2014年12月10日水曜日

おはようさん 2014.12.10.

早いもので火事類焼から3週間が経ちました。 今日から火元のアパートと医院の解体作業が始まりました。 何台も重機が並んでいる姿を朝、スタッフたちと眺めながら・・・やっぱり悲しくなりました。 18年間 ありがとう・・・の言葉しかありません。 ここには近所の普通の患者さんたちだけでなく、前世療法を受けに全国津々浦々からたくさんの方々がお越しになられました。 時には海外からも・・・トリシアは近所にひと月ほど滞在してましたね、懐かしい思い出です。 どれくらいの人たちがご自分の「生きがいの創造」ができたのかな? きっと人生の節目を乗り越えるための何かをつかんでいただけたと思っています。 前世療法のセミナーや市民会館でのクリスマス会に使った音響設備を片づけしながら、何百人もの人たちと盛り上がり楽しんだあの瞬間を思い出しました。 あの頃が医院の一番輝いていた時かなぁ。 舌癒着症のオペをするようになってからは、生後数ヶ月の赤ちゃんから発達障害の子供たち、その親御さんまで受診されるようになり、小児科ではないのに子供だらけの待合にびっくりしたこともありました。 たくさんの赤ちゃんたちのほ乳障害や呼吸障害を治してあげることができて、うれしかったです。 舌癒着症の治療は確かに効果があります。 ただ、関西ではその良さが口コミで広がることがなかったことがとても悔やまれます。 医院での診療休止で、関西の舌癒着症治療の火が消えてしまう・・・とても残念です。 ここ数年、特にこの2年は漢方&鍼灸がマイブームでした。 たくさんの馴染みの患者さんたちに鍼灸をさせていただき、腕が上達しました。 こころから感謝しています。 近くに漢方の湯液処方を全面的に受けてくれる漢方薬屋さんがあったこともラッキーでした。 いろいろ無理難題な処方を出しましたが、いつも笑顔で受けていただけました。 おかげで中医学も勉強することができました。 また、藤本蓮風先生はじめ北辰会の諸先生方にもいろいろなことを教えていただきました。 この2年で私の漢方診察力はものすごく進歩したと自負しております。 本当にみなさんのおかげです。 取り壊しはあっという間に終わってしまうでしょう。 クリスマスが過ぎる頃には更地になっているかも・・・ クリスマスは新しいお日さま、そして新しい一年の誕生日です。 今日はいちにち、ありがとうに浸っていて・・・ 明日からは未来に向かって進んでいきましょう。 門真の奥山医院を支えてくださったみなさん、ありがとうございました! 前世物語 「私は昔から人間関係がうまくいかないんです。他人との間でいつもストレスを溜め込んでしまいます。家族関係もずっとギクシャクしています。学生時代には友人関係がストレスになって円形脱毛症になったこともあります。結婚してからは夫にストレスを感じ続けてきました。挙げ句の果てには夫に暴力を振るうようになってしまいました。根本的な原因は何となくわかっているつもりです。私は自分を愛せない、これが原因です。本には、自分を愛せないと他人を愛せない、と書いてあります。私は確かにその通りだと思うのです。でも・・・じゃぁ、どうやったら自分を愛せるのですか? どうしたらいいのか、もう私にはわかりません・・・」  彼女は泣き始めました。 「夫に暴力を振るっている私など、どうして愛せるのですか? 夫には何の落ち度もないのですよ。それなのに私は何度も何度も・・」  先生は黙って聞いています。 「なぜ私は自分を愛せないようなことばかりするのですか? どうしたら自分を愛せるようになるのですか? 今の私はどうしてこんな家族関係の中にいるのですか? 先生、教えてください」  私は先生の答えに注目しました。 「ワークの主題をひとつに絞りましょう。人間関係が悪い原因となった過去生へ戻りましょう、夫との関係がわかる過去生へ戻りましょう、自分を愛せない理由がわかる過去生へ戻りましょう、が今のあなたのお話に出てきましたが、どれがいいですか? あなたの直感で決めてください」  先生のボーダーラインは見事なものです、患者さんにとっては氷の壁だと感じるかもしれませんが。あと十年もすれば先生も角が取れて、患者さんを不愉快にさせてしまうこのような高度な安全装置が患者さんの目に触れないようにしてしまうことでしょう。先生はどんな患者さんも同じように魂のレベルで深く愛していますから、ちょっとした不愉快さでさえ何とかしようといつも考えているようです。この安全装置が患者さんに働いて、本当は患者さんの魂が陥りかけた暗黒の危機から救われていても、患者さんはきっと気づいていないでしょう。 「まるでディズニーランドの安全装置だわ。だから先生はディズニーランドが好きなのね。『ディズニー7つの法則』を医院クルーの必読書に指定したくらいだから」 私は一人で頷いてしまいました。  彼女は夫との関係を主題に選んでいました。 「あなたはこれから、夫との関係が最もよくわかる過去生へと戻ります」  そう言うと先生はいつも通りの誘導を始めました。彼女は深く良好な催眠へと入っていきました。過去生への扉の中へ足を踏み入れたところで先生は尋ねました。 「今、あなたは夫との関係が最も良くわかる過去生へと戻っています。地面を見て、地面を感じて・・・。どんな地面が見えますか、感じますか?」  彼女は小さな声で答えました。 「乾いた白っぽい土が見えます。草が少しだけ生えています」