2015年6月29日月曜日

おはようさん 2015.6.28.

今日は日本刺絡学会に遠征してきました。 中谷塾風に「刺絡」ネタをご紹介しますね。 まず・・・あのレディガガも吸角療法をしている! エーベルス・パピルス  紀元前1550年 古代エジプト時代 ここに吸角療法が出ている。ほとんど全ての疾患に吸角療法を施していた。 古代ギリシャ時代 外科医の看板は「吸角とメス」だった。 古代ローマ時代 ガレヌス・・・病巣の近くから大量に瀉血していた。 中世アラビア時代・・・病巣の遠くから少量の瀉血をしていた→マナニ医学として残る。 アシュナーの教科書では、瀉血の効能・・・ 頭痛・精神障害・てんかん・脳卒中 緑内障・虹彩炎・白内障・網膜変性 難聴・耳鳴り・めまい 急性扁桃炎・咽頭炎・リンパ節腫大・甲状腺炎 気管支喘息・肺気腫・肺炎 胆石・尿管結石・胃けいれん 更年期障害・老人性疾患(腰痛・関節痛) 四肢の循環障害(静脈瘤・知覚麻痺・しびれ感) 乳腺炎 月経異常 今でも献血するとPMS(月経前症候群)が楽になるという説がある。 蛭療法 Leech therapy 耳鳴り・関節痛に効く。蛭ははがれる時にヒルディン(線溶活性化因子)を注入する=血がサラサラになる。 白い瀉血:カンタリジンを塗布すると、リンパ液だけが出てきて水疱化する。 体内の水分分配 細胞内液18L 毛細血管系6.4L 動脈系1L 静脈系4L 組織液8L リンパ液0.05L 脳髄液系0.1L 毛細血管の入口圧35mmHg 出口圧16mmHg 組織圧26mmHgなので差し引き、 毛細血管から出る方は9mmHgで 20L/日 入る方は10mmHgで17~18L/日 2~3L/日はリンパ系へ 脳脊髄系へは0.5L/日 浮腫には、リンパマッサージよりも、静脈マッサージの方がよく効く。 静脈は低圧で高容量だから鬱滞しやすい=慢性的症状が出る。 静脈弁機能不全=形態的・機能的・自律神経の3つがある。 静脈の神経支配も解剖もまだよくわかっていない。 頭頸部静脈系には弁様のものがある! 皮膚は3Kgもある最大の臓器です=皮静脈系(動脈走行と無関係) 皮膚は2層ある・・・浅層:PAFS  深層:LAFS 後頚部に高頻度で鬱血悪血が認められる患者さんが多い=刺絡すると諸症状が改善する。 軽度認知症状(健忘症)・思考障害・記憶障害・うつ病・自律神経障害・頭痛=頭蓋内静脈系の鬱滞悪血=後頚部刺絡適応。 後頚部の刺絡: 1)刺針としての効果 後頚部には精神安定作用のある奇穴が集中している。 後頚部には陽経が集まっている(醒脳開竅) ・・・脳への気血の流れを良くして精神状態を安定させ、清々しい気分にする。 ・・・鬱状態やパニック障害などの精神異常を治す。 ・・・頭痛・不眠・不安・背部痛・腰痛・肩関節痛も治す。 2)悪血を排除する効果 椎骨脳静脈系を減圧できる。 新奥山医院では、刺絡もしますよ! お楽しみにね