2014年1月23日木曜日
おはようさん 2014.1.22.
今夜は謡いのお稽古日。
観世流能楽師の深野貴彦先生に習っています。
一昨年の京都能楽大連吟「高砂」のご縁で始めた謡いですが、ちょうど1年が経ちました。
謡いも能もまったくの素人、そう、観たこともなかったし、多分、みなさんと同じような先入観を持っていました。
そして今は・・・やってみると面白い!
何より健康に良い! 「丹田に力を入れる。丹田から声を出す」ことは養生でも武道でも基本中の基本ですからね。
自然と能に興味が湧いて、今年は観世会館の能楽の定期公演チケットを6枚(半年分)買いました。観に行く氣満々です。
能、狂言、謡い、仕舞・・・というマイ引出がまたひとつ出来たわけです=生きがいがひとつ増えた!ということですね。
謡いをやって何かええこと あるの? ですが、例えば外国に行って、ホームパーティなどで何かやってよ、と言われたら、あなたなら何をしますか?
AKBのヘビーローテーションを踊るってのもうけるでしょうが、それは某首相のオツムと同レベルなわけで・・・哀しいなぁ。
盛り上がって賑やかなパーティだから尚更、静かに黙想してから、高砂を謡えば・・・その夜のクィーン&キングは間違いなし!ですよね。
謡いの音階・調子は五線譜では表現できません。西洋音楽にはない音階&拍子なのです。だからこそ、西洋人たちの魂を揺さぶることができます。
上手・下手なんて関係ありません。その場に能楽の専門家な西洋人が居合わす可能性は、その夜、隕石に当たってタンコブ作っちゃう可能性並ですから。
そんな能楽 謡い・仕舞ですが、今夜、お稽古の後、深野先生と、どうすればみなさんに能楽に興味を持っていただけるか? を話しました。
いろいろとアイデアは浮かんでくるのですが、古い障壁があったりして、なかなか難しい問題もあります。
さっきお風呂でふっと「みなさんに聞いてみなはれ!」と天のメッセージが降ってきました。
なるほど・・・聞いてみるのが一番ですよね。
このブログを読んでくださっている方は一日仙人 ちゃう千人ちかくおられます。
三人寄れば文殊の知恵
千人寄れば月光菩薩のように暗闇を照らす知恵が浮かんでくるでしょう。
みなさんにお知恵拝借です。
どうしたら能を観に行こうかって思いますか? どんな能を観たいですか?
今の能に何が必要なのでしょうか? 何が欠けているのでしょうか?
このブログにコメントを寄せていただいてもいいし、私のFB https://www.facebook.com/Nadia.okuok に書き込みしていただいても結構です。
何が出てくるかな? ちょっとo(^-^)oワクワクしてます。
前世物語
お母さんが目覚めた時、もう涙はありませんでした。
「生まれたての赤ちゃんを初めて抱いた時の笑顔だわ」
私は先生の耳元にそう呟きました。
「本当にありがとうございます。サトルくんが神様のところで、あんなに元気にしているなんて・・・私もホッとしました。それにまた生まれ変わって来てくれると約束してくれましたから、これから生きていく自信が出来ました。この悲しみや苦しみを乗り越えて行く目標が出来たから、もう大丈夫です。未来の私みたいに、また笑える日がやってきそうです」
先生は夜診の準備をしに出ていきました。私はお母さんに私の愛をいっぱいに込めたお茶をいれました。お母さんはそれをゆっくりと飲みました。味わうように目を閉じています。悲しみと喜びをかみしめているように私には見えました。
フッとお母さんが振り向きました。私にも何かがキラッと光ったように思えました。
「今、そこにサトルくんがいたような気がしました」
お母さんがニコッとして私に言いました。
「ええ、確かにサトルくんがいましたね。きっとお母さんをお家まで送っていってくれるのでしょう。よかったですね」
「失礼ですが、あなたは霊が見えるのですか?」
お母さんのうしろでサトルくんが笑っています。
「いいえ、普段は全然見えません。でも先生のワークに入るようになってから、お母さんのように死んだ方とのコンタクトを果たした後は、何となく感じやすくなっているようですね。私も先年、夫を亡くしました。先生にワークをしていただくまでは、まったく夫の存在を感じることは出来ませんでした。でも先生のワークを受けた日から、今のお母さんのように何でも素直に受け取ることが出来たのです。カーテンを揺らす風にも、車のミラーの反射にも、心が素直に反応して夫のメッセージを感じることが出来るようになりました。もちろんイライラしたり怒ったりしていると、その日一日、何も感じないことがあります。いえ、感じることさえ忘れてしまっているのですね。そんな時、私も先生のように瞑想します。感情の乱れを受け止めて、そして手放してあげます。私の心の奥に沈もうとしていた感情や想いが開放されていきます。焦らずに、ただ、なすがままに自分自身を受け入れます。どんな自分をも受け入れて許してあげるのです。すると心が静かになっていきます。心の静寂がやってきます。そして・・・その静寂の向こうから魂たちの喜びの歌声が聞こえてくるのです。初めは微かに、そしてさまざまな歌声となっていきます。喜びの大合唱、歓喜のハレルヤです。自分の意識、自分というもの、自我が融け出してしまいます。この時、魂たちと完全にコンタクトすることも出来ます。私も先生にガイドしていただいて何度かそこまでは行けました。先生によれば、その先はすべての音がひとつに収束するのだそうです。すべてが存在するひとつの音、それは音であり光でありエネルギーなんだそうです。そこまで自我を保っていれば、『神さまに会えるよ』と言われました。なんだか難しい話ですね。実は私もよくわかっていません。でも先生はいつも、それでいいんだよ、とニコニコしています。そういう先生も普通のおじさんのようによく機嫌の悪い時がありますから、まぁ、そんなに真剣に考えなくってもいいんですよ。『霊が見える、霊を感じる、うん、いいんじゃないの・・・』くらいしか答えてくれませんか
らね」
お母さんは頷きながら、じっと聞いてくれました。そうです、私も先生のワークを受けてから、仏壇の夫に手を合わすと必ず夫の存在を身近に感じられます。私の感情がどんなに乱れていても、夫はいつも私を見守ってくれているのを感じています。私の心が静かな時には、夫のメッセージが浮かんでくることもあります。そうやって私も悲しみと苦しみから立ち直ってきたのです。だからここまで来れば、もうこのお母さんも大丈夫なのです。きっとサトルくんの魂がお母さんを助けてくれます、そして幸せに導いてくれることでしょう。
「先生は私の過去生が見えていたのですか? まるで一緒に見ているような誘導をされましたけど。いいえ、悪い意味ではありません。それはとっても嬉しかったものですから。過去生の自分だと言っても、知らない人の中に入っていくわけですから、やはり不安がありました。でも先生も私と一緒に過去生の中を歩いていてくれているような安心感がある誘導でしたので、とても助かりました。お陰さまでスティーブンさんに意識を集中できました。本当のところはどうなんでしょうね?」
お母さんは帰り支度をしながら尋ねました。