2013年10月13日日曜日
おはようさん 2013.10.14.
能の謡い&仕舞の発表会で、7,8年ぶりに奈良公園に行ってきました。
午後から会場の新公会堂を離れて、大仏殿と春日大社さんへおさんぽローライ。
爽やかな風に、すれ違う人たち、みんな笑顔でしたよ。
前に来たのは確か漢方の学会で。
そう、お茶を習い始めて、楽しくてマイブームだった頃でした。
奈良というところは不思議なところです。
ずっと前に歩いた奈良公園の道のイメージが、そのまま目の前の「今」に現れてくれます。
京都ではこうはいきません。
2,3年すれば、まるで前髪をちょっと切ったように、何となくのイメージが変わっています。
でも、奈良は変わらない。不思議やなぁと思いつつ、大仏殿に着きました。
奈良公園と言えば、鹿&鹿&鹿。
人慣れしていて、カメラを向ければポーズをとってくれます(ホンマにカメラ目線してくれるんだよ!)
餌目当てだけど、ガッツクこともなく、のほほんとエサ欲しいなぁ、ないの? まぁええけどなぁ・・・と、しばし相手をしてくれます。
なんだかふつ〜にまぁまぁ仲良かった旧友に出会ったような感じかな。
元気してた? そう、よかったねって感じ。
そして、大仏さんの目の前に立ちます。
大仏さん、手持ちでのお写真はご自由に!です。
さすがやなぁ、やっぱりホンマはこれやなぁ。感謝&感謝。
(京都慣れした私には、ええ? 撮ってええの? ISO100フィルム入れてきてしもうたやん・・・ でした)
大仏さんの右手はハ〜イ いらっしゃ〜い
来るものは拒まずの和・輪・笑の氣が現世にも虚空にも来世にもモワッと放射されていました。
だから、大仏さんの前に立った人たちはみんな、どことなしに嬉しそうです。
大仏さんを眺めながら左回りに廻ります。
大仏さんの右手の甲を眺めていると、大仏さんに「おかえり!」って言われました。
私にとっても7,8年は、大仏さんにとっては昨日に過ぎないのですね。
思い起こすと目が回るくらい、ものすごい勢いでいろんなことがありましたが、「そんなん、一夜の夢やでぇ」って言われました。
夢は朝日とともに忘れちゃいます。目が覚めて、顔を洗って、新しい一日が始まります。
今でもこころのどこかで気にしていること、ごめんなさいなこと、ありがとうなこと、幸せだったこと、かなしかったこと、許せないことも許して欲しいことも・・・大仏さんの前では一夜の夢になって虚空菩薩さんが消し去ってくれます。
おかえり! まぁ ゆっくり のんびり していきなはれ
初めて奈良に来て、大仏さんと出会っても、懐かしい感覚がします。
奈良時代から今世まで、いったい何度、大仏さんを拝んだことでしょう。
だから「おっ やって来たな。いらっしゃい&おかえりなさい」って言ってくれるんだね。
大仏さんの前に来ると、昔の自分たちがみんな、集まって来てくれるのかな。
そして、みんなで力を合わせて、今の自分の背中をグィッと押してくれるんだ。
大仏殿から出る時、もう一度、大仏さまのお顔を振り返ったら、「いってらっしゃい! おきばりや!」って言われました。
大仏さんの左の掌の上には、たくさんの自分たちが笑顔で手を振ってくれていました。
そう、奈良は時空がひとつになるところなのですね。
そして、新しい自分に生まれ変われる風がそよいでいるところなのです。
なんだか、奈良が好きになりました(*^^)v