面長です。大きな目が印象的です」 「その目の色は何色でしょうか?」 「グリーンぽい感じです」 「性別はどちらですか?」 「女です」 「その壷は重いのかな?」 「水が入っていますから」  先生は彼女を上手に過去生の舞台に上げてしまいました。先生は同化の仕上げをしながら場面を進めていきました。 「では、その女の人の中にしっかりと入ります。そのグリーンの目でまわりを見渡してください。あなたのまわりの風景は何が見えますか?」  彼女はアフリカの風のような渇いた声で答えました。 「背後に神殿があります。そこから階段が町へと続いています・・・この近くには人が大勢住んでいます。近くに海も見えます」 「気候はどうですか?」 「強い風がよく吹き抜けます」 「あなたは今、誰かと一緒にいますか?」 「まわりに人がたくさんいます。下町のような賑わいです。女の人はみんな、私と同じように布を巻いたような格好をしています。男の人は足に何か巻きつけて、身体は紐で編んだような短い服を着ています」  聞いているだけで白い都市まちの雑踏の賑わいが見えてくるようです。先生はそのまま場面を進めていきました。 「私は神殿の階段を登っています。目の前に高い台が見えてきました。その上に女神の像の彫刻があります。人々はみんなここに集まってきます。壷のなかには海の水が入っています。それを持って上がって女神さまに供えるのです。そしてお祈りするのです」 「あなたは神殿に仕えているのですか?」 「その女神に仕えております」 「その女神のお名前は何ですか?」 「アテナです。アッティカの守護神です」  先生のお得意の分野が出てきました。先生はニコニコしながら続けました。