2013年6月14日金曜日

おはようさん 2013.6.14.

今日の外来で、ずっと夢分流腹診&打鍼をしている患者さんの中で、特に肝鬱気滞の強い方々と気虚の著しい方々に毫鍼を始めました。 もちろん中医学的弁証をして、今日の望診・舌診・脈診・腹診をして、目標の経穴を一箇所に絞って刺しました。(これが北辰流の基本ですからね) 鍼を刺入していくと、鍼に邪気がまとわりついてくる感覚がわかって、ちょっと一安心。 これなら大丈夫そうです。 効果の方はどうかな? これからがんばって腕を磨いていきますね。 昨夜、寝入りばなに、左心兪に重いグニョとした違和感を感じました。 今年に入ってから、時々感じていたのですが、狭心症や不整脈の症状でもなし、ほっといてもすぐに寝ちゃうので放置してました。 ただ、昨夜は、寝返りしてみての変化を感じ取ったり、脈診をしてみたり・・・う〜ん、これをそのまま放置しておくと、年末には危ないかもしれぬ・・・という結果で、「これは明日、蓮風先生に診てもらえ!」ということだよね、という結論に納得しました。 今朝、医院に着いて一番に藤本漢祥院へ電話して、初診予約をしました。 やっぱり天道かな? 今夕の初診予約が取れて、蓮風先生に診ていただくことになりました。 漢祥院には4時前に着いて、まずは問診票に自己記入です。 現在の体調と異常に感じるところを頭の先からしっぽまで詳しく○×で記入していきます。 そして、これまでの病歴&家族歴とこれまでの生活歴の記入。 普段の診察ではDRサイドが尋ねて、答えをカルテに記入しますが、問診票の形で患者さん自身に書いていただくと、患者さんが見て見ぬふりをしてきた病歴や家族歴にも目を向け、何かに気づききっかけになります。 素晴らしいのは男性用&女性用問診票があることです。 男性用も女性用も主に性機能について詳しく問診してあります。 泌尿器科や婦人科でもここまで詳しくは問診しないやろうなぁ・・・なところまで記入していきます。 でも、それは気血を扱う東洋医学ではとても大切なことなんです。 問診を書き終えると、担当の先生が問診票を診ながら、さらに詳しく尋ねてこられます。 ここで洗いざらいの生活歴&既往歴・・・人生でのいろいろを話してしまいます。 もうこの段階までいくと、目の前の先生が、自分の内も外もすべてを打ち明けてしまった人・・・な不思議な感覚になります。 この何とも言えない信頼感が鍼灸の効果をぐっと高めているように感じました。 手術の時のように、すべてをお任せします・・・な依存感を超越して、 すべてをお話しました。私のすべてを知ってもらいました。だから、よろしくお願いします・・・な神さまにすべてを委ねる感覚です。 とても謙虚で素直になれる不思議な感覚でした。 問診を終えると、診察室に移ってベッドに横になります。 まずは担当の先生が舌診・脈診・腹診・背候診をされていきます。 ひととおりの診察が終わると、そのままベッドに横になったまま、担当の先生が弁証結果を含めてカルテを書き終えるのを静かに待ちます。 しばらくして、いよいよ蓮風先生の診察が始まります。 先ほど担当の先生がされたのと同じ顔望診・舌診・脈診・腹診・背候診を手際よくされて、所見を記載係の先生にどんどん伝えていかれます。 その内容はとても的確&シンプルで(一般の方にはチンプンカンプンな東洋医学的専門用語ばかりです)、私も思わずうなずいてしまいました。 診察&所見に迷いがないのは、さすがに鍼灸歴50有余年のなせる技です。 ひととおり診察が終わるまで5分くらいでしょうか。 すぐに経穴が決まり、手際よく鍼を刺入されます。 痛み? 全然ありません。ただ、ちょっとド〜ンという感じがしました。 今日の私は左照海に15分。 照海とは、八脈交会穴:陰蹻脉の主治穴。内果の直下1寸。腎陰虚型に使う。喉とか口に密接に関係があって、足の少陰腎経の異常によって起こる喉・口の病。場合によっては胸部の痛みを解放する作用がある。by 経穴解説 藤本蓮風著 刺入15分の間に、左踵のド〜ンな感覚が徐々に左足から左半身にのぼってきて、左の側頭部にまで来て、スッと消えてしまいました。 15分後、蓮風先生が鍼を抜いてくださり、脈診・舌診で鍼の効果を確認されました。 そして、生活上の注意をいくつか(お茶&コーヒーのカフェインをダメ出しされました)・・・ その後、担当の先生から弁証結果を教えていただき、休憩室で30分ほどゆっくりと休んで治療終わりです。 鍼を抜かれた後の蓮風先生の力強いひと言「これは私が治します」 はい、しびれちゃいました(かっけぇぇぇ by あまちゃん風) 元々、どこがどう・・・のはっきりとした痛みや症状はなかったので、今のところ、効果のほどはわかりませんが、明日になれば、身体とこころのいろんなところに善き変化があるのでしょう。 とても楽しみです。 そして、今日、蓮風先生と北辰会から2013年度の漢祥院での定期研修のお許しをいただけました。 来週から毎週木曜日の夕方診療に立ち会わせていただきます。 同時に、空き時間に自分の鍼治療も受けることになります。 長期的にどんな効果を感じるのか? 時々、ここで皆さんにお知らせしていきますね。