2013年4月26日金曜日

おはようさん 2013.4.26.

新型鳥インフルエンザが中国で流行しています。 80%は鳥や動物に直接触れた人の感染だと当局が発表してましたが、 つまりは20%は感染源不明ってこと??? つまりは人→人の感染じゃないの??? とか何とか思いながら、心配してます。 来週からゴールデンウィークで中国や台湾に遊びに行く人も多いです。 う〜ん、大丈夫かしら・・・まっ、どっちみち日本にも感染は及ぶでしょうけど。 連休で医療機関がお休みの間に、アンダーグラウンドで感染が拡がらないことを祈るばかりです。 新型鳥インフルエンザはわかりませんが、 この冬〜早春の普通のインフルエンザはタミフルが効きませんでした。 いよいよタミフル耐性インフルエンザが巷にまで流行してきたかぁ・・・ この冬〜早春はインフルエンザの患者さんは少なかったけど、タミフルが今までのように著効せず、他の新薬を使わざるを得なかった患者さんばかりでした。 インフルエンザにタミフルなどの抗インフルエンザ薬など使うな! と声高に叫んでいる人たちがいることも知っています。 が、まともにインフルエンザに罹った時のあの苦しみを味わうと、やっぱり早く楽になりたい&楽にしてあげたい な現世御利益優先も仕方ないよねって思います。 目の前の患者さんの痛い&苦しいに対して、医者の持論を振り回すのは、野蛮なように感じます。 タミフルなどの抗インフルエンザ薬を使うかどうか? 混合二次細菌感染に備えて抗生剤を使うかどうか? 脱水に点滴するか? or 水分補給を指示するだけか? ロキソニンなどの消炎鎮痛剤を使うか? or 麻黄湯などの漢方薬を使うかどうか? 免疫能補佐に十全大補湯や補中益気湯などの補剤を使うか? and/or 肺の宣散・湿痰をさばく処方にするかどうか? 鍼灸経絡から気血を補して熱邪をさばくかどうか? ひとりひとりのインフルエンザ患者さんに対して、これだけの選択枝が(私には)あります。 たくさんの選択枝があればあるほど、エビデンスな呪縛は薄くなります。 (インフルエンザ治療は、どこで診てもらっても同じ治療なエビデンス医療の典型例です) これがオーダーメイド医療であり、統合医療の真の姿だと思います。 このオーダーメイド医療の良いところは、臨機応変が効くところです。 インフルエンザウイルスは絶えず変異進化しています。 タミフル耐性など、その変異進化のたまものです。 エビデンス医療は、医者の力量・経験値・専門分野などは無視して、一定の効果をあげることができます。 正直、医者は要らない・・・インフルエンザ咽頭検査して陽性なら決められた処方をする。 まるでロボット医療、デジタル診療です。 医療費削減の錦旗の下、コンビニでインフルエンザ検査&抗インフルエンザ薬キットが買える近未来が来るかもしれません。 そして、副作用が出たら&効かなかったら、お近くの医療機関へ・・・そこからが怖ろしいですよ。 エビデンス医療に慣らされた医者は、最大&最高の防御線を突破してきた病気を食い止める力量が果たしてあるのかしら。。。 マニュアルには書いてない・・・ 大本営発表もネット情報も混乱している・・・ そう、想定外に遭遇した時、何ができるか? です。 (フクシマの時の現地&大本営のアタフタぶりが再現されちゃいます) 私は脳外科医として最初の15年を過ごしてきましたが、脳外科医になった意味・一番学んだことは、パニックな場面での臨機応変&創造力の大切さでした。 救急で呼ばれた→手術器具が満足にそろっていない→目の前の患者さんは今、手術しないと死んでしまう→どうする? 婦人科や整形外科の手術道具を引っ張り出してきて、麻酔科がいなければ自分で麻酔導入して、ともかく何とか開頭して血腫を除去した・・・なんてことがよくありました(今だと問題かもしれませんが・・・) 西洋医学だけでなく、東洋医学にも、精神医学にも、スピリチュアルにも、民間医療にも、そして、とうとう鍼灸経絡治療にも学びの手を伸ばしてしまったのは、脳外科気質そのものなのかもしれません。 そして、もし新型鳥インフルエンザが上陸&大流行してきても、私の患者さんたちは何とか治療できる自信・確信を持てています。 (そうやって胸はって待ち構えていると、なぜか風邪の方から避けてくれるのですが・・・いいような・悲しいような複雑な気分です)