2016年11月24日木曜日

ごきげんさん 2016.11.24.

54年ぶりの霜月の東京の雪景色がネットを真っ白に染めています。 こういう年末に向けた冷え冷えとした日には脳卒中が多かったなぁ・・・ 高血圧、動脈硬化、ストレス、加齢に急な寒さが加わったせいだと言えば、誰もが納得していました。 もちろんこれらは間違いではありません。でも、浅はかだな、と今では思います。 東洋医学で診れば、冷え・悪血・水毒があらゆる病魔の元ですが、冬になると水毒は心身の奥深くに沈み込んで悪血と共に凍り始めます。 動かない、停滞、固い、重い、冷たい、黒い、陰の性質の邪気血悪が心身を巡り、冬の病気を作ります。 脳脊髄と腸管が冷えている人は、頭熱腹寒になっています。 こういう人は脳卒中になりやすい。 脳脊髄が冷えると、髄液の循環が滞ります。 腸管が冷える=腸内細菌たちも冷えます。免疫力も自然治癒力も低下します。 交感神経ー副交感神経のバランスが乱れて、アトピー、喘息、風邪(インフルエンザ)、うつ等の精神疾患が悪化します。 腸管造血も経絡造血も冷えてしまい、日々の体蘇生と生命エネルギー産生能も衰えてしまいます。 熊のように冬眠してしまうのが理想的なのかもしれませんが、人間はそうはいきません。 暖かい部屋で、温かい食事をたっぷりと摂る冬生活を送ります。これはこれで良いのです。だって寒いもの。 問題は、経穴経絡を滞らせたまま・腸内細菌と腸管を冷やしたまま、心身の外側だけいくら暖めても頭熱になってしまうことです。 漢方薬は腸内細菌と腸管の冷えを温めて治します。 鍼灸刺絡療法は経穴経絡を疎通させて、免疫力・自然治癒力・造血力・生命力を回復させます。 春夏の陽の季節は、冷えは心身の億に隠れて、水毒と悪血が心身の表層で暴れ回ります。 張りぼてのように脆い免疫力と生命力が元気&健康になったように錯覚させてくれます。 春夏の陽の水毒と悪血は治療の上では手強いです。 冬の陰の水毒と悪血は凍っているので、治療の狙い目を冷えに絞れます。 重症の方や高齢の方は腎虚からの生命エネルギーの低下が根本治療の妨げになりますが、 多くの方々はこの冬の陰の時期にこそ、根本治療を始めることをお薦めします。