2013年11月8日金曜日

おはようさん 2013.11.9.

今日も午前診・午後の在宅往診・夕診&延長戦と一日中ばたばたバタコさんだったので、 ちょっと手抜きして(m_m) 「前世物語」からもうひとつ、症例をご紹介しますね。   娘との再会 これは、十五年前に娘さんを事故で亡くされた、お父さんのお話です。 私はいつものように「娘との関係がわかる過去世へ」誘導しました。 彼の意識の中にイメージが湧いてきました。 「大きな白い石がひとつあります。キューブで、小さな家のような感じです」 私は尋ねました。 「触るとどんな感じですか?」 「ごつごつしてるけど、手に馴染む感じです」 「では、その石の中に入ります。そこはどんな感じですか?」 「お風呂のような感じです」 「大きさはどうですか?」 「大きいです。薄紫の広がりがあって、ゼリーの中に浮いてるみたいです」 「居心地はどうですか?」 「馴染んでいます。良い所です」 私は彼に心の中でお願いするように言いました。 「娘に会わして下さい」 彼は答えました。 「まわりのゼリーが揺れるだけです。・・・ぶどうの種のようなものがひとつ、出たり入ったりしています」 私はゼリーの空間に向かって尋ねました。 「この種は何を意味しているのですか?」 種が白く平たくなって上へと昇って行きました。 上を見上げると、白っぽい空に星がたくさん見えました。 その星空に向かって、娘の名前を呼びました。 すると、ひとつの星が迫ってきました。 私は彼に、その星の中に入るように導きました。 「星の中は、どんな感じですか?」 「まわりは暗くて、ピンク色の炎が見えます」 「その炎に向かって、娘さんを呼び出して下さい」 「炎の中で顔が見え隠れしています」 「娘さんはどんな顔をしていますか?」 「笑っています。二十歳くらいです。でも、娘ではないみたい・・・」 「あなたは誰ですか?って聞いて下さい」 「あなたの娘です、と言っているみたいです」 「あなたが私の娘なの?」 「前の娘だよ」  私は尋ねました。 「どういうことですか?」 彼は泣きだしながら「前の娘でもいいです・・・」と言いました。 私」は「お父さんの前に出て来て下さい」と頼みました。 「目の前にいます。私よりも背が高くって。女の人です。笑ってます」 「その娘さんにゆっくりと近づいて、手を握って下さい。どんな感じですか?」 「自分の手と溶け合っています。気持良いです」 彼に娘さんをしっかりと抱きしめながら、心の中でお話してもらいました。 長い沈黙と涙が続きます。 やがて彼は答えました。 「何を聞いても笑っています」 「私のもとに生まれる前の娘は、あなただったのですか?」 「うなずいてます」 「今の娘は、どうして早く死んでしまったのですか?」 「よくわかりませんが、自分で考えてみて欲しい、って言っています」 「今回、なぜ私をお父さんに選んだのですか?」 「好きだからです」 「どうしてお父さんは娘を忘れられないのかなぁ?」 「そこに意味があるから考えてね」 「どうして、今の娘の姿で出てきてくれないの?」 そう聞くと、その女の人は上へと昇っていきました。 上に明るい筒が見えます。 彼もその筒の中を昇っていきました。 彼は緑色に輝くバスの中にいました。 広いゆったりとしたスペースでソファーがあります。 坊主頭の男の人が出てきました。 ロボットのような硬い表情をしています。 「あなたは誰ですか?」 彼はマスターの召使いです。 バスがどこかへ着きました。 大きなイスに、グレーの目をしたマスターが座っています。 彼を落ち着いた表情で見下ろしています。 彼はマスターに尋ねました。 「今回の人生で、娘との関係は何ですか?」 マスターが答えました。 「思いやり」 彼は召使いにお願いしました。 「もう少しわかりやすく教えて下さい」 「思いやりを見せなさい、使いなさい」 「もう少し具体的に教えて下さい」 「娘に感じるように、自分のまわりの人に思いやりを見せなさい、使いなさい」 彼はマスターに尋ねました。 「今の私には、思いやりが足りませんか?」  「足りません」 彼はマスターに聞きました。 「私の今回の人生の目的は何ですか?」 「力」 彼は召使いに聞きました。 「どういうことですか?」 召使いが答えました。 「力を使いなさい。見せなさい」 「それはどういうことですか? 具体的に教えて下さい」 「経験を人に与えなさい。知ってることを人に教えなさい」 彼はマスターにお願いしました。 「娘と会えませんか? どうしていますか?」 そして彼はがっかりして言いました。 「・・・だめみたいです」  私はマスターに尋ねました。 「なぜですか?」 マスターが答えました。 「お前がまだ、やるべきことをやってないからだ」 「何をやれば良いのですか?」 マスターが答えました。 「体験を分かち与えなさい」  私はマスターにお願いしました。 「ちょっとだけでも良いですから、会わせて下さい。お願いします」 すると彼は泣きだしました。 「目の前で遊んでいます。四歳です。友だちと一緒に遊んでいます」 「呼び掛けてみて」 「そばに来ました。」 「何て言ってますか?」 「今、遊んでるのって」 「お父さん、会いにきたんだよって」 娘が父に答えました。 「ずっと楽しくしてるよって。他の子供も顔を出してきました」 彼は娘に尋ねました。 「辛くない・・・?」 「辛いことなんかないよ」 「早く死んじゃったけれど、あれで良かったの? お父さんは、ずっと悲しいのだけど・・・」 彼が楽しそうに言いました。 「私も子供になって、一緒に遊んでいます」 彼は子供になって娘たちと一緒に遊んでいました。 しばらくの後に、彼は言いました。 「ここでは楽しいことが出来そうだけど、ここにはいられないような気がします」 私は娘に聞きました。 「短い人生だったけど、あれは予定通りだったの?」 「大したことないよ」 「どうしてお父さんのもとに生まれてきたの?」 「ぼくと約束したって言ってます」 「何の約束?」 「・・・いつも一緒だけど、たまには違う人にも思いやりを与えようね。でも最初だけは、少し一緒にいるからねって約束しました」 彼は娘に尋ねました。 「また、ぼくと一緒に生きてくれますか?」 娘は、はっきりした声で答えました。 「もちろんだよ」 「いつ会えるかなぁ?」 「そう思った時だよ」 「お父さんのことを見守ってくれてる?」 娘はしっかりうなずいています。 「お父さんを待っていてくれますか?」 「みんなで待ってるよ」 「お父さんは、これからどうやって生きていったら良いのかなぁ? どうして欲しい?」 「直感を大切にしてね。思ったことをやりきることだよ」 彼はマスターに尋ねました。 「私の今回の人生は順調ですか?」 「順調だって」 私は、今回の人生の目的をクリアー出来た、未来の彼の姿を見せくれるように頼みました。 「子供たちにかこまれています。穏やかに笑っています」 「未来のあなたに、何かアドバイスをもらって下さい」 「今、あなたに起こってることは、すべて必要なことです。真正面から取り組みなさい。ごまかさないことです」 「まわりの子供たちの中に、娘さんは生まれ変わっていますか?」 「います。おさげの女の子になっています」 「その子に聞いて下さい。あなた、生まれ変わってきたの?」 「そうだよ」 「どうしてこんな形で、お父さんの所へ来たの?」 彼はうれしそうに答えました。 「恥ずかしそうに笑ってるだけです」 彼はマスターにお願いしました。 「最後に、何か一言、アドバイスを下さい」 マスターが答えました。 「やりかけてることをすぐに片付けなさい」 「娘さんを子供たちのもとへ返して下さい。そして娘さんからも、何か一言アドバイスをもらってください」 「お父さん、がんばってね。」 「マスターと子供たちに、娘さんをよろしくねってお願いします」 「みんな一斉に、うんって言っています」 そして私たちは、娘さんのエネルギーに包まれながら、今、この時へと戻ってきました。