2016年9月14日水曜日
ごきげんさん 2016.9.14.
「ベーチェット病の眼症状の進行を東洋医学で治せませんか?」とお尋ねいただきました。
まず、患者さまを診せていただき、数年前に保険適応になったベーチェット眼症状の特効薬治療の効果などのお話もお聞かせいただかないとハッキリとしたことは申し上げられませんが、
東洋医学的治療もかなりの効果を期待できると思います。
ベーチェット病は皮膚潰瘍・眼の炎症・腸管潰瘍などを主とする原因不明の疾患です。
治療法は、ステロイド・免疫抑制剤・新薬の特効薬が挙げられています。
皮膚も腸粘膜も東洋医学では「肺」です。
「肝は眼に開窮する」ですので、眼の炎症は肝火です。
脳炎・脳幹炎などもベーチェット病の症状ですので、心にも火が及びます。
ベーチェット病は肝・心・肺が上炎する疾患と言えます。
さて、腎はどうなっているのでしょう? 腎陽と腎陰のバランスは?
このあたりは診ないとわかりません。
眼にも陰陽があります。
ベーチェット病のブドウ膜炎は陰が、虹彩炎は陽が犯された病なので、そこも診ていきましょう。
氣・血・水のどれがどのように火に煽られているのか? も大切な所見です。
左右の眼からの外気・衛気のバランスも重要です。
もちろん百会から広がる外気も診ましょう。
性格や心因も肝に大きな影響を与えていますので、四診で「語られないこと」を見抜いていきます。
ベーチェット病も腸内フローラと深い関係があるかもしれません。
特効薬が効かない場合、小食療法やグルテンフリーで腸内フローラをより良く育んでいくのも治療法のひとつです。
西洋医学は、ベーチェット病の炎症を抑えることに必死です。
東洋医学は、目の前のベーチェット病の患者さまの陰陽五行のバランスの崩れを掘り下げて診ていき、漢方薬と鍼灸で整えていきます。
ベーチェット病の根源から治していくのが東洋医学です。
ベーチェット病は寛解・再発を繰り返しやすい慢性疾患です。
根源を治さないから、寛解・再発を繰り返してしまいます。
西洋医学のお薬と共に、東洋医学の治療も併用されるのがベーチェット病のベストな治療法だと思います。
まずは診せていただきましょう。きっと良くなりますよ。