2015年2月15日日曜日

おはようさん 2015.2.14.

今日はバレンタインデーでしたね。 昨日、今日と鰐淵寺ホスピスプロジェクトのプレゼン用絵コンテ描きをがんばっていたので、ほとんど閉じこもり状態で・・・まぁ 外出したからってチョコもらえるわけじゃないけど(;^^)ヘ.. 先日の天満満天堂Liveの際にいただいたチョコを絵コンテ描きの合間にいただきましたので、いちおうリア充な?バレンタインデーでした。 そのプレゼン用絵コンテを描いていて「これだ! これを描くために、光さんが絵コンテを勧めたんだ!」の1枚に辿り着きました。 それは・・・厳王院宿坊の3階のお部屋では、ベッドに横たわったまま空が見えます。 天井が大きくガラス張りになっているからです。 死期が迫り、もうベッドから動けなくなって・・・青空に流れる雲を眺めるのも色即是空。 夜空に瞬く星々を眺めるのも空即是色。 若い頃や元気な時に公園や砂浜に寝転がって空を眺めても、まず悟りには手が届かないでしょう。 自分はもうすぐ死ぬ、と悟った境地で、流れゆく雲 夜空に瞬く星々をただ静かに眺めます。 きっとそこには千日回峰の行を成し遂げた以上の「悟り」があって、フッと息を吐く度にその悟りが天から舞い降りてくると思います。 天井の大きなガラス窓いっぱいに広がる夜空、そして無数の名もなき星々の瞬きを描いていて、「これぞ 天台!」とこころが叫びました。 死期が迫ってきたら・・・私はコンクリートジャングルは嫌です。息が出来ない・・・魂がソワソワしたままで休まらないもの。 病院の病室も嫌です。自分の弱りゆくモニター音なんか聞きたくありません。 霊気を吸って、霊水を含んで、霊翠に抱かれて、霊寂に守られて・・・ 流れゆく雲を眺めながら、いつしか自分も雲となっていたり・・・ 夜空に瞬く星々を愛でながら、いつしか自分も星となってこの母なる地球を見守っていたり・・・ そんな死の練習を繰り返しながら、ある日、ある時、ホッと旅立ってしまう。 別に桜の花の下でとか、いろは紅葉の錦の下でなんて言いませんが、せっかく死ぬのですから、閻魔大王さんも羨むような、天使さんたちに嫉妬されるような最幸な死に方をしたいな。 死期が迫ってきてるのをわかっているのに、生存にしがみつこうとするから身体もこころも悲鳴をあげるのです。 酷い疼痛や意識悶絶の苦しみの原因はそこにあると思います。 車が赤信号を見つけます。神さまの赤信号です。 ゆっくりとブレーキをかければ、静かに止まれます。 止まりたくない、とアクセルを踏み込めば・・・でも赤信号で誰もが必ず止まらなければなりませんから、神さまがブレーキをかけてしまいます。 タイヤが泣き叫びます。車がひっくり返るかもしれません。 静かに止まって、ドアを開けて、車を降りるだけ・・・それだけでいいのにね。 宿坊ホスピスは、赤信号で止まる前に、ちょいとガソリンスタンドに立ち寄って、最後の洗車ワックスをオーダーするようなものかも・・・しれないなぁ。 車がピカピカ綺麗になっていくのを見ながら、これまでのドライブやデートを思い出したり・・・楽しかったことも車の中で泣いたことも・・・今は善き思い出だなぁ、なんてね。 そして、これまでで一番きれいになった愛車を静かに赤信号まで進めていって・・・赤信号で待ってくれていた神さまに愛車のキーを渡すのですね。 ありがとう ありがとう ありがとう・・・何度も何度もお礼とお別れを言いながら。 死とはそういうものだな、と思うのです。