2015年1月11日日曜日
おはようさん 2015.1.11.
昨日は、松尾スズキ作・演出の「キレイ 神様と待ち合わせした女」を観に行ってきました。
終わったのが夜の10時すぎ・・・ごめんなさい、ブログは書けませんでした。
松尾スズキの演出作品は、とてもシュールで歯切れがよくて・・・まるでダリやピカソの絵のようです。
何とでも解釈できる・・・自分の好き勝手に解釈できます。
自分の信条、知識、思考パターン、精神状態、スピリチュアルな覚醒度などなど、ありとあらゆるものを使って、勝手に解釈してちょうだい・・・ある意味、今は絶滅してしまった前衛作品、アングロ作品と呼べるかもしれません。
そして、この自由に解釈できることが、自意識の下に潜んでいるあるがままの自分自身を表にさらしてしまうことにもなるのですが・・・終了後の帰り道、聞こえてくる数々の感想からは、誰もそこのところは気づいていませんでしたね。
最近の映画も、イケメン俳優たちが客寄せパンダな演劇も、一緒に観に行った人の知恵と「本質」がバレバレになってしまう心配はありませんが、松尾スズキさんと蜷川幸雄さんの本気の作品は、己をさらけ出す覚悟で観に行く覚悟が必要です。
この「キレイ」で私が面白かったのは、過去と今と未来が実は今の連続体だ、という時空理論の上に物語が積み重ねられていたことでした。
そしてもうひとつ、過去から未来への時間の流れと共に、未来から過去への時間の流れがあるという逆時間の法則も観念的に描かれていたことでした。
過去が変われば、未来も変わる。
未来が変われば、過去も変わる。
でも、どちらも今は今のまま・・・あえて言うなら、今は変わらない? のではなく、今は絶えず変化し続けているからこそ「今」なのだ。
今が変わらなくなると、過去にも未来にも飲み込まれてしまう。今が今でなくなる。
こういうことが時間の法則と逆時間の法則なのです。
この時間の面白さを分かってもらおうと松尾スズキさんは四苦八苦して、結局、3時間半の長丁場になってしまっていたけど、観客がこの時間のパラドックスがわかっているものとして
編集したら、2時間ちょいくらいのもっとスピーディで奇想天外でCOOLな作品になっていたでしょう。
もう少しわかりやすく言うと・・・
「医院が火事で全壊した」は過去が変化したことになります。
当然、未来も大きく変化しているはずです。
では、なぜ「医院が火事で全壊した」過去が起こったのか?
それは、未来に大きな変化が生じたから、必然的に過去が変化せざるを得なかったわけです。
では、その未来の大きな変化とは何か?
私が病気や事故で死んじゃう・・・いや、ちがうなぁ
大震災や戦争が起こる・・・う~ん、ちょっとちがうなぁ
その何か?を今、ジタバタと模索しているわけです。
そして、今のジタバタ模索こそが、未来の創造であるわけです。
生きがいの創造って、この未来の創造でもあるわけです。
今、何をジタバタすればいいのかわからない? な人たちには、昔からいろんな偉人たちが言ってますよね。
「夢を追いかけろ!」って。
去年初めから、世の中って言うようりも、この宇宙全体が「今を生きる」ことを強く強く求めるように変わってきています。
未来を見つめて、今、やるべきことをやる=動け!っていうメッセージがいたるところから出てきています。
ストリートミュージックをする・何かを学ぶ・何かを始める・どこかに行く
捨てることが流行っていたけど、あれは過去を断ち切るってこと。
もうこれからは過去を断ち切っている時間も惜しんで、未来に向かって動き出さなきゃいけなくなっているのです。
夢を追いかけるのは、頭の中でもできます。
今までどおりの仕事や日常生活をしながらでも、すぐに「夢を追いかける」ことはできます。
自分の夢をイメージしていく。
どんどん具体的にイメージしていく。
具体的にイメージしきれれば、今、やるべきことが見えてきます。
それを日常生活や仕事の中に取り入れていけば大丈夫です。
今年は、ジタバタしてもいいのです。
ジタバタは今を生きている証です。
動いているからジタバタしちゃうのですから、それでいいのです。
さぁ、今年はどんどんジタバタしていきましょう。
そして、夢を追いかけましょう!
前世物語
美子ノート
うつ病
昔々、北アメリカに、リチャードという少年がいました。彼の家は農家です。彼はお父さんの手伝いをしていました。
十八歳の時、リチャードは家出します。
「オレはお金持ちになりたいんだ」
彼はどこかの町のバーテンダーをしていました。ある時、リチャードは店のお金を盗みました。
「オレは生活が苦しいから、お金が欲しいんだ」
彼はいろいろな町を放浪しました。どこに行ってもお金を盗みます。
「悪いとは思うけど生活のためだから仕方ないんだ。とにかくお金が欲しいんだ」
リチャードは心の奥では悔やんでいました。
「家出すべきではなかった。もっと家族と一緒に過ごして堅実な生活を送るべきだった。若さにまかせて家出をしたばっかりに、お金を盗んだり、悪いことばかりするようになってしまった。そのまま自分の人生がどんどん落ちていってしまった」
二十七歳のリチャードは草原を逃げています。たくさんの人々が彼を追いかけてきます。
「逃げないと殺される」
しかし彼は捕まりました。
「もうダメだ」
彼は手荒く押し倒されてピストルで心臓を撃ち抜かれました。
先生は彼に尋ねました。
「その後、あなたはどうなりましたか?」
「目が醒めました。死んだと思ったのに何で生きてるのだろう、と思っています」
「ピストルで撃ち抜かれた時、どうでしたか?」
「もう痛みも何もなかったです」
「相手はあなたを撃ち殺す前に何か言いました?」
「Son of a bitch!」
「そして身体を離れましたか?」
「はい」
「下を見てください。死体が見えますか?」
「追いかけてきた人たちが私のお金を取り上げて戻っていきました」
「そのリチャードの死体を見て、あなたは何を思いますか?」
「やはり堅実に農業をやっておくべきだった、と。なぜ家出をしたのか・・・」
「身体を離れた時に何か決心したことはありませんか?」
「大切なのはお金ではありません。愛情なんです。物にとらわれるのではなくって、もっと愛を持って生きていく人間にならないといけません」
「では上にあがって行きましょう。どんどん高く高くあがっていきます。そしてリチャードさんが死んだ時、家族は何をしていましたか?」
「お父さん、お母さんは年老いていますが、お父さんはまだ働いています。妹はひとりで家の手伝いをしています」
「家族に何かメッセージはありますか?」
「勝手なことをしてしまって申し訳なかったということです・・・」
先生はリチャードの魂を高みへと導きます。
「そのまま高く高くあがりますよ。その高い場所からリチャードの人生を見て、そして何か気がつくこ
とはありますか?」
「お金ではないのです。愛です」