2013年4月28日日曜日

おはようさん 2013.4.28.

昨日の夜のスターダストレビュー・コンサートで。 要さんのMCでこんなお話がありました。 松山千春さん、さだまさしさん、加川良さんらの大御所と参加したコンサートで、 待ち時間の楽屋で、さださんから尋ねられたそうです。 「俺たちは歌で成功して、お金も名声も手に入れたけど、それでも歌いたいのはなぜだろう?」 たしかにアメリカ人的思考では、アメリカンドリームな成功してお金と名声を手に入れたら、リタイアして農場を買って優雅に過ごすのが理想なはず。 答えられない要さんに、さださんは言ったそうです。 「もっとうまくなりたいからじゃないかな」 となりの楽屋から、松山千春さんがギターを練習する音が聞こえてきて、 「ほらな」 アマチュアの時は、もっとたくさんの人たちに歌を届けたい、有名になりたい、お金持ちになりたい・・・「うまくなりたい」は忘れられがちになります。 「想いを届けたい」から歌を作り、「うまくなりたい」から練習してたのが、 いつしか「売れるため」の歌を唄い、超過密スケジュールにが練習を飲み込んでしまいます。 たくさんのファンに追いかけられ、ドームが満員御礼になってしまうと、「うまくなった」と錯覚してしまう歌手たちも多いですよね。 「東京ドームが目標」なら、うまくなるための地道な努力よりも、売れるための曲と仕掛けに乗っかかる方が確実でしょう。 それは医者も同じです。 大学卒業後から美容形成や美容眼科、透析内科へまっしぐらに突っ走って、30代そこそこで巨額の富と名声を得ているドクターたちが自慢気にセミナーしてるのを抗加齢学会で見たことがあります。 その時は、すごく違和感を覚えましたが、この世を生き抜くにはこんな割り切りが必要だなと感心もしました(もちろんちょっと嫉妬とネ) 医者の「もっとうまくなりたい」は「お勉強」です。 あたらしいことをどんどん学んでいく進取の精神です。 巨額の富と名声のために、ものすごい「お勉強」をすることを否定しません。 それはそれで良いです。 それも生き方です。 もしかしたら、それも天職であり、天命かもしれません。 ただ、50才になっても、まだ「お勉強」してるかな? 要さんのMCを聞きながら、 「もっとうまくなりたい」も、生きがい&人生の輝きの大切なファクターだと気づきました。 この春から鍼灸経絡治療を学び始めました。 なぜ今から? その答えが「もっとうまくなりたいから」です。 外来で経絡の弁証して鍼灸しても、お金にはなりません。 1人当たりの外来時間が伸びて、しびれを切らした患者さんが来なくなれば減収です。 名声にも繋がりません。 あそこの先生、鍼灸のまねごとしてるで、お腹触られて気持ち悪いわ・・・なんて陰口言われるのがオチでしょう。 でもね、それでも「もっとよくしてあげたい」「もっとうまくなりたい」という氣力に突き動かされてしまうのです。 その先に何があるの? ・・・わかりません・・・自己満足だけかもしれませんね。 「もっとうまくなりたい」が極まってくると、誰かと比べてとか、この世界でナンバーワンにとかのちっちゃな話ではなくなってきます。 「もっとうまくなりたい」のライバルは、昨日の自分しかいなくなります。 明日の自分よりも、もっとうまくなりたくなると、お勉強も練習も楽しくて楽しくて仕方なくなります。 今、生きているのが最高に楽しくなります。 昨日よりも、明日よりも、今よりも、「もっとうまくなりたい」 それこそが宇宙が膨張していく原動力です。 もっとうまくなりたいものを持っている人は、輝いています。 あなたはどんな「もっとうまくなりたいもの」を持っていますか?