2016年9月16日金曜日

ごきげんさん 2016.9.16.

妊活中のご夫妻が漢方診を初診されました。 産婦人科的には、どちらも問題ないそうです。 奥様には、深いところに強い冷えがあり、これが表層の悪血をもたらしていると診ました。 この深い冷えを取るには根気が要ります。 初診時は保険診療で、ということでしたので、まずは駆於血剤から入ることにしました。 強い肩こりと筋収縮性頭痛:大後頭神経痛もありましたが、こちらは葛根湯で対症療法しながら、悪血と冷えが治ってくるのを待ちます。 両天枢(ST25)と大巨(ST27)に大きな邪が触れましたので、経穴鍼と夢分流打鍼を主とした鍼灸治療がとてもよく効くと診ました。丹田への温灸も良いですね。 旦那様は、特に自覚症状もなく、お元気そうでしたが・・・診せて頂くと、奥様以上に冷えがありました。 男性の冷え症は、自覚されていないことが多いです。 男性は、身体の芯がひどく冷えていても、毎日の仕事で走り回ったり、精神的・頭脳的に膨大なエネルギーを消費しているので、冷えを自覚できないのです。 50、60代になると、老化の冷え(腎虚)を自覚するようになりますが、30代前後の男性で冷え症を自覚されている方は、かなりひどい冷え症だと言えます。 男性の冷え症は、男性不妊症の大きな原因です。 西洋医学的検査(精液検査など)で問題なしと判定されても、人工授精しにくい精子や着床&発育しにくい受精卵で不妊治療がうまくいかないケースは多々あります。 女性側も男性側も問題なしなのに???・・・東洋医学的には、「この冷えと悪血では難しいですよ」なケースはよくあります。 男性の冷え症にも漢方薬を使います。老人の腎虚を補する漢方薬や身体を温める漢方薬です。 ただ老人と違うところは、温まって元気になった氣血が上半身、特に頭に上りすぎてイライラ短気や自己中になったり、心をあおって動悸がしたりしないように、うまくコントロールする必要があります。 「漢方薬を飲んでみたけど、私には合わなかった」という方の多くは、漢方の氣血の暴れをうまくコントロールできなかったためです。 この氣血のコントロールは鍼灸の独断場です。 陰陽太極鍼で経穴経絡の氣血を美しく流れるように整えていけば、より効果的です。 氣血が暴れると、衛気(オーラや外氣)も乱れます。 百会の鍼に代表される経穴鍼でも何とかなりますが、 タオ打鍼や外気功を用いると、衛気の凸凹もきれいに整えることができます。 衛気の凸凹は、運気を下げます。 シワクチャな服、傷と泥だらけの車では商談もデートも・・・ダメですよね。 若い男性諸氏も漢方薬で冷え症をしっかりと治すと共に、鍼灸治療で経穴経絡の氣血の流れを美しく力強くしていけば、金運、成功運、出会運・・・あらゆる運気がアップしていきますよ。