2015年1月19日月曜日
おはようさん 2015.1.19.
今日はポカポカ 暖かかったですね。
日が暮れるのもちょっとだけ遅くなってきたことに気づいて、大寒の入りなのに、もう早春を喜んだりしてました。
街路樹の足元にはタンポポの蕾がいっぱいありましたよ。
各駅停車に揺られながら、車内を照らすお日さまも、もうしっかりと新しいお日さまの光になっていました。
私は冬に頑張れます。
受験勉強もそうだったし、本のお原稿がはかどるのも冬です。
今日もホスピスの絵コンテを描いていましたが、こういうことも冬だから集中できます。
でも、好きなのは春。
それも梅の咲く頃が一番好きです。
桜さんよりも梅ちゃんが好きだなぁ。
そういえば、1月の京都観世会で能「梅」を観ました。
梅の精が「古の歌人たちは桜より梅を愛でていたんだぞ」ってミエを切るお話(?)
確かに私も毎年ずっと梅干しを漬けていますね・・・やっぱり梅ちゃん推しなんやぁ。
火事から2ヶ月が過ぎて・・・落ち着いてきたけれど、まだまだ事後処理は続きます。
今年は梅ちゃんの写真をいっぱい撮りに行けるかな。
明日・明後日とは出雲へ天職でお出かけします。
鰐淵寺の住職さんとホスピスの絵コンテを魚にしながら、あ~でもない・こ~でもないと雑談をしてきます。
前回の雑談で、かなりイメージがはっきりとしてきました。
なろほどなぁ、と目から鱗が落ちるような考え方を住職さんはサラリと言ってのけて下さるので、とても勉強になります。
勤務医時代を合わせると24年も門真に居たので、すっかり「門真」が染み込んでしまっていたことに気づかされました。
今はその「門真」から大きく羽ばたく準備の時期・・・さなぎの時期かな。
春になって、可憐な蝶々になるのか、はたまた蛾になるのか・・・まぁ それは神さまのお楽しみ!
だって、蝶々にしたって蛾にしたって、サナギの中では一生懸命に生きているだけだものね。
蝶々はガキンチョたちに追い回されるけど、蛾は悠々と自由に大空を飛び回れるから、蛾もいいかも。
な~んて油断してたら、パクッと燕に食べられちゃうわけで・・・(;^^)ヘ..
ということで、明日のブログはお休みです(多分・・・)
前世物語
彼女は囁くように話しています。
「お父さんはイスに偉そうに座っています。それまでの暖かい雰囲気がなくなり、凍えた空気だけが流れています。お父さんとの間に何があったのかはわかりませんが、子供心にも触れてはならないものの存在を感じています」
彼女は泣き声を押し殺して続けました。
「食事が始まっても緊迫した重い空気のままです。お母さんはお父さんに脅えていて、僕も一緒に脅えています。息を殺して食事をしています。お父さんはお酒を不機嫌そうにあおっています。いつもこうなのです」
「そして何が起こったのですか?」と先生が心配して尋ねました。
「お父さんは酔っぱらってしまって、お母さんや僕に大声を張り上げています。自分の不満を私たちにぶちまけています。僕は萎縮しています。お母さんをかばってあげたいんだけど僕にはまだそんな力もないし、その場から逃げ出すことも出来ないし・・・。暖炉のパチパチいう音とお父さんの怒鳴り声だけが聞こえます。とても窮屈な思いでいっぱいです。でも、どうしていいのかわかりません」
「それから何が起こったのですか?」
「ずっとそういう毎日が続いています」
彼女の心は深く沈み込みました。沈黙が続きました。先生が場面転換を指示しました。
「ではジャックの人生で、めまいの恐怖の原因が最もよくわかる場面に移っください。いくつになって何をしていますか?」
「十三歳になっています。父と一緒に森の中を歩いています。その頃には七歳の時のような父への恐怖はありませんが、やはり好きではありません。その日、父は私を連れて狩に来たのです。父が獲物を探しています。ウサギが跳ねて父が撃ちました。僕は、なんだか嫌だな、っと思っています。殺したウサギを父は誇らし気に僕に見せつけています。そして、今度は僕にやってみろ、と言っています。でも僕は撃ちたくないんです。大きな鳥がいましたが僕が躊躇ちゅうちょしている間に逃げてしまいました。情けないヤツだな、って言われて尻を蹴飛ばされました。父の何もかもがすごく嫌でした」
彼女は少し痛そうに話しました。
「ウサギがかわいそうです。なぜあんなふうに殺すのかなあ、って思っています。動物を自分の目の前で殺されたのがとてもショックだったのです。僕は絶対殺したくない、って思いました。帰り道も父の背中を見ていると、すごく嫌な気持ちに襲われました。僕は下を向いたまま黙って歩き続けました」
めまいの恐怖の原因がはっきりわかりません。先生はもう一度尋ねました。
「ではジャックの人生で、めまいの恐怖の原因が最もよくわかる場面に移ってください。あなたはいくつになって何をしていますか? 何が起こりましたか?」
「二十七歳になりました。そばに赤ちゃんを抱いた奥さんがいて、二人で笑いながら私は薪を割っています」
「その奥さんは、今のあなたが知っている人ですか?」
「今の主人です」
「それから何が起こりましたか」
「幸せな気分だったのに、また父が現れました。もうだいぶん年を取っていますが、まだまだ大きく感じます。父はまたウサギを獲ってきたのです。私は嫌な気分になるし、赤ちゃんは泣き出してしまうし、奥さんもホトホト困っています。父とは一緒に暮らしてはいないけれど、近くにはいるみたいです。私たちは動物を殺すのが嫌なのですが、父は獲物が獲れるといつも持って来るのです。その度にみんな嫌な気分になってしまいます。早く帰って欲しいのだったらそう強く言えばいいのに、言えないでいる私を父は、情けないやつだ、と思っています」
めまいの恐怖の原因はまだはっきりしません。先生はさらに尋ねました。