2013年10月23日水曜日

おはようさん 2013.10.23.

この4ヶ月間、ほぼ毎日、重度の多動症の幼児に鍼治療をしています。 朝、起きてから夜、寝るまで、ともかくじっとしていません。 毎日、家から勝手に出て行ってしまって、数時間したら帰ってくるのですが、外来で待っている間もパッと外へ飛び出すので、危なくてしかたありません。 家ではお母さんを急に叩いたり引っかいたりと大暴れの毎日で。 お母さんもストレスで重度の自律神経失調症と鬱状態に。 まだ幼児なので、小児科専門病院で診てもらっても・・・手立てなし。 毎日の背候診&腹診では、ともかく&いたるところ実熱です。 特に心火上炎どころではない心火爆炎です。 でも、原穴診していくと、左右湧泉にとても強い冷虚・百会の塞栓があるので、これを主に治療しています。 季節の陽気が弱まってきたせいもあるでしょうが、先週あたりから落ち着きが見られるようになってきました。保育園の先生たちから多動症状が軽くなってきたと言われ、お母さんもひと安心です。 朝一でこの子の体表観察&治療をしていて思いました。 身体の深いところ、芯がひどく冷えているので生命を維持するために自律反射的に腎陽亢進。 この命門の火が心を煽って、この多動症状が出ているのだなぁ。 背候診で衛気の流れを感じていると、下から上&上から下へとスムーズに循環しているはずの生気が下から上へのみ、心に濁流のように流れ込んでいます。 そりゃぁ ジッとしてられませんよ。 これと同じなのは、赤ちゃん〜幼児のアトピーです。 アトピーの子供たちも身体の芯は極寒です。 そして命門の火の熱は心ではなく、肺に流れ込んで皮膚を焼きます。 腎の命門の火が燃えたぎりながら脾を犯すので、多動症の子もアトピーの子もよく食べます。 肝を犯すので、動き回ります。アトピーの子も運動好きな子が多いです(汗で症状悪化するので運動は控えている子が多いです) 肝火心犯するのか、肝火肺犯するのか、何がどちらへ向かわせているのか?はわかりませんが、マクドナルドかケンタッキーか・・・の違いくらいでしょう。 両親がどんなファーストフードを好んで食べてきたのか? そんなこと言っても仕方ないので、ただ目の前の病邪に意識を集中して治療しています。 医院での鍼治療のメリットは、お薬も出せることです。 多動症の幼児も、飛び出し&行方不明はさすがに危ないので、ちょっとだけお薬を使っています。 もちろんアメリカ&日本の医者も患者も行政も見事に洗脳した、製薬会社のADHD薬などは使いません。 そこは脳外科医の知恵と経験値で、昔からの古い(安全な)お薬をちょいと使うだけです。 アトピーも、子供にはステロイドなどは使わず、漢方薬で対処しています。 まず&ともかく困っている症状をお薬で抑えながら、鍼灸で病邪の根を絶ちにいく。 西洋医学&漢方医学と鍼灸治療は、実はとても相性の良い治療法なのです。