2016年7月27日水曜日

ごきげんさん 2016.7.27.

「不妊症には漢方がよく効くと聞きましたが・・」というお問合せをいただきました。 昔から逆子は鍼灸で治しました。 堕胎の鍼も江戸時代には使われてきました。 鍼灸・漢方医は西洋医学的な産科知識はなくても、受胎〜妊娠〜出産のプロセスを自然科学的によく知っていたわけです。 鍼灸の先生方は、不妊症は鍼灸がよく効く、とおっしゃいます。 産婦人科の先生方は医者の中で漢方薬を最もよく使われます。それだけ「効く!」ということです。 私は漢方と鍼灸の併用をお薦めしています。 鍼灸は氣血の疎通に秀でています。 漢方薬は水毒や悪血の排泄に優れています。 不妊症の原因もいろいろありますが、やはり冷えと水毒と悪血が元凶だと言えます。 この三悪には漢方薬がよく効きます。 この三悪がもたらす氣血の乱れ・・・イライラや気分のムラ、頭痛やめまい、低血圧やフラッシング、 自律神経失調症などには鍼灸がよく効きます。 特に不妊症のもたらす内外からの精神的ストレスには、鍼灸が良いですね。 (西洋医学だと精神安定剤や睡眠薬などを出されてしまいます) 漢方鍼灸の弱点と言えば、毎回、ご本人に受診していただいて、四診させていただかなくてはならないことでしょうか。 西洋医学のように、検査&検査で治療方針が決まってしまえば、後はスケジュール通りに治療を進めます・・・は出来ません。 エコーで胎児の様子を見せてもらえるわけでもなく、 食生活や日常生活にあれやこれやと耳に痛いことばかり言われてしまいます。 (ここで食生活を正しておけば、更年期予防、美容健康&アンチエイジングになりますよ) 西洋医学に比べて、患者さまご本人がやるべきこと、守るべきことがとてもたくさんあります。 西洋医学の不妊症治療のような、痛い・つらい・苦しいを堪え忍ぶ必要はありませんが、 赤ちゃんのために、これまでの食生活で溜まった悪血や水毒を排泄して、身体を浄化する努力を自らが率先してしなくてはいけません。 不妊症には漢方治療がよく効きます。 誰にでも・・・とは言えません。 ご自分の身体の声が聞こえるようになりたい方には、最適な不妊症治療として自信を持ってお薦め致します。