2014年9月18日木曜日
おはようさん 2014.9.17.
今日、初診された心療内科の患者さん・・・性格的な弱さに起因する軽いうつ状態でした。
よく聞けば、ネットで個人輸入して売っていた抗うつ剤を飲んでいたとのことでした。
もちろん日本国内では医師の処方箋が必要な向精神薬に分類されている薬剤です。
あまりの恐ろしさに愕然としましたが、本人は平然とされていました。
なるほど・・・危険ドラッグなんて普通の人は手を出さないよな・・・と普通に思っていたのは、明らかに間違いだと気づきました。
若者たちはもちろん、ネットを普通に使いこなす中年諸氏も、簡単な気持ちで危ない薬物に手を出してしまうのです。
この方も服用するかどうか?は相談されたそうです。その相談相手はネットの向こうの誰か・・・
自分と同じ症状だから、自分と同じ薬が効く という発想の問答だったようです。
ネットの向こうにいる相手がすべて悪だとは言いませんが、昨今は悪である可能性がどんどん高まっているように感じています。
特に病気関係は・・・危ない。
当院の心療内科で治療を続ける患者さんたちには、ネットでの病気や症状・薬の検索は禁止しています。
初診時に、この人は治る と思えた患者さんがネットでの検索でどんどん暗黒泥沼に陥ってしまって、とうとう精神科専門医へ転医させなければならなくなったことが多々あるからです。
病気・症状・薬のネットの向こうには悪意はないけど暗黒面に堕ちてしまった人たちの阿鼻叫喚が響き渡っているのです。
それはセイレーンそのもの。。。
電脳社会の恐ろしさと悲しさを垣間見た外来でした。
先日の島根半島一周ツーリングで・・・
泊まったのは美保関で、早朝、美保神社さんを散策しました。
この美保神社さんはふたつの社殿が横並びになっていることです。
向かって左の社殿が男神さま、右の社殿が女神さまです(千木を見れば分かります)
正面からはよくわかりませんが、裏に回ってみると・・・
男神さまの社殿と女神さまの社殿が仲良く手をつないでいるように見えます。
出雲の神社の中で、これほどの仲良しさんはここ美保神社だけじゃないかな。
みなさん、縁結びということで出雲大社さんにお参りされますが、出雲大社さんは元々、平安時代前期までは大国主命が、平安時代後期からは素戔嗚尊を祀っていた神社さんでした。
17世紀に素戔嗚尊から大国主命に祭神が代わったわけです。
今は、その素戔嗚尊は本殿奥の素鵞社に祀られています。
素鵞社の真後ろは八雲山・・・ ・・・ このあたりの面白いお話はまた今度しましょうね。
ということで、良縁や夫婦円満をご祈願するのなら、出雲大社さんより美保神社さんの方がご利益がありそうだと思いました。
仲良しこよしの美保神社 お薦めですよ(*^^)v
前世物語
「ロザリーナさんの人生で、幸せだと感じられない原因となった場面に移ってください。あなたはいくつになって、何をしていますか?」
「十才です。家にいます。行商人の家です。母がいます。白い洋服を着ています。茶色の長い髪で目はブルーです。私は母が好きです。でも、もうすぐ母に会えなくなります。私は神に仕えるための準備をしています」
「そのお母さんは、今のあなたが知っている人ですか?」
「はい、たぶん今の母です」
「家の中に他には誰かいますか?」
「小さい子供たちが見えます。たぶん私の弟と妹です」
「その子たちは、今のあなたが知っている人ですか?」
「女の子は今の娘で、男の子は今の妹です」
「お父さんはいますか?」
「はい、でも今は行商の旅に出ています。父はあまり記億にありません。父はいつも家にいませんから」
「そのお父さんは、今のあなたが知っている人ですか?」
「今の父かなぁ」
「他に誰かいませんか?」
「おばあちゃんがいます。灰色の髪にブルーの目です。私はおばあちゃんも好きです」
「そのおばあちゃんは、今のあなたが知っている人ですか?」
「亡くなった祖母です」
「十才のあなたの髪は何色ですか?」
「きれいな茶色です」
彼女の口が少し軽やかになってきました。先生は本題に質問を向けました。
「あなたは神に仕えるように言われて、何を感じていますか?」
「悲しい気持ちでいっぱいです」
「それはなぜですか?」
「自由がなくなるような気がしています」
彼女は沈み込んだ口調で黙ってしまいました。先生は少し時間を進めました。
「それからどうしてますか?」
「十七才の時に洗礼を受けました。もう親にも会えない、誰にも会えません。会っても言葉を交わすことさえ出来ないのです。ひとつの道で生きて行くしかありません。それを断ると、とても家族が困るのです」
「なぜですか?」
「この時代は、逃げて帰るとみんな首切りにされてしまいます。それがとても恐いのです」
彼女は泣き出しました。悲しく、重い涙です。