2016年12月18日日曜日

ごきげんさん 2016.12.18.

1年半に及んだ蓮村誠先生の「医療従事者のためのアーユルヴェーダ脈診研修会」が最終回を迎えました。 アーユルヴェーダの脈診では、男性の右手、女性の左手の脈を3本の指で診ます。 漢方鍼灸の脈診のように浮沈虚実などを診るのではなく、 ひとつの指先ごとに多画多層にわたって診ていきます。 漢方鍼灸は陰陽二元ですが、アーユルヴェーダはトリドーシャ:ヴァータ・ピッタ・カパの3元論です。 情報力が圧倒的に違います。 (漢方鍼灸では舌診・腹診・背診・顔望診などでその情報量を補います) 1年半前、ほとんど何もわからず、感じられなかった参加者の皆さんが、今ではしっかりと脈を診ることができているのがとても嬉しかったです。 私が医者となった35年前頃に、「医療革命」 医療器械の急速な発達が始まりました。 大学病院に導入されたばかりのCTに、明るい未来を感じました。 MRIの国産第一号機なるものの検査当番をしたことも懐かしい思い出です。 (ひとりの撮影に1時間以上かかっていました) 血液検査・脳波・エコー・血管撮影・電子カルテ・人工関節・遺伝子製剤・・・ものすごい進歩です。 でも・・・病気はなくなっていません。むしろ増えています。 病んで苦しんでいる人も・・・増えています。 鉄腕アトムの苦悩ですね。 「パソコン画面ばかり見て、私を見てくれない」 「検査結果だけでマニュアル通りに病名も治療法も薬も決まってしまう。私を触ってもくれない」 10年くらい前から患者さんのそんな溜息を聞いていましたが、ここ数年は爆発的にそんな嘆きが増加しています。 診療とは、 四診:望診・聞診・問診・切診 特に切診の触って診ることに尽きるのではないでしょうか。 今は、医療器械検査&診断・医療器械治療 >>>>> 四診:切診 です。 これでは近未来で医者はコンピューター&ロボットに駆逐されてしまいますよ。 SF宇宙モノの宇宙船には、生身の医者は乗っていません。ホログラムの医者やコンピューター治療が当たり前の世界に描かれています・・・多分、地球でも生身の医者は絶滅しているんじゃないかな。 陰が極まれば、陰陽太極。陰に必ず陽が生まれるのは、この宇宙の理です。 まわりには漆黒の暗黒世界が広がっているけれども、ひとつポツンと小さな光を灯せば、闇の中を光を求めてさまよい歩いている人たちを勇気づけ、元気づけることができる。 そんな想いでこの1年がんばってきました。 患者さんに触れること・四診を第一にして診る。 アーユルヴェーダの脈診は、そんな患者さんとの心身一如の診療に不可欠な診察です。 この1年半で、脈診が読めるようになったのはもちろんですが、 患者さんに触れることの大切さを学んでいただけた皆さんに、こころから祝福と感謝を贈ります。 脈診を通じて患者さんの波動と合一できます。その波動は愛です。 自分への愛、人への愛、宇宙への愛  すべての愛とひとつになれます。 これからも日々精進研鑽です。応援しています。がんばりましょう!