2016年7月28日木曜日
ごきげんさん 2016.7.28.
「足のここが痛いと整形外科を受診したら、膝の人工骨頭手術でしか治らないと言われて、手術しました。でも、治りません」と、年配の患者さまがお越しになりました。
痛いところは、右の陽陵泉(GB34)
足の少陽胆経の合土穴・八会穴の筋穴・胆の下合穴です。
ここだけ薄らと蜘蛛状毛細血管があり、
触診すると、わずかに張って盛り上がっているのが感じ取れます。
手術前、膝の関節は痛くなかったそうです。
整形外科の先生が経絡経穴を知っていたら・・・手術はしなかったかもしれません。
左の陰陵泉(SP9)が虚しており、そこから静脈瘤が数本、伸びていました。
左膝も人工骨頭手術が成されていますが・・・この静脈瘤は術後後遺症なのか? 元々のものなのか? そもそもなぜ左膝も?
去るものは追わず 来るものは拒まず
過去を突いても治療にはなりません。今、目の前の患者さまの未来の笑顔のために全力を注ぎます。
「患者さまが教えてくれたツボこそ、治療に最適の経穴です」と陰陽対極鍼の吉川正子先生に教わりました。
右陽陵泉と左陰陵泉に刺絡をして、
見事に反応が連なっている右足の少陽胆経経穴に陰陽太極鍼を施術しました。
腰の慢性疼痛があるので、痛みクリアー点滴も。
左右の陰陽バランスが乱れているのが脈診に出ていました。
左右膝関節人工骨頭置換術を受けると、どうしても左右の身体バランスが悪くなります。
その身体バランスの崩れを受け止めるのが腰です・・・慢性的な腰痛になります。
腎経なら漢方薬で老いを防ぎます。
胆・肝経なら瞑想や座禅、茶道や華道など伝統文化がこころを鎮めてくれます。
胃・脾経なら日々の食生活、特に過食に気をつけます。
同じ膝痛・足痛でも、東洋医学:統合医療では、手術は最終手段であって、
それまでにやるべき治療・療養がいくつもあります。
そして、そんな統合医療的治療・療養をやっていくと、
膝足痛が治る頃には、さまざまな老いの症状も改善していますし、
何よりも「人生をごきげんさんに楽しむ」生き方が出来ているはずです。
この患者さまも、どんどん笑顔で元気になっていかれるように、
しっかりと治療を続けていきます。