2014年1月26日日曜日

おはようさん 2014.1.25.

今夜は静かな大寒の雨にすべてが包み込まれています。 とても しずか。 厚い雨雲の夜のドームの向こうでは・・・お月さまが美顔パックしてたりして。 星々がLEDに球交換してたりね。 魔女たちがいっぱい飛び交って、猫バスも走り抜けていて・・・ もうすぐ旧正月 天上も準備におおわらわ かな。 そんな賑々しい雲の上だから、地上に向かって「おやすみ おやすみ」の魔法をかけているのかもしれないなぁ。 そんなしずかな しずかな夜です。 天地開闢 天と地が繋がり、善き氣が循環すること。 異常気象も地震も天と地のアンバランスが成せる業。 いわば宇宙の自律神経失調症でしょう。 人間も同じ。 天は百会 地は湧泉。 両者に鍼で補瀉すれば、善き氣が巡り始めることがわかったけど。 さてさて この世の天と地では如何せん? この世の天と地にとって人間とは何ぞや? 文明科学と人間という物質体が血で、人々の想いが気かな。 今は・・・ひどい瘀血で肝鬱が蔓延してるし、肝火上炎でまた戦争したがってる。 心も神も上炎して熱邪で魂までも狂ってしまいそう。 ほとんとうはね、みんな笑いたい。愛したい。信じたいし、認め合いたい。 ほんとうはもう許したいんだよね、ほんとうは。 いろんな宗教が起こって、もう何千年も経つけど、 そろそろみんながいつも微笑んでいて、 笑い声がいつもどこからか聞こえてきていて、 信じるのが当たり前で、許すのも謝るのも苦にならなくて、 誰もが愛し合っていて、 そんな世の中をこの目で見るために、まだ、こうやってこの世に生かされているんだと 思うのです。 前世物語  私がお母さんの症例をレポートにまとめていると、背伸びをしながら先生が覗きに来ました。 「今日のワークはどうだった? 死んだ人とコンタクトする症例の時はいつも緊張するなぁ。だって、いつ美子さんのご主人に首を絞められるか、わかんないもの」 「先生、そのうち来るわよ。私は助けてあげないからね。せいぜい今を楽しんでらっしゃい、ね」  先生は一本取られた、と大笑いしました。 「ところで美子さん。今日のワークで、雲の上の神さまは怒っていたね。気がついたかな?」 「ええ、あの時、先生はパスして進んでいくのかと思いました。でもあの神様、答えてくれましたね。 これも結果オーライですか?」 「そうだね、あれはあれで良かったんだろうね。サトル君との関係は? 子供です、はひどかったけど、だんだんまともになってきたからね」 「ねぇ、先生。過去生と今の人生を見比べてから上を向くでしょう。光が見える人もいれば、太陽だったり、空だったり、雲がかかっていたり、夜空だったり、それに真っ暗の人もいますよね。あれが患者さんの心の開き具合のバロメーターになっているように思えるのですが、どうでしょうか?」 「その通りだと思うよ。いきなり光が見える人は心が完全にオープンだよね。こういう人は光の中に入っても、しっかりとメッセージを受け取ってこれるんだ。いきなり太陽も同じだけど、きっと患者さんの表現の違いだろうね。雲とか青空は少し心にブロックがかかっているんだ。まぁ、もっとも心の病気の方が受診されるのだから、これも当り前だよね。このレベルの時は、ともかく上に誘導していくと雲の上に出るよ。そこで雲の上に誰かいないか、尋ねるんだ。雲の上に宮殿があったら、そこに入って玉座みたいなものを探すとうまくいくよ。雲から天上へ階段が伸びているパターンもあるなぁ。そう死んだ人の魂とコンタクトする時は、この雲の上のパターンが多いかなぁ。美子さんの時はいきなり眩しい光の中、だったけどね」  私は秘密の情景を思い出しながら頷きました。 「このパターンで神さま、仙人、おじいさん等々が出てきたら、『その方はどんな表情ですか?』と尋ねるんだ。光の化身のような場合には、笑っているか、厳粛な表情がほとんどだからね。ところが今回のように怒っているとか、無表情の場合は気をつけないといけないよ。そこは今の心のネガティブなエネルギーが潜在意識に逆流して作り上げた幻宮かもしれないからね。ここでは答えはネガティブなものばかり返ってくるから怪しいとわかるけど、そのままそこで終わってしまうと目覚めた患者さんは、すっかりネガティブな感情の奴隷となってしまうからね。これはヤバイ、と思ったら、もう一度さらに上へと誘導するんだ。もしその幻宮の外へ出れなかったら、その中に別次元への抜け穴があるはずだから探すんだ。すると光のところまで行き着くことが出来るよ。こんな時はまるでインディージョーンになった気分だよ」  先生は帽子を押さえながらムチを振る格好をしました。 「星空とか真っ暗の時は心が閉じていると考えるんだ。星空だったら、一番明るくて大きな星へ向かっ て誘導するといいよ。心のブロックの隙間から光へと上るんだ。月を探すのもいいよ。真っ暗でも上へ誘導していると星が出てくることが多いから、根気よくやってみるんだ。そして月や星の中に入ったら、その中心に誰かいないか、尋ねてみるんだ。誰か出てきたら、その人の表情を見て・・・は同じだね。でもこのレベルの場合、メッセージが患者さんにとって難しかったり、まだ受け入れられなかったりすることがあるから、ワークが終わってから『なんだかよくわかりませんでした』になることが多いなぁ。まぁ、焦らないで何年、何十年後にでも気づいてもらえれば、やった甲斐はあるからね。  真っ暗のままでどうしても上がれない時・・・たいていは患者さんの方が根負けして自ら催眠を解い て終わりになるけど、時々、その過去生のネガティブなエネルギーに捕らわれてしまって上がれないでいることがあるから注意しないといけないよ。そう、呪縛霊みたいなものかな。そんな時に、このワークの長い長い催眠誘導が生きてくるんだ。催眠誘導の中にいろいろな安全装置が組み込まれているのはわかるだろう。例えば、地球のエネルギーと宇宙のエネルギーに繋がるとか、誰にも犯されない安全な場所があるとかだね。ケースバイケースでこれらを駆使して、患者さんの魂を助け出すんだ。これはすごく自分のエネルギーも消耗するよ。フラフラして倒れそうになることもあるからね。でも、がんばら なくっちゃ。始めたら患者さんと共に帰ってこないといけないんだよ。これは鉄則だからね」  先生の目が私の魂をしっかりと見つめました。愛でもなく、欲でもなく、望でもない、眩しい光が私の魂にさし込みました。私の魂が心地よい身震いをしました。その時、フッと夫が先生の肩に手をかけているのが見えました。 「先生、危ない! あなた、やめて!」  私は心の中で叫んでいました。夫が先生を殺めると感じたのです。  でも夫はニコニコ笑っています。夫は先生と肩を組んでいただけでした。 「あなた、いいの?」  夫は満面の笑みを私にくれました。そして先生のうしろへとゆっくりと消えていきました。 「美子さん。どうしたの、涙が出てるよ。そんなに今の話、感動したの?」  私は先生の目を見つめながら、嘘のウンをしました。先生もじっと見つめてくれています。時が静かに流れていく音だけが聞こえます。空から桜色した光の小玉が降ってきました。 「あれ?」  先生が上を見上げました。 「夫から先生への祝福のプレゼントだよ」  私は心の中で呟きました。 「あなた、ありがとう」