2014年9月11日木曜日

おはようさん 2014.9.10.

今日も関東と九州から漢方診の初診患者さんが来られました。 そのうちのおひとり・・・そろそろ人生の大節目の壁にぶつかっていて、検診では異常なしだけど、何となく調子が悪い方でした。 望診だけでも脾虚が強くて、舌診、背候診も脾虚からの湿痰が目立ちました。 腹診では、体幹を走る経絡がどれも静かに淀んでいました。 悪血みたいに滞ったり、邪気に犯されたりはしておらず・・・ただ流れていない! 腹診で診られる経絡、すべてが静まりかえっていました。 そりゃぁ 調子悪いわ! こういう場合、漢方薬や鍼灸での介入は、鏡のやうに静まりかえっている湖に石をポチャンと投げ込むようなもので、下手をすると「忽ち波大いに沸き立ち、白龍出でりぃぃ」になってしまいます。 今日の処方は・・・まず毎日、歩くこと。 蓮風先生がよく患者さんたちに指導する「何も持たずにダラダラと歩く」です。 歩けば、湖面は穏やかなまま、ゆっくりと流れが生まれて、淀みがなくなっていきます。 そして、スペシャル処方も! 趣味なし仕事人間だったようなので、のめり込める趣味を持つこと。 聞けば、学生時代にブラスバンドでラッパを吹いていたとか・・・これですよ! これ! 趣味なしの中高年の方々(特に男性)は趣味と言っても、何から始めたらいいか? わからない場合がほとんどです。 仕方なしに流行の趣味に足を踏み入れてみたけど・・・なんかしっくりこない。やらされているみたいだし、自分が本当にしたいことではないような気がする・・・で長続きしません。 まずは学生時代(小学校~高校)にやっていた趣味、or やりたかった趣味にリトライ!するのです。 学生時代は下手くそで、二軍生活ばかりだったとしても、若い頃の基礎は不思議と身体が覚えてくれています。 何十年ぶりでも入りやすいのです。 そして何より、昔は分からなかったその趣味の楽しさや懐の深さが分かってくるのですよ、大人になったから。 昔やっていた趣味を大人になってリトライすると、のめり込めやすいのです。 そうなればこっちのもの! 脾虚なんてあっという間に消えてしまいます。 静かな湖だった全経絡も気がつけば、蕩々と流れる大河となって善き気血を運んでくれているでしょう。 この方は、不思議な縁が繋がっていて、あと一歩さえ踏み出せば、新しい趣味を持てるでしょう。 なんだかこちらまでワクワク&ドキドキしてきましたよ(*^^)v 前世物語 「今回の私の人生の目的は何ですか?」 「感謝です」 「それはどういうことですか? もう少し私にわかるように教えてください」 「感謝による愛が愛の形です。愛にはいろんな形があります。感謝される愛と感謝する愛があるのです」 「私のはどっちですか?」 「両方です。すべてです」  彼女は少し涙ぐんでいます。先生は淡々と続けました。 「母親との関係は何ですか? 私は母から何を学ぶのですか?」 「・・・・過去生から持ってきたものです」 「何を持ってきたの?」 「数々一緒に旅した仲間です」 「なぜ私は何度も生まれ変わっているのですか?」 「人を助けるため、自分で選んで来ました」 「今回の人生であなたは誰を助けるのですか?」 「父であり、母であり、家族です」 「私は今まで何回生まれ変わりましたか?」 「八十六回です」 「その中、母とは何回一緒に生きましたか?」 「三十四回です」 「父とは?」 「六十四回です」 「夫とは?」 「八十四回です」 「今の子供とは?」 「八十四回です」 「今の病気の意味は何ですか?」 「それを手放す過去生に戻りなさい」 「戻って、どうするのですか?」 「戻れば意味がわかります」  彼女は微かに頷きました。 「人間は何のために生きているのですか?」 「人を愛するためです」