2014年4月19日土曜日

おはようさん 2014.4.18.

朝から雨模様の中、今日はゆっくりできるかな? の予想は外来を開始した8時にはすでに打ち破られていました(^^ゞ ともかく一日中 忙しい一日でした。 いつもの患者さんたちに夢分流打鍼をしていると・・・今日は帯脈が下がっている&胃土が冷えている人が多いなっと思いました。氣の上気した人は過ごしやすい(血圧もみなさん低めで)ようですが、反面、めまい・ふらつきが悪化している人が多かったですね。 胃土が冷えていると、心の深いところを邪気が衝くようで、ともかく怠い人が多かったです。 神闕(おへそ)が冷えている人も多く、へそ灸が大活躍していました。 夢分流打鍼で腹部の邪気をすべて浮かせておいて、へそ灸で一網打尽に温補昇華させてしまう。腹部から逃れてきた邪気は百会の鍼から煙突効果でサヨウナラです。元々、下肢に病変があって、邪気が下肢へ逃げそうな時は、湧泉や照海から善氣の援軍を送り込んで神闕へ押し戻します。 今週はこの手法に上出来な手応えを感じています。 来週はいよいよ百会灸かな? スタッフが百会灸をしてみました。 すると、難治性だった頭重感&頭痛と肩こりが一発で治ったとか・・・ 百会の鍼は瀉法ですが、おわん灸は温補補法です。 百会に補法でいいの? でも治ったしなぁ・・・ お血や湿痰で詰まった百会由来の病気なら、おわん灸の補法で善氣を入れてやって、閉塞渋滞部をかき回して、おわん灸が冷えていくのに追従して、お血や湿痰や邪気共々に百会から吸い上げてしまうのかしら?と推察をしています。 だから、火が消えても、冷め切ってしまうまでは頭に載せておかなくては・・・これがキモだったりしてね。 おわん灸を載せる直前に、銀の古代鍼で百会を開いておくのも一手ですね。 来週が楽しみです。 個人的に興味をそそられているのは、打膿灸scarring moxibustionです。 小指大のお灸をすえて・・・局所的に火傷して、もちろん化膿してきます。これがキモ! 火傷することで、生体の免疫は一気に最大防御の第一級臨戦態勢に入ります。 火傷壊死した皮膚細胞からは、蛋白変性物質やサイトカインなどなど ありとあらゆる免疫賦活物質が放出されます。 まるで長い鎖国&平和だった江戸に黒船来襲したようで・・・。 昔は結核といえば打膿灸だったようです。 私は幸いにしてずっと健康できましたけど(検査をしてないだけ(;^^)ヘ..)、だからこそ、そろそろ免疫系に渇を入れなきゃって感じています。 癌予防にもボケ封じにもなるしね。 鍼灸雑誌のお灸特集号を漢祥院で読んでいて、打膿灸にピピピ~ンと来たわけです。 で調べてみると、伏見になるじゃないですか・・・おぐすり灸。 今度の日曜日にトライしようかと思っていますが・・・問題が・・・ 毎週、蓮風先生に鍼をしていただいているのですが、最近は督脈で・・・つまり背中からお尻を触っていただきます。打膿灸は背中の腰部と背部に、当然ながら火傷が残りますから、バレバレですよね。 う~ん・・・怒られそうで・・・ちょっと悩んでいます。 何か症状を治してもらうというよりも、単なる好奇心故の体験希望なのですがねぇ。どうかなぁ・・・(と悩むところがA型ですなぁ) とまぁ、今週はお灸三昧で楽しんだ週でした。 前世物語 「楽器を目の間で聞くのもいいけど、音響効果の抜群なホールや聖堂で聞く方が音色に艶が出るだろう。あの感じだろうなぁ。ホールの一番後ろで聞いていると音色が艶めかしく熟れているのがわかるのだよ。ワインで言えばボンジョレヌーボーもいいけど、ヴィンテージものにはかなわないな・・・そんな感じかな。バッチの水はワインで言えば時間なんだね」  時間という言葉を口に出した先生は必ず遠くを見ています。本当に時間が見えているかな? と思うことがあるくらいです。 「先生はレメディを作る人や売る人の心の大きさが効き具合に影響する、と言っていますけど、あれはどういうことなのですか?」  先生はひとつ肩の力を抜いてから答えてくれました。 「心の響きはとても精妙なものだよ。レメディそのものの扱いでは割れたりしない限り、特に影響はないよね。ただ心の響きが詰まっているものだから、扱う人の心の響きに影響されやすいのだよ。扱う人の心が調子外れな音を出していたら、レメディの響きだって狂いやすくなってしまうだろう。癒しとは口先だけで実は儲け第一、なところへ置いておくだけでレメディの妙なる音色はくすんでしまうだろうね。だから、レメディの取り扱いはかえって難しいかもしれないよ。商品管理の指標が心だからね」 「それじゃ心が病んでいる患者さんが持っただけで、そのレメディは効かなくなるのじゃないですか?」 「そんなことはないよ。そのレメディはその患者さんの心に合った音色のレメディなのだからね。それにすべてのレメディに共通した音色が隠されているのだよ。それは愛の音だよ。この愛の音はレメディたちの中でじっと出番を待っているのだよ、それを本当に必要とした人が現れるのを。そして患者さんの手に渡った時に、愛の音が力強く響きだすのだね。この愛の音はとても強力で、レメデイの持っている心の響きをしっかりとガードしてくれるのだよ。だから患者さんの手に渡った時から、実は患者さんの心は癒しを受けているのだよ。レメディを持っているだけで効いたような気がする、というのはこういうことなんだね」  元々確かめようのない世界の話ですので先生に騙されているのかもしれませんが、私はこのまま騙されている方が幸せなような気がしています。  先生のレメディのうんちく話を思い出しているうちに、患者さんは過去生に降り立っていました。私は万年筆を握り直しました。 「あなたは一番幸せだった過去生へ戻っています。足もとを見て。どんな地面が見えますか、感じますか?」