2013年7月28日日曜日
おはようさん 2013.7.29.
日曜日は藤本蓮風先生の北辰会の月例お勉強会でした。
まだまだ初心者なので、どの講義も なるほど ザ ワールドなことばかりで、とてもワクワク&楽しくお勉強できます。
特に午後からのドクターコースでは、生でリアルなあんなこと・こんなことを聞かせていただけるので、とってもお勉強になります。
これはあの患者さんだ、この経絡はあの患者さんに使えそうだな・・・
実際に外来をやりながら学べるのは、とてもありがたいことです。
経絡も鍼灸も万里の長城の如くに見えています。
講師の先生方の後姿が遥か彼方に夜空の星のように瞬いて見えています。
蓮風先生の後姿など見えるはずもなく、
ただその夜空全体、宇宙全体に蓮風先生の魂がひろがっているように感じられます。
まだまだ最初の数歩を踏み出したばかりで。
でも、知っています。
この一歩一歩がいつか人生の輝きになることを。
光さんも言います。
まず始めてごらんって。
失敗するか成功するかなんて、やってみなけりゃわかりません。
どんなに準備万端したって、かならず不確定要素が入り込んできます。
宇宙の理といえども、天地自然の理の中にだって、かなりの不確定要素が居残っています。
不確定要素がないのは机上の空論だけ。
現実の中の最大の不確定要素は運と呼ばれるものでしょう。
どうしたら運をつかめるか?
まだまだ私にはよくわかりません。
いろんな本も読んできたけど、光との対話もたくさん聞いてきたけど、それでもまだよくわかりません。
きっと 成功・幸せ・豊か のビジョンが人それぞれ違っているのと同じように、運のつかみ方も人それぞれ、生き方それぞれで違っているのでしょうね。
ただ、今日も鍼灸のお勉強からの帰り道に思ったことは、あの時あの不運が起こらなかったら・こんなに不幸&奈落のどん底じゃぁなかったなら、今 こうやって こころワクワク&楽しく鍼灸の道を歩んではいなかったと思います。
この5年のざまざまな出来事はすべてこの鍼灸の道に続いていたんだなぁと感じています。
そして10年後、鍼灸に進んでよかったなぁと思えていたら、きっと今、運をつかんでいるのだと思います。
そうです! 運をつかんだかどうかは、その時にはわかりません。
一生懸命&一生懸命 がんばって&がんばっている今は、それが運気なのかなんてわかりません。
宝くじが当たること、玉の輿に乗れることが運ではないでしょう。
今、がんばれることがあること
今、やりたいことをやれること
今、守りたい人がいること
それが運気だと思います。
先日観た宮崎駿監督の「風立ちぬ」 生きよ!というキャッチの意味も同じだと思います。
運気は風のようなもの。
世界中どこにでも誰もが触れている空気の中で
窓を閉めて部屋に閉じこもっていてはわかりません。
まず窓を開けましょう。 風が入ってきます。
そして外へ出ましょう。 風が舞ってくれます。
行きたいところへ散歩しましょう。 風の王国へ誘ってくれます。
春の風 梅雨の風 夏の風 秋の風 冬の風
それぞれに薫りも色も味わいも個性的です。
どの風でもいい。
自分の風が立つ日が来たら、一気に大空へと舞い上がりましょう。 もちろん 生きたままでね。
今日も「前世物語」からひとつ、症例をご紹介しましょう。
今回の人生の目的
昔々、南の島にコンガという男の人がいました。日焼けした肌がたくましく、いつもたくさんの魚を捕ってきました。
ある日、彼は激しい嵐に襲われました。一緒に漁へ出た船は海に飲み込まれてしまいました。コンガだけが知らない島へ流れ着きました。ヤシの木の向こうから踊りの音楽が聞こえてきました。彼はフラフラと歩きながら考えました。
「仲良くなれるかなぁ」
小さな村の広場が見えました。焚き火を囲んで、お面をつけた人々が踊っています。祭壇の前で、赤ん坊に乳をふくませている女もいます。コンガは子供たちに見つかってしまいました。手を引かれて踊りの輪の中へ連れ出されました。腰ミノが大きく揺れています。彼は安心しました。
踊りが激しいスコールを呼びました。村人たちは一斉に小屋へ逃げ込みました。ブタもニワトリも入って来ました。みんな、とてもお喋しゃべりです。
「お前、どこから来た?」
「流れ着いたんだ」
みんな、優しくしてくれました。
「船を貸してくれるかどうか、わからないなぁ。しばらくここにいることにしよう」
スコールが彼の涙も濡らしました。
時が過ぎました。コンガは六十五歳になっていました。もう村の長老です。小屋で車座になっては若者たちに魚の知恵、漁の心得を教えていました。彼はいつも言いました。
「あまり沖には行くなよ。無理するなよ。必ず帰ってこいよ。漁は気をつけろよ」
船のいない白い砂浜で、コンガは夕日が沈むのを見つめていました。
「私の島へと、あの夕日は帰っていく。でも私は帰りたいけど帰れない。長老として、この島を守っていかなくてはならないから。みんなから信頼されているから・・・」
彼は子供の頃を思い出しました。ヤシの木のブランコに、お母さんが弟に乳をやりながら座っていました。コンガが後ろから押してやりました。お母さんが嬉しそうに笑いました。お父さんが森から獲物を持って帰ってきました。それは大きな鳥でした。お父さんは強くて狩の名人でした。
お父さんはレイキといいます。
お母さんはハルといいます。
弟はジークといいます。
みんなとても仲良しでした。
コンガは十八歳で結婚しました。妻はシュールといいます。同じ村の幼なじみでした。村のみんなが祝ってくれました。彼は決心しました。
「これからは一人前の男だ。怖いものなしだ。恐れちゃダメだ。守るために戦うのだ」
やがて二人にかわいい男の子が生まれました。ルーといいます。彼はもっとたくさんの魚を捕ってくるようになりました。
七十八歳になって、コンガは死の床にいました。老衰です。島のみんなが来てくれています。小屋に入りきれず、広場でじっと座っています。
「島のみんな、ありがとう」
コンガの魂は感謝しながら頭から抜けました。
「私」はコンガの魂に聞きました。
「死んだ時、何か決心したことはありますか?」
「前の島に帰りたい。もっと上がったら、他の島が見渡せます」
「では、もっと高く上がって行きましょう。あなたの生まれた島が見えますか?」
彼の魂が答えました。
「あそこでも誰か死んで上がって来ています。別の島でも上がっています。死ぬと上がるのです」
「私」は彼を高みへと導きました。そして、彼の人生を振り返りました。彼の魂が呟きました。
「海の道です。じっとしてません、たぶん・・・島から島へ行きました。流れています・・・」
「私」は、もっと高みへと導きました。そしてコンガの人生と、今、生きている人生を見比べて貰いました。
「今のは真っすぐな線です。昔のはちょっと曲がっていました。だけど昔のは細くありません。今の方が細いです」
「私」は更に高みへと導きます。彼の魂が答えました。
「空に黒い穴が何個も開いています。その中に入らなくてはいけません。どれに入るかは自分で決めます」
「私」は言いました。
「では、自分で決めて入ってみて下さい」
「入った瞬間に、宇宙の星々のような光の点々が見えます。上には明るい渦巻きの雲が見えます。そこを突き抜けると、雲の上に出ます。雲の上には、燃えてる太陽が見えます」
「では、その太陽に向かって昇ります。そして太陽の中に入ります。太陽の中はどうなっていますか?」
「たくさんの白い玉がフワフワしています。自分と一緒に上がって来た人たちです」
「その中心はどうなっていますか?」
「噴水がある池のような所に、女神さまのような人がいます。ぽっちゃりして、笑っています」
「私」は女神さまに尋ねました。
「今回の私の人生の目的は何ですか?」
「本当の優しさでみんなを守りなさい。本当の優しさは難しい。だけどみんなを守りなさい」
「自分自身がわからないのは、どういう意味があるのでしょうか?」
「しゃべらないからわからないのです。いろんな人と話をしなさい」と、女神が笑いながら叩きました。
「自分に意見がなくて、人の意見に流されるのですが、どうしたら良いのですか?」
「最後に残すのは、一つだけにしなさい。そうすれば答えは見つかります」
「私」は女神に聞きました。
「人間は何のために生きているのですか?」
「それぞれの目的が違います。けれど目的のないものはいません。目的は明確じゃなくても構いません。その過程で変化するのです」
「私はこれから先、どうなるのですか?」
女神が答えました。
「それは言うべきことではありません。それを探しながら、探すために生きるのです。見つけなさい。見つかるから」
「素晴らしい人生をおくるためには、どうしたら良いのですか?」
「悪意を取り払うことです。そうすれば、心が病気になりません」
「私」は女神にお願いしました。
「私の今回の人生の目的をクリアー出来た、未来の私の姿をちょっと見せて下さい」
「四十五歳で、ユニフォームを来た子供たちと野球をしています。俺が投げて子供が打っています。俺は笑ってるけど、子供は歯をくいしばって真剣です」
「私」は未来の彼に聞ました。
「何をしてるの?」
「子供たちと甲子園へ行くのです。この子たちの中からプロになる子がきっと出ます。だけど、厳しい練習は絶対しません。楽しく遊ぶ。遊んで勝つ。自分に出来なかった夢を話したら、子供たちがそれに興味を持ってついてきています」
「あなたは今、幸せですか?」
「幸せです。充実しています」
「未来のあなたに何かアドバイスを貰ってください」
「選択枝は多いけど、全てが正解です。でも選べるのは一つだけです。本当に幸か不幸かは、自分が感じ取るものだから、どれが正解か、はありません。どれを選んでも良いのです。選ぶのは自分です。あまり迷っていても、何にも変化は起こりません。どれかを選ばなければ、変化は起こらないのです。立ち止まるな!」
「あなたも今の私を応援してくれますか?」
「応援してなきゃ、今、ピッチャーしてないよ」
「私」は女神に聞きました。
「今回の人生は、ここまでこれで順調ですか?」
女神が答えました。
「あなたは恵まれてる方です」
「あなたも私を応援してくれますか?」
「私はすべての人をサポートしています。だから、私が応援してくれるかどうか、という不安は必要ないのです」
「私」は、女神の下の白いフワフワした人たちにも尋ねました。
「みなさんも私を応援してくれますか」
白いフワフワした人たちが、おしくら饅頭みたいに動き出して答えました。
「がんばれよ。逆に俺がそうなった時には応援してくれよな。がんばれ!」
そして私たちは、女神のもとを離れて、今、この時へと戻ってきました。