2013年8月17日土曜日

おはようさん 2013.8.18.

岐阜 養老にある天命反転地をおさんぽローライしてきました。 ここは荒川修作とマドリン・ギンズ MADELINE GINS 氏が18000㎡の敷地に、彼らのパッションが踊り狂う創造性と天啓を自由自在に具現化したテーマパークです。 例えば、極限で似るものの家では、 知覚の降り立つ場:あらゆる出来事を識別すること イメージの降り立つ場:知覚の降り立つ場と場のすき間を充たすところ 建築の降り立つ場:ディメンションや位置を確かにすること 楕円形のフィールドでは、 空を、すり鉢形の地面に引き下ろすようにしてみること。 「白昼の混乱地帯」の中では常に、ひとであるより肉体であるよう努めること。 「宿命の家」や「降り立つ場の群れ」と呼ばれている廃墟では、まるで異星人であるかのようにさまようこと。 ・・・わかんないですよね・・・もう妖しさを突っ切ってイッチャッてる感じかも・・・私もよくわかりません。 パークの入口を入ると、広大な敷地の中のどこにも平坦&水平なところはありません。 絶えず足元がアンバランスになってる、とても不思議な感覚でした。 被写体となるさまざまな家も三次元的にねじられていて、内もすべてが大胆な曲線の壁で迷路のように入りくんでいました。 真夏の午後、汗だくになりながらパークを歩き回って、気づきました。 天命反転地は出来てから18年経ちます。 パンフレット http://www.yoro-park.com/j/rev/index_a.html の写真では芝生が敷かれたフィールドにさまざまなモニュメントが建っているように思っていましたが・・・すでに森に飲み込まれていました。 18年という月日を身体全ての筋肉と五感でフルに感じ取れました。 意図的に森にしたというよりも、天地自然に任せていたら森が飲み込んでいった・・・感じです。 そう、森が飲み込む・・・宮崎駿さんのナウシカそのものです。 敦煌のような砂漠の廃墟は、時間が人の創造物を飲み込んでいきます。 でも、日本のすべての創造物は、森が飲み込んでくれるのです。 もし今、日本から人がいなくなったら、高速道路も高層建築も原発も・・・森が飲み込んでくれるのです。 それは前々から分かっていたような気がするけど、今日、たかが18年でここまで森が飲み込んでくれるのか・・・ということに驚愕しました。 EXPO'70の万博公園はとても立派な森になっています。でも、パビリオンが取り壊されてから、人工的に作られた森です。今でこそ、木の神さまたちはいっぱい居るけど、とても穏やかな「和」の神さまたちを感じます。 この天命反転地を飲み込もうとしている森の神さまたちは、どこか荒々しい、力強い。 力強いといっても、漁師の力強さでもなく、出産時の母の強さでもありません。 怒りのような陰陽バランスが傾いた氣でもありません。 それは「生」の神さまたちのように感じられました。 ものすごい「生」の力が充ちていました。 純粋な「生」の力。陰陽が生まれる前の純粋な「生」の力です。 癌などで肉体的に瀕死な人や精神疾患でこころが瀕死な人は、この天命反転地はお薦めしません。 楕円形にフィールドを飲み込む「生」の力とシンクロすると、病が治るか数日で死すかのどちらか極端な結果をもたらすからです。 それほど力強い「生」の氣を感じました。 「生」の本能はとてもアグレッシブでした。 ただただそんな「生」の氣に抱かれながら、日本の山河草木に深く深く感謝しました。 そして、「和」の森たちが突然、「生」の森に変容しないことを・・・祈るのみです。