2014年9月21日日曜日
おはようさん 2014.9.20.
土曜の外来は予想通りの怒濤の外来となって、お昼過ぎに最後の風邪の患者さんを診た頃には、もうヘトヘトでした。
帰り支度をしながら、今日、amazonで届いた部分入れ歯の洗浄剤(あのポリデントでんがな(^^ゞを机の上に置いていると・・・
通りがかったスタッフが足を止めて、ジッとポリデントを見ながらポツリ・・・
「なんか 哀しくなりますねぇ」
その時、私の疲れ切ったこころに明らかな殺意が燃え上がりました。
別に虫歯で奥歯を失ったわけではありません。
歯を食いしばりすぎて、歯医者さんもビックリ!な奥歯の縦割りをしてしまったからです。
そう、お仕事の頑張りすぎ。 もっと言えば、人生を踏みしめすぎで奥歯を兜割してしまっただけです。
チタンにアレルギーがあるのでインプラントはダメ。
入れ歯? ぜったいのぜったに嫌や!
それでも歯医者さんはいろいろ工夫をしながら、これまでがんばってくれました。
でも、さすがにもう手立てなし・・・iPS細胞はまだ実用化されていないしねぇ。
ということで、今回、部分入れ歯を受け入れたわけです。
苦渋の選択ってやつですね。
そこを見事に射貫いてくれたこころないひと言・・・その場で殺っちまっても、執行猶予が付く?くらいのインパクトでした。
でもね・・・思いました。
私も日々の外来の中で、同じようなこころないひと言を浴びせてきたんじゃないかなぁ。
関西人はけっこうズケズケとものを言います。
親しくなれば、尚更。
冗談のつもりでも、意外と相手にとっては逆鱗だったりすることもあるでしょう。
問診する際にも、尋ねた方がいいけど、とってもデリケートな事柄ってありますよね。
特に肉体的な問題・・・例えばハゲだとか、身体の傷だとか、小指がないとか・・・
不妊やセックスレスなんかも、あっけらかんと答えてくれる患者さんもいる反面、しぶしぶ答えながら、ひどくこころを痛める患者さんもいるでしょう。
外来の経験年数が増えてくると、次第にそのあたりの微妙な空気は読めるようになりますが、それでも・・・やっちまう・・・こともあります。
関西人の良さを保ちつつ、もう少し、相手さんの気持ちを察してあげなさいよ!って神さまから諭されたような気がしました。
とっても難しい関門やけど、この歳まで医者を続けてきて、やっとクリアーできそうなところまで登ってきたということだから、ここはこころを引き締めて、ワンステップアップを目指して生きたいと思っています。
人生 死ぬまで山登りやねぇ あぁ しんどぉ(;^^)ヘ..
前世物語
彼女はとても輝いた表情になっています。先生がマリア様に聞きました。
「今の人生に戻っていく私に、最後に何かメッセージをください」
「・・・寛容、そして思いやり・・・・・・あなたは人々からたくさんの愛を受け取っていることを忘れないように」
「そこでマリア様にしっかり抱いてもらってください。どんな感じがしますか?」
「心から安心できます。これは初めての気持ちです」
「これからも私を見守ってくれますか?」
マリア様は優しい声で言いました。
「いつもあなたを見ていますよ」
彼女はゆっくりと目覚めました。マリア様に抱かれたまま戻って来たかのような、とても幸せに満ちた表情でした。今日も私はそのまま彼女の話を聞くことになってしまいました。
「今日の過去生はとても辛かったです。途中で逃げ出したくなってしまいました。でも、ロザリーナが私を捕まえて放してくれなかったのです。きっと彼女も、彼女の心の苦しみを誰かにわかってもらいたかったのでしょう」
そう言いながら彼女の中に悲しみが込み上げてきました。彼女はそのまましばらく泣き続けました。私はただ黙って、彼女に寄り添っていました。私も先程のマリア様の愛を感じ続けながら・・・。
「私は愛が足りない、と言われました。でも、人々からたくさんの愛を受け取っている、とも言われました。どういうことなのでしょうか? 私は夫を愛せないから、愛が足りないのでしょうか? そう、寂しいのも愛が足りないからだ、と言われました。一体、どういうことなのでしょうか? ますますわからなくなってきました。私はどうしたらいいのでしょうか?」
彼女の気持ちが深く深く落ち込んでいるのがわかります。しかし私は彼女の問いかけには答えませんでした。