2016年5月15日日曜日

ごきげんさん 2016.5.15.

門真の旧医院で毎週土曜日に鍼をしていた小児麻痺の方がおられます。 酷い尖足に装具を履いて何とか歩けていました。 一年以上、両足指の十井穴刺絡を続けました。 すると、尖足がゆっくりと改善してきて、とても喜んでいただきました。 回復を一番驚いて下さったのは装具屋さんと介護スタッフさんたちだそうです。 週一回の鍼をとても楽しみにされていましたが・・・医院が火事で焼失してしまいました。 あれから1年半・・・ 尖足が悪化して困っていると風の便りに聞こえてきて、土曜外来を始めました。 電車での通院は困難なので、門真の他の患者さまたちとタクシー相乗りで昨日、来院して下さいました。 とてもごきげんさんな方で、いつも周りは笑顔に包まれます。 鍼灸をフルコースで施術させていただきました。 もちろん足の十井穴刺絡も。 この1年半の悪血を絞り出しながら、回復を祈りました。 これから月1〜2回、来院されるそうです。 保険診療なので、いただいたお金は500円。 その500円を握りしめると、ただただ感謝の念だけが溢れてきました。 昨年12月半ばに心斎橋で開院、今年1月から保険診療を始めました。 こういう患者さまたちを元気に&ごきげんさんにしたいなぁ、と願っていた通りの患者さまたちがリピートしてくださっています。 ただ圧倒的に数が少なく、毎月、多額の赤字を出し続けています。 おひとりお一人にたっぷりと時間をかけて、丁寧に診せていただきなさいよ、という神さまの思し召しだと思いますが、現実の金欠惨事も直視しなくてはいけません。 4月から来ていただいた大下秘書さんの笑顔と前向きさ、引き出しの多さと仕事を楽しむ姿がなければ、4月末でギブアップしていたでしょう。 大下秘書さんをとっても不思議なご縁で使わして下さった神さまがしっかりと背中を押して下さっているのがわかるので、がんばれています。 医院も個人も多額の借金を背負って、お金の地獄へと堕ちていくのを俯瞰しながら、 地獄の底におられるという仏さまにお目にかかれるのも一興かな、と思っています。 死ぬ方が楽という地獄を体験するのもなかなか尊いものなのでしょう。 お金地獄へ堕ちながら、何が足りないのか?を考えてみました。 軍師中谷彰宏先生には1年前から戦略をアドバイスしていただいています。 おかげさまで新医院のスタイルとモチベーションが練り上がりました。 善き患者さまたちとの繋がりも生まれています。 素晴らしい神スタッフもいてくださいます。 足りないのは、経営を担ってくれる番頭さんだと気づきました。 今、つくづく思い知ったのは、自分が如何に経営の才がないか・・です。 医療の創造力と治す力は天賦の才です。アーユルヴェーダでは「神の憑依」と呼ぶそうです。 これで患者さまをどんどん治療し、元気になっていただければよいのです。 ただその分、経営の才は酷いものです。 そこに今の新医院の苦境の原因があります・・・これまでもずっとここに問題があったのですね。 経理と日々の経営戦術は医療の片手間に行えるものではありません。 得手不得手があって当たり前。 陰陽師西谷泰人先生が手相を見ながら「3本の大金運線があるよ」と仰ってくださったのは、大下秘書さんの他にもうひとり、経理経営のプロが現れるよ、ということだと分かりました。 さて、このほとんど沈没しかけた奥山丸に笑顔で乗り込んできて下さる方は果たしてどんな方でしょう。 500円を感謝を込めてギュッと握りしめながら、明日の笑顔の準備を始めました。