2016年7月20日水曜日
ごきげんさん 2016.7.20.
「他の病院でもらっているお薬を減らしてもらえますか?」とお尋ねいただきました。
はい、もちろんです。
最近、「多剤併用はNG」
「生活習慣病:高血圧・高脂血症・糖尿病と認知症の薬の併用は副作用が心配」
という記事が多発してきました。国策かな? やっと欧米の「常識」に近づいただけですが。
統合医療では、ひとつの病気だけを診るのではなく、全身:身体もこころも生きがいも含めて診ます。
東洋医学の宇宙観である陰陽のバランスを、患者さまの心身と人生にも投影して診ていきます。
できるなら、お薬なしにしたいですよね。
お薬を飲んでいるということは、完全な「健康」とは言いきれませんから。
日本の病医院のほとんどは、お薬が大好きです。
なぜ?
お薬を処方しないと、もう通院してくれないから。
官公立の病院だって、「売上」が悪い教授にものすごいプレッシャーを与えています。
ホンネとタテマエ・・・とかく人の世は住みにくいものです。
お薬をなるべく出さない、とは大先生方は言えないのです。
そして、お薬が大好きな良い子の皆さんは、毎日毎日、たくさんのお薬をせっせと飲んでくれています。
血圧が下がった、血糖が下がった、コレステロールが下がった・・・それを「私は健康だ」と疑いもせずに・・・東洋医学やアーユルヴェーダで診ると、まだまだ健康とは程遠いことが多いのですが。
日々の生活習慣を改める方が確かに大変ですからね。気持ちはよくわかります。
お薬を減らすには、
生活習慣を改めます。
早寝早起きが良いと言っても、仕事や家庭がありますから、なかなかそう簡単にはできません。
運動だってそうです。
ウォーキングが良いことは分かっているけど、続きません。雨も降るし、冬は寒いからねぇ。
食生活を・・・小食療法が良いのはわかるけど・・・ムリです・・・な人も多いです。
では、漢方薬で体質改善をしましょう。
飲みにくい、すぐに効かない、つい飲み忘れる・・・
じゃぁ 仕方ないですね。やっぱりお薬を飲みましょう。
これがこれまでの「お薬がやめられないパターン」でした。
今年になって、心斎橋 奥山医院のナイスな患者さまを診ていて気づきました。
ゆっくりとお話を聞いていると、日々の生活習慣の中のどこかに、簡単に変えられる突破点が見つかります。
そこから生活習慣を変えていくのです。
朝、ゴミ出しをする、風呂上がり以降はネットを見ない・・・でも良いのです。
身体は治りたがっています。
突破点を見つければ、あとは堰を切ったように治っていきます。
漢方四診の中の聞診・・・ちょっと意味は違ってくるけど、傾聴することも大事な治療法なのです。