2014年5月22日木曜日

おはようさん 2014.5.22.

木曜日の午後は藤本漢祥院で研修&鍼治療です。 今日は癌患者さんの刺絡のお手伝いをさせていただきました。 先週、大八木先生が刺絡のアシストをしているところを間近で見学させていただいていたので、今日はあわてることなく? いざ鎌倉! で、がんばらせていただきました(それでも背中は汗でグッチョリになりましたが(;^^)ヘ..) 実は今朝の外来で、これは刺絡やな!と迷いに迷った患者さんがいました・・・結局、思いとどまってしまいましたが。 きっと神さまが、ほら! 刺絡やりなはれ!って背中を押してくれているんだ・・・と感謝しながら、患者さんの指先を絞っていました。 この患者さんはお医者さんの奥様で、いろんなことをおしゃべりしてくださいました。 頑張りすぎて病気になってしまったこと。 病気になって夫が変わってくれたこと。 不安もあるけれど、今は蓮風先生を信じているから大丈夫のような気持ちになれていること。 癌治療はどれもアグレッシブで好戦的です。 手術も、抗ガン剤も、放射線治療も、免疫療法も・・・癌との戦争です。 戦時下だから国民は忍従を強要されます。 辛くて当たり前。苦しくても文句など言うな。安らぎなど欲しがりません勝つまでは。 一転、ホスピスになると、すべてにあきらめが漂っています。 まるで癌の奴隷になりさがったように見えます。 蓮風先生の癌の鍼治療を見ていると、戦争でも奴隷でもありません。 生命力を補い、整えて、善きレベルにまで調和させると、癌はもう戦争を仕掛けてはこないのです。 これは自然の理です。 例えば、緑膿菌はとても怖れられていた病原菌です。 感染初期は確かに緑色の膿がモンスターのようにあらゆる組織を破壊し尽くしていきます。 でも、次第に毒性が弱まっていって、最後には日和見化・・・生体と共存状態になってしまいます。 なぜか? 戦争を続けると、連戦連勝でもいつか敗れて滅び去ってしまうことを知っているからです。 鍼治療を受けている癌にも、この自然の理が働いているように思えます。 もちろん、患者さんの精神状態や人間関係、経済状態や仕事のストレスなどさまざまな要因が癌を強めたり弱めたりするので、鍼治療も100%の癌治療効果を得られることはありません。 しかし、従来のどんな癌治療方法の根幹に流れている「癌との戦争」というベクトルとは全く異なったベクトル・・・癌より元気になって、癌を乗り越えてしまうのが鍼治療だと思います。 そんな刺絡繋がりでかしらむ? 今日もいつもの筋縮(GV8)への鍼と共に、うなじへ刺絡をしていただきました。 「肩の荷が下りる」 この言葉がぴったりの、とても心地よい脱力感に充たされています。 どうやら刺絡の神さまに見初められてしまったのかな・・・それもよし、それもうれし。 また、明日からがんばりましょう(*^^)v 前世物語  許し、信じること、愛は性善説の魂の本質の一部でもあります。悲しみや憎悪などのネガティブな状況からこれらに気づくためには、多少とも魂の光が顕在意識に届いていることが必要だと思います。悲しみや憎悪のネガティブな暗黒の世界に全く光が射し込んでいなければ、ただ行く当てもなく彷徨さまよい続けてしまうことになりかねません。心の窓がわずかでも開いていることが必要なのです。  先生のワークでも過去生で死を迎えた後に、強いネガティブな感情にとらわれてしまって肉体の死に気づかない人もいます。悪霊だとか幽霊スポットだとか言われているものの多くは、ネガティブな感情エネルギーに溺れてパニックのまま彷徨っている肉体を持たない意識体なのです。すでに肉体は朽ちてしまっているのに生きていた時と同じように、魂をネガティブな感情エネルギーで厚く覆いつくしてしまっている状態にあるのです。このような状態は死後、肉体を離れた時のわずかな間に起こり得るものですが、肉体を離れると時間軸からも離れますので、人間界から見ればあたかも長い時間が経ったように見えるのです。何十年、何百年呪い続けてきた・・・などと言っても当の死んだ人からすれば、つい今しがた、のことなのです。先生のワークでもこのような『幽霊』になった過去生に降りることがあります。ほとんどの場合はその過去生の意識体に話しかけて死んだことを理解させると落ち着きます。自らネガティブなエネルギーを手放してくれるのです。すると魂が顔を出してくれますので、後はいつものとおり光へと戻っていけば良いのです。先生によれば、時には過去生の意識体に対して更に過去生退行しなければならないこともあったそうです。過去生で死後にネガティブなエネルギーを手放せない原因が別の過去生に強く関係していた場合だそうです。ただそのようなことは滅多にないそうです」  先生は目の前で幽霊の手つきをして笑っています。 「私は真面目にやっているのに・・・でも、話がちょっとずれちゃっているかな」  私は笑いながら知らんプイの顔をして続けました。 「悪を犯される人は心の窓が開きかけている人です。例え心に厚い雲が広がっていても、雲の切れ目から光が射し込んでいる人です。善なる魂の声が僅かでも聞こえてきている人なのです。悪に犯されネガティブなエネルギーが心を満たしていきます。しかし、どこからか『許し、信じ、愛しなさい』と言う声が聞こえてきます。顕在意識と魂は心の中で強く葛藤し続けます。何度も何度も人生を繰り返すうちに魂は『許す・信じる・愛する』ことの気づきを得ていくのです。そして心が開かれていき、魂の光が大きく人生を照らすようになるのです。  心を開いて魂の光と共に人生を歩んでいても二元性の世界を生きているのには変わりありませんから、悪はいっぱいやって来ます。神様に試されているのか、神様は私を見捨てられたのか、と思うかもしれません。人間界に生きている限り『愛』を試されるのです。そして『愛』を学び続けるのです。この人間界に完全な愛はありません。生きている限り、愛の何かを学んでいるのです。そして『愛』を完全に学び終わった時、『愛』によって人間の二元性が統合されることでしょう。魂は光へと戻り、再び人間界に降り立つことはないのでしょう。その魂は光の奥へと進んでいき、そしてまた別の知恵に満ちた世界へと旅立つのです」 「愛によって統合された世界とはどのような世界なのだろうね。二元性、つまり善悪を超越しているはずだけど想像もつかない世界だなぁ・・・。ワークで光に尋ねてみたこともあるけど、どうやら人間の理解を遥かに越えた世界のようで、いつもうまく表現できないんだよ。私たち人間の魂レベルでは及びもつかない世界なのだね。  でも、それはそんなに遠い世界ではないと思うんだ。今は遥か彼方に思えたとしても一瞬でもそこに辿り着ければ、そこはすぐ隣の世界になることを私たちは今まで学んできたのだからね。科学の進歩と同じように、これは知恵の進歩だね」  先生は嬉しそうに笑いました。 「さてそろそろお終しまいにしようか。今日の一言、は何かな?」  私はグチャグチャになったメモを見返しながら答えました。 「悪い魂、汚れた魂はいない、ですね」  先生は私を拝むように柏手を打ちながら大笑いしました。私もつられて大笑いしました。ふたりの笑い声が二元性を越えた愛の世界を開闢かいびゃくしていくかのように響き渡りました。