2016年11月10日木曜日

ごきげんさん 2016.11.10.

いろいろな診療科で治療を受けてきたけれど治らない難治性めまいの患者さんをご紹介いただきました。 西洋医学的には病因不明なので、効かない対症療法(服薬)をされています。 漢方四診で診ると、かなりひどい全身の冷えと悪血がありました。 眼の疲れ、肩こりと腰痛、顔の吹き出ものと肌荒れ、夜間の耳鳴り、便秘と生理痛などもあります。 脳氣功で診ると、深脳部は冷え冷えで氣血が凍えていました。いつ脳梗塞を起こしてもおかしくない状況です。 頭蓋仙骨療法でも、福田稔先生の氣血免疫療法でも、仙骨部の重要性がクローズアップされています。 この方も仙骨部の経穴を指圧してみると、強い反応がありました。 脳・脳深部と仙骨は脊髄を介して繋がり、同じ脳脊髄液が循環しています。 この脳脊髄液は、脳と脳幹、脊髄から排泄される老廃物や重金属・農薬などの神経毒の「洗い流し」を担っています。 水毒や悪血になると、この脳脊髄液の流れも滞ります。 冷えが水毒・悪血を悪化させ、更に冷えがひどくなる悪循環に陥って・・・脳梗塞、ギランバレー、多発性硬化症、認知症などを起こします。 めまいだけでなく、頭痛、肩こり、眼の疲れ、ニキビや吹き出もの、口内炎、顎関節症、慢性鼻炎、耳鳴り・・・さまざまな症状が「脳の冷え」に繋がっています。 頭痛薬や睡眠薬、精神安定剤も脳を冷やします。 脳が冷える=薬が効かないので、ますます増量する=さらに脳が冷える の悪循環で薬漬けになります。 統合医療では、漢方薬で下半身、特に腰を温めながら、刺絡療法(手足指の十井穴刺絡・百会の刺絡・経穴刺絡)で陰陽・氣血のバランスを整えていきます。 めまいの患者さんは、百会やつむじから耳介部へと下る経絡が詰まっていることが多いので、経穴の詰まりを指圧で治すセルフケアも指導します。 ごきげん小食療法も、心身のみならず、脳神経系のデトックス効果が期待できます。 「なんちゃってグルテンフリー」(パン・うどん・パスタを我慢!)も2,3ヶ月はトライしてみましょう。 仙骨(腸仙関節)=尾骨のゾーンは頭の百会の太極にあたります。この仙骨ゾーンの悪血・水毒を指圧で疎通して、最後にお灸で補法すると、脳脊髄液の循環が回復していきます。 この患者さんはまだ治療を始めたばかりですが、これから先、めまいが消えて笑顔でいっぱいになることでしょう。とても楽しみです。