2016年10月8日土曜日

ごきげんさん 2016.10.8.

氣血免疫療法の故 福田稔先生の遺作を読むと、 患者さんの身体を診ると、氣血が滞っている穴が見えてきて、そこを刺絡して万病を治しておられたのがよく分かります。 視覚で見ているのではなく、第三の目で感じ取って見えている境地です。 上医の境地ですね。 アイスマンの刺絡の跡から、彼は座骨神経痛だったことが分かっています。 大昔はシャーマンの時代です。 きっと氣血の滞りの穴を診て、刺絡して治していたのでしょう。 民間療法の抜缶療法も、昭和の終わりまで残っていましたが、これもまさしく刺絡&吸角療法です。 縄文時代からつい最近まで、刺絡は医療としても民間療法としても伝承されてきました。 効くものは効く。 福田稔先生は、交感神経・副交感神経のアンバランスと免疫力・自然治癒力の関係を明らかにすると共に、その治し方として刺絡に辿り着かれました。 その行程は難行苦行の連続でしたが、天恵として、氣血が見える目を開眼していただけたのでしょう。 今月から漢方診をしながら、脳氣功で患者さんの中脳〜辺縁系〜脳幹を診ています。 脳幹梗塞、ギランバレー、統合失調症から、ちょっとしたもの忘れ、心的ストレス、目耳鼻の病気・・・なるほど深脳部はさまざまな病態を見せてくれます。 そして、氣血水のどこから治療していけば脳を蘇らせることができるのか、に気づかせてくれます。 あるセミナー講師の先生の脳を眺め診ると、中脳がとても固くなっていました。 中脳〜辺縁系〜脳幹が固いのは交感神経の慢性過剰反応、弱いのは副交感神経の慢性過剰反応だと気づきました。 高次脳機能障害とまではいきませんが、ちょっそしたもの忘れ、セリフが出ない、感情面の秋風、歳を感じる・・・などの兆候の原因となります。 鍼灸刺絡でケアーすれば、これからも未病で過ごせるでしょう。 福田先生は患者さんに「医者が治すのは5%。95%は患者さんが自分自身で治していく」と強く言われていたそうです。 脳活アドバイスも自分なりに実践していただかなくては、ニャースに小判です。 福田先生の氣血免疫療法の真髄を早速、刺絡療法に取り入れました。 福田先生の経穴経絡を診る目は、鍼狂人の蓮風先生の手と同じですので、福田先生の歩まれた道の続きを、そのまま歩み始めることができます。 刺絡療法がこれからどのように進化していくのか、とてもワクワクしています。